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東京音大吹奏楽アカデミー専攻秋学期修了演奏会が無事終わりました

先日の12月29日(水)に東京音楽大学吹奏楽アカデミー専攻の秋学期終了演奏会が終わりました。

今回はいつも以上に集中力を必要とするプログラムで、「バンド維新」の中からの4曲は小編成で、しかも極力学生だけで演奏したので、みんな結構緊張していたように感じましたが、頑張っていました。

ヴィオラの店村先生がソロを務めてくださったトーマス・ドス作曲「エレジー」は、もう本当に素晴らしく、心が浄化されるようでした。吹奏楽アカデミーはコントラバス以外の弦楽器と演奏で関わることがないために、今回店村先生の素晴らしい弦楽器の音楽に触れることができ、とても勉強になったと思います。

メインプログラムのカレル・フサ作曲「プラハ1968年のための音楽」は、いわゆるメロディがあってハーモニーがあってベースラインがあって、リズムがあって、という作品ではなく、1968年に起こったプラハの春、そしてチェコ事件(民主化を阻止するためにソ連などの連合軍がチェコスロバキアに軍事介入した事件)の情景描写と、それに対するフサの怒りを直接音に書き記した非常に強いメッセージを持つ音楽です。

聴く側も演奏する側も高い集中力と緊張感が必要で、まさか吹奏楽アカデミー開設5年目でこの作品を取り上げるとは思っていませんでした。
本番は指揮の下野竜也先生の素晴らしい音楽に全員が感化され、ミスは多少あったものの高い集中力で演奏しきったように感じます。

今、なんだかきな臭い時代ですから、学生が「プラハ」に取り組めたことは平和について考える機会を得られる大切な経験になったと思います。平和でないと音楽はできませんからね。

ところでトランペットパートですが、現在3年生が4人、2年生が1人の合計5名で頑張ってます。今回の本番で3年生がとても成長したのを感じられて、心強く思っています。
もちろんみんなそれぞれ苦手とするもの、クリアすべき課題は山のようにありますし、目指す音楽の方向性もあちこちに向いてとにかく自由奔放ですが、それが良い化学反応を起こしてもらえることを期待しつつ、音楽を深い学びの中から楽しいと思ってもらえることを願ってレッスンを続けていきます。

今回、「バンド維新」の設立者であり、今回のプログラム「Parallel・I」の作曲者の北爪道夫先生が練習に立ち会ってくださり、本番もご来場いただきました。たくさんのアドバイスをいただき、学生にとっても僕にとっても大変貴重な経験になりました。打ち上げの最後に写真も撮らせていただき、光栄です。

北爪先生、ありがとうございました!

あと、トランペットからユーフォに転科しました。

嘘です。この写真の子たちは僕も含めて誕生日がみんな5月の4年生「5月会」メンバー。卒業しても5月に会えたらいいな。

そんな吹奏楽アカデミーは、来年3月3日に羽田空港でコンサートを開催することになりました。
「空」にちなんだ様々な楽しい作品を下野竜也先生の指揮でお届けします。詳細は追ってご連絡いたしますので、ぜひ今からスケジュールを空けておいてくださいね。



荻原明(おぎわらあきら)

荻原明(おぎわらあきら)です。記事をご覧いただきありがとうございます。 いただいたサポートは、音楽活動の資金に充てさせていただきます。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。