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日本の伝統文様に遊び心。クスッと笑える楽しいデザイン

どうも!わりとニッチな商品を開発している企画Ossaaaです。
和風で何かデザインを!となると、決まって地紋文様が浮かび登場することが多いです。”東京オリンピックのエンブレム”は市松文様、大大ブームとなった”鬼滅の刃”も市松文様、あと麻の葉文様が使われていましたよね。
そもそもこの文様には意味があって、その意味も縁起の良いものが多いので、大きさ、配置、色を変化させて多様に使用されています。
今回は、その地紋文様を活かして作られた当社のブランド誕生の話をします。

1)矢絣がうさぎの耳に見える・・・想像から創造へ、企画スタッフの第一案が始まり。

新商品にメモを作りたいなと考案を始めた企画のmacky。デザインどうしようと手に取ったのは地紋がたくさん載っている本。多分これだったかな。

そこでmackyの目に飛び込んだ矢絣、ずっと見つめてふと思ふ。
「ん?矢絣がうさぎの耳に見える。」浮かんだら形にするのみ、
Mac使いのmackyサクサクとデザインを起こしました。

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おっこれ面白いかも・・・

社内プレゼンに必須!1柄じゃダメぇー


企画を通すには、1柄じゃだめだ。
mackyは次に亀甲を見つめる。だんだんと六角形が雪の結晶に見えてきたらしく、想像を膨らますとたどりついた先は、
(※ここは『言葉遊び歌』風に歌っていきましょう♪)
♪六角形は雪の結晶→♪雪の結晶は寒い→♪寒いは南極→♪南極はペンギン
といった具合で亀甲と南極の組み合わせを思いつく。

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さてさて次は伝統文様の王道、”七宝(しっぽう)”にしよう。二転三転、鳥と組み合わせてみたり色々と悩んで・・・見えた!尻尾!

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いくつかのデザインを企画会議に持ち込んだmacky。
会議メンバー満場一致で面白い!デザインの修正は必要だけど、これをシリーズ化して商品化目指すことにしました。

数人で案を出す。頭を柔軟に!

デザインのベースができれば、あとはどんな伝統文様を使おうか・・・
4、5柄あってもつまらない、作るならたくさん作ろう!
企画スタッフの案が、あれこれ出てきました。

青海波、市松は鉄板
だとか、花の模様も必要だとか。

動物からだと、フラミンゴがなんとかならないか?パンダも可愛い!

あまり人が知らない文様があってもいいじゃないか?

組み合わせ方次第では問題ないのでは
忍者作りたい!
そして、次々に完成した12柄。
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フラミンゴの足が稲妻になるとか、つぼつぼ(茶道具)が天体とか、市松を壁に見立てて忍者登らせよう!とか・・・
この創造の時間は楽しいですよね。モノ作りをしていく過程で一番楽しいかもしれません。

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響、語呂合わせ、ダジャレ、 とにかく口に出してみることが大事。

デザインに柄名とか色名をつけるのに、
例えば和風のアイテムを色だけで区別つけるとき、
ブルー、ピンク、グリーンより、
紺や藍、桃や桜、わかばや草 のほうが雰囲気良く感じませんか?

商品そのものも大事ですが、商品名や柄名はファーストインパクトの部分ではとても重要だと思うのです。

今回の文様シリーズは、響、語呂合わせ、ダジャレ、楽しい、そんな名前を!と考えていきました。
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▶︎響き
矢絣にうさぎ、うさぎと矢絣→→→矢絣うさぎ  
▶︎ダジャレ
七宝リス、リスと七宝、尻尾と七宝!?→→→リスのしっぽう
▶︎語呂合わせ
とくさでボウリング、楽しいネーミングは?→→→とくさ時々ボウリング
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とこんな感じです。そして決まりました!

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「つぼ壺★プラネット」の★は、読みません。なんかこんな感じの芸能人いますよねw

デザインを作っている間にブランド名もイメージできた。商標調べて、商標登録して・・・

柄パターンを数名で取り掛かっている間に、商品は何を作ろうか、トータルブランド名は何がいいだろうか?とデザインの確認をしながらみんなが口々にアイデアを出す。ある日、ベテラン組のzu-kawaさんが、小さい文様に色んなものをプラスしていくから、『コモンプラス』ってのは?

おぉーーーーいいんじゃない!!
はい、文句なし!!


早速、商標登録を調査、これは必須作業ですね。

皆さんも調べていますか?商標、実用新案、特許、調べるのも大変ですが、これをしていないと後々大変ですもんね。当社も調べました。
柄名にブランド名に。
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調査結果 白!!でした。

そして、このデザインのイメージを崩さないために、商標登録もしました。
伝統文様+遊び心=『Komon+』 完成です!!

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柄から誕生し、コンセプトは後からというのも起こること、それを納得して愛されるようなデザインにしていかなければ!と決意です。

本来の柄の意味や由来。

さて、画像を見て、文様の名前をいくつ答えられますか〜?

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ではでは、冒頭にも書きましたが、本来の文様の意味を説明します。

1.【矢絣文様】やがすり・・・矢羽を図案化した文様。まっすぐに突き進み戻らないことから縁起柄とされています。
2.【市松文様】いちまつ・・・正方形を互い違いに並べた幾何学文様。上下左右にどこまでも繋がっていることから「繁栄」の意味があります。
3.【鱗文様】うろこ・・・魚の鱗(うろこ)に見立てた文様。 厄除けとして身につける風習があります。
4.【青海波】せいがいは・・・魚の鱗(うろこ)に見立てた文様。 厄除けとして身につける風習があります。
5.【七宝文様】しっぽう・・・円を重ねた文様で人と人との和の大切さを表す吉祥紋様。
6.【猫足絣】ねこあしかすり・・・猫の足跡のような文様の絣柄。
7.【壺々】つぼつぼ・・・壺を単純に意匠化し散らした文様。茶道具などに良く使われます。
8.【梅鉢紋】うめばち・・・中心の円の周りに5つの円を散らし真上から見た梅の花を幾何学的に図案化した紋。
9.【亀甲文様】きっこう・・・魚の鱗(うろこ)に見立てた文様。 厄除けとして身につける風習があります。
10.【木賊文様】とくさ・・・とくさを棒状に並べた単純な文様。真っすぐに成長する力強さは縁起物として親しまれています。
11.【格子文様】こうし・・・魚の鱗(うろこ)に見立てた文様。 厄除けとして身につける風習があります。
12.【稲妻文様】いなずま・・・稲妻や雷は直線を屈折させた文様。稲の実りを左右する稲妻は、吉祥文様とされています。


いかがでしたでしょうか?1人のスタッフが持ってきたデザイン案から、笑みが溢れるシリーズが誕生した話でした。この柄がその後商品になったのか、アイテムごとに伝統文様とモチーフとがどう組み合わさっていくのか、谷口松雄堂のホームページで是非楽しんで見ていただければと思います。

ということで、komon+誕生についてのお話でした!
筆者:Ossaaa





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