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“ダイバーシティ” “インクルージョン” そして “ビロンギング” それが “オープンイノベーション”


D&I推進にかかせないのが“Belonging”


【ダイバーシティ:Diversity】(多様性)

「多様な個性、背景を持つ人材を積極的に採用し、組織にさまざまな人材が存在している」

【インクルージョン:Inclusion】(包摂性) 

「互いに個性を認め、受け入れ合い、一体となって働く」


「多様な個性の人材を受け入れる」⇒「その人々の個性を活かす」


これに加えて最近急速に広まったのが

【ビロンギング:Belonging】(帰属性)

組織に多様性があり、それを受け入れる意識や仕組みがある環境を通じて、従業員がありのまま自分を偽らずに、組織やコミュニティの一員として 

「居場所があると感じられる状態」 を示す概念だ。



英語圏ではよく次のように例えられて説明されている。

「ダンスパーティーに招待されること」=(多様性)=『事実』

「ダンスに誘われること」=(包摂性)=『行動』


この【ビロンギング】を上記パーティーの例えを踏襲すると

「ドレスコードに縛られることなく、ダンスが出来なくてもパーティーに参加でき楽しめる雰囲気」

と私は解釈している。

“一人ひとりが尊重され居場所があることの大切さ”


『数値目標ありき』になりがちなD&I(Diversity and Inclusion)推進の動きに対して

【ビロンギング:Belonging】(帰属性)は

“本質的な問い”を投げかけている概念だ。


変化はチャンス!ピンチはチャンス!


コロナ禍は、我々の生活を大きく変えた。

企業経営においては、今までの製品・サービスが、顧客のニーズにあわなくなり、新規参入者にシェアを奪われ、新製品が売れない。

今までの日本型経営ではとうてい対応できない変化が数多く出てきている。

通信販売、テイクアウト、室内ゲームなどの業界は急拡大し、飲食、観光業、航空機業界、コンサートなどのイベント業者などは壊滅的なダメージを受けた。


過去の振り返ると、大きな環境変化の時

『リストラ、効率化、人員削減などをやる企業』 と 『新事業による業容拡大、雇用創出、意識改革を行う企業』

変化を恐れ受け身に回るか?変化をチャンスととらえ攻めに回るか?

どちらを選択するかによって今後の企業の成長を決める。


こんな状況だからこそ

「変化はチャンス!ピンチはチャンス!」

と積極的に成長戦略を打ち出す経営者、起業する人もいる。



コロナ禍という危機管理下で


『優れたリーダーの条件は何か?』を考えるにあたって、逆に『リーダーに欠かせないものは何か?』と考えてみた。

リーダーシップ論での「ビジョン」、「戦略」、「遂行能力」、「コミュニケーション能力」は絶対必要なのだが、

「フォロワー」が欠かせない。


リーダーが、どんなに良い「決断」をして、コミュニケーションをとって「伝えた」としても、「フォロワー」がその「決断」に従わない限り“無意味”な「決断」になってしまう。


危機対応のマネジメントに“競争原理”は必要ない。

必要なのは、“協力原理”に基づいた前例や権威を超えた臨機応変な自発的なアクション

【 リアルな統率力( リーダーシップ )】
【 誇りある服従心( フォロワーシップ )】


これが組織・チームの団結の強化にも繋がり、目標達成にも大きく寄与することになる。



「マウンティング」する人の主な特徴は?


近頃、様々なメディアをはじめ、日常会話においても「マウンティング」というワードがよく飛び交っている。

特徴①:押し付けがましい

特徴②:他人の意見を素直に聞き入れることができない

特徴③:人の気持ちを汲むのが苦手

特徴④:思ったことをすぐに口にしてしまう

特徴⑤:素直に謝ることができない


「マウンティング」する人は、いかにも物事を知り尽くしているかのような口調で話すのがとても特徴的で、「人のため」というよりも「自分が優位に立つ」ということが前提にある。

プライドが非常に高いため、人から口出しされたり、少しでも自分より優位に立たれたりすることが大嫌い。

優位性をアピールしたいのだから、何よりもまず、自分が優位であることを誇示したいので、相手がどう思うかは二の次。

後先考えずに思ったことを口にしてしまいがちで、自分が発した言葉で相手がどう思かという想像力に欠けている。

余計な“プライド”が邪魔して素直に「ごめんなさい」と謝ることができない。

謝るどころか言い訳をしたり、相手の揚げ足を取ったりする。



厄介な経営者は?


私は“危機管理”をベースにした、企業“再生”、事業“再構築”、新しいビジネス創造のお手伝いに関わっているが、経験上

過去の成功体験の呪縛から逃れられないプライド高きマウンティングしてくる経営者ほど“厄介”な存在はいない。


この種の経営者は、知り合ったばかりのうちは、本性を隠して近寄ってくる。

接触回数が増えるごとに徐々に本性を露わしながら、自分が優位な立場(コンサル契約締結等)だと分かれば態度が豹変する。


コンサルティングの一環として、アドバイスしたとしても“押し付け”と受け取られ、素直には聞き入れてくれない。

「過去の成功体験は忘れて、新しいプランを考えましょう」と言ったら、プライドを傷つけられたと捉えられて、威圧的な態度で接してきたり、遠回しに嫌味を言ってきたりする。

承認欲求を満たす為に、注目されるような言動を取って、多くの人に同情を求め”自分の味方”にして”同調圧力“をかけてきたら、面倒な付き合いになるだけで”新しいビジネス“どころの話ではない。

こんな状態になったら即刻コンサル方針を変更すべきで、張り合わず、クールな大人の対応を心がけ、深入りせず、距離をおくことだ。




今だからこそ“オープンイノベーション”


レガシー企業の経営者でも、過去華々しいステージに立っていたアーティストそしてファッション・コーディネーターであったとしても、消費者の生活環境・サイクルやニーズが変わっていったコロナ禍の今、

自分が“やれること”をベースにした新しいチャレンジが上手くいくとは限らない。


過去の成功体験にしがみつく“裸の王様”は、出処進退の真偽が問われている。


自分が知らない“別の『既存の知』”出会う“知の探索”を積極的に行っていく考えがあるのならば

自ら腐ったプライドを捨てて、マウンティングを止め、思い込みを捨てて、人の話を真剣に聞いて、真意を理解することから始めることだ。


あらゆるジャンルのことを全て一人で出来る人なんていない。

「フォロワー」がいなければ自分がやりたいことは実現できない。


それぞれの人がもっている得意分野(“やれること”)を提供し合う“知のコラボレーション” “知のシェアリング” によって、全体最適としての最高のパフォーマンスを発揮していけるコミュニティが必要。


そのためには

多様な個性・背景を持つ人材が、互いに個性を認め、受け入れ合い、一人ひとりが尊重され、一体となって働く


「Diversity and Inclusion and Belonging」という概念を理解しなければいけない。




そして実現に向けてのプロジェクト形態のひとつが

“オープンイノベーション”

ではないだろうか?





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