丸山 祥子/ファミリービジネス・コンサルタント、ファシリテーター

ファシリテーション、同族企業、家族、ジェンダーなどについて書いています。 活動内容 h…

丸山 祥子/ファミリービジネス・コンサルタント、ファシリテーター

ファシリテーション、同族企業、家族、ジェンダーなどについて書いています。 活動内容 https://trustbuilder.jp/ FB: https://www.facebook.com/SachikoMaruyama08

マガジン

  • ファシリテーターのマインドセット

    ここでは「ファシリテーター 丸山さちこが大切にしていること」を書いていきます。 ファシリテーションはアート性の高いポジションです。だから、一般論でスキル向上の説明をしてもつまらない。 「自分にしかできないファシリテーション」のために探究してきたマインドセットを、noteにまとめています。 いつか、こうしたマインドセットが汎用的な「ファシリテーターのあり方」になることを願って。

最近の記事

良いファシリテーションと、うまくいかないファシリテーションの違い

良いファシリテーションとうまくいかないファシリテーションを分けるもの。 それは、場と参加者を信じる力があるか、ないか。 スキルやツールも重要ですが、根底に「場と参加者への信頼」がなければ、ファシリテーションは効果を発揮しません。 「場と参加者への信頼」というのは例えば・・・ ・このプロジェクトは必ず成功する ・このチームなら絶対にうまくいく ・このメンバーは最高! ・この会社には素晴らしい力がある ・今日の会議はきっとブレイクスルーする 信念と言い換えてもよいでしょ

    • ファシリテーターが陥りがちなワナ

      前回の続き。「ファシリテーターが陥りがちなワナ」について。 こちらの記事「ファシリテーターの準備<その3>会議の目的4象限の話」で、アウトプット(成果物)とアウトカム(結果)、短期目的と長期目的のそれぞれをかけあわせた4象限について説明しました。 会議主催者との目的確認は必要最低限の準備ですが、もうひとつ重要なことがあります。それは、 「ファシリテーターの自分は、どの象限に意識が向きやすいか」という自覚です。 いくら主催者とすり合わせができていても、ファシリテーターの無

      • ファシリテーターの準備<その3>会議の目的4象限の話

        会議の目的をすり合わせるのは、思っているより難しいです。 なぜか? 会議の目的には種類があり、たいていは絡み合っているからです。 一般に会議の目的という場合「アウトプット」や「ゴール」という言葉が使われますが、ここでは「アウトプット」と「アウトカム」という二つの言葉を使った説明を試みます。 アウトプット・・・成果物(計画や意思決定、文書に落としこむ作業など目に見えるもの) アウトカム・・・結果(関係性やコミットメントなど目に見えないもの) 会議の冒頭で「今日のゴールは

        • ファシリテーターの準備<その2>オープンで好奇心を忘れない

          ファシリテーター 丸山さちこの、リフレクション項目のひとつ目 1.私はどの程度「いま、ここ」に集中し、オープンで好奇心を忘れずにいられたか の続きです。 先日は「いま、ここ」の重要性について話しました。「いま、ここ」に集中するには、後悔、焦り、不安、画策などが妨げになります。 「オープン」と「好奇心」をうまく使うことで、こうした内面の障害から遠ざかることができます。 ■オープンであること  openness あなたは、自分の認識・判断・推測からどれだけ自由でいられますか?

        良いファシリテーションと、うまくいかないファシリテーションの違い

        マガジン

        • ファシリテーターのマインドセット
          9本

        記事

          ファシリテーターの準備<その1>「自分の状態」についての準備ができていますか?

          ファシリテーターの準備とは? 仕込み?段取り?予習?ツールの用意?・・・ いろんな準備がありますが、第一は 「自分の状態」についての準備ができているか。 アジェンダやプロセスメイキング、参加者の把握等々の「外側」の準備も大切ですが、ファシリテーターである自分の内側、つまり 自分のマインドは整っているか = 状態(being)の準備  が必要です。 これを外してしまうと、どれだけテクニックを磨いても(doingを磨いても)、不測の事態に耐えられるファシリテーターに

          ファシリテーターの準備<その1>「自分の状態」についての準備ができていますか?

          なぜ、ファシリテーターが必要なのか?

          そもそも、なぜファシリテーターが必要なのか?あなたは考えたことがありますか? 定例の会議を粛々とこなすだけなら、 決められた講義やカンファレンスを無難にこなすだけなら、 そこにファシリテーターは必要ない。進行役で十分。 ご存知のように「ファシリテート」とは「促す、促進する、(物事を)円滑にする」という意味。英語だとmake easier, smoother. そこには「より良く」の意思が込められています。 あなたは、この場と参加者が「今よりもっと良くなるように」と願って

          経営者の仕事は「自己内省」と言い切ってもよい

          会社というのは、つくづく経営者の気付きによってしか変わらない。 そう思って私は、時々悲しくなります。 自分が経営していた頃にも痛感していましたが、ビジネスファシリテーターをやるようになって、その悲しみ(経営者が気付かない故に生じる問題)がよく見えるようになりました。 気づいたときには、もう手遅れかもしれない。 知らず知らず、誰かを傷つけたかもしれない。 もっと早く気づいていれば、手を打てたかもしれない。 その悲しみが、つらいのです。 未熟の至りだった30代前半、私

          オンライン会議の注意点って、リアルでも意識したいよね、という話

          リモートワークが広まると同時に、このような記事もたくさん見かけるようになりました。 オンライン会議はリアル会議と環境が異なるから、オンライン会議の作法を身につけましょう、というものです。例えば、上記の記事ではこのように言っています。 Zoom会議に貢献するコツ ①発言した後、次の人に「意見のバトン」を渡す ②タイムマネジメントは各自でも行う ③オンラインに適した表情や話し方を心がける ④ファシリテーションスキルを学んでおく ⑤みんなに感謝の気持ちを示す (プレジデントオン

          オンライン会議の注意点って、リアルでも意識したいよね、という話

          オンラインの機能的快適さ/ファシリテーターの現場から

          こんにちは。ファミリービジネス専門ファシリテーター 丸山さちこです。 2020年4月から、私の仕事は100%オンラインになりました。 ファシリテーターというのは、出張芸人みたいなものです。呼ばれたお座敷(会議室)へ出向き、期待された役割で成果を出して帰る。 毎回現場が違うのは気分が変わってよい反面、移動や荷物など見えないストレスでもありました。 したがって、コロナ禍という予期せぬ事態ではありましたが、クライアント企業の会議ファシリテーション 、1対1ファシリテーション(

          オンラインの機能的快適さ/ファシリテーターの現場から

          ファシリテーターって何する人?(書籍「ファシリテーション・ベーシックス」より)

          ファシリテーターという言葉は、会社の会議や研修、市民活動で使われる機会が多くなりました。でも、ファシリテーターの役割って何?と聞かれて答えられる人って、意外と少ないと思います。 よくある認識は、 ファシリテーター = 進行役と意見の集約係 という認識。 確かにファシリテーターが進行の声かけをし、意見をホワイトボードにまとめることもします。しかし、これだけではファシリテーションの本質を見誤ってしまいます。常にマイクを持つ人、ホワイトボードの前に立つ人がファシリテーターという

          ファシリテーターって何する人?(書籍「ファシリテーション・ベーシックス」より)