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親愛なる「度胸星」

この十数年、何かとこの漫画の事を想う時がある。宇宙兄弟が大ヒットした時… 映画インターステラーを観た時… 今年、映画オデッセイを観た時…また、度々宇宙や火星のニュースを聞く時も思い出さずにはいられない。
永遠の最強神漫画・度胸星について書いておきたいと思う。

だが、この漫画への愛は一晩あっても語り尽くせない。想いがありすぎてうまくまとめられる自信が無い。でも伝えたい。この漫画の素晴らしさを。
一人でも多くの世界中の人がこの漫画を読み、正当に評価をされ、大きなムーブメントになってほしいから。ファンの間では有名な話だが、この漫画は単行本で全4巻(文庫版は全3巻)の打ち切り漫画です(当時のヤングサンデー編集長の悪行)山田芳裕先生にこの漫画の続きを描いてもらいたいがためだけに自分が首相や有名クリエーターになって権力を利用し、度胸星について発言する事を何度妄想した事だろう。でも無理でした。
そうこうしているうちに早15年が経ってしまった…

うーん。やはりただただ想いが溢れるばかり。この漫画は学生だった連載当時偶然出会い追っていました。無論新品買い。当時ネット上で、打ち切られそうだ!と騒がれ始めた時はヤンサンのアンケート出しましたよ。プレゼントのハイチュウ10個セット当たりましたよ。

少しストーリーに触れると、火星で事故にあったクルーを救うための宇宙飛行士試験にトラック運転手の主人公が挑戦するという話。火星パートと地球パートが同時に展開する。サンクチュアリの時にも書いたように2つの世界が同時進行で交差していく話はやはりツボ。でもその振り幅が半端ない!
とんでもない事が起きている火星パートと地に足を付けて一歩一歩試験をクリアしていく地球パート。どちらのパートもそれぞれが最大級に面白い!
そしてこれらがいつか一つのラインに繋がる事に対する期待度の半端なさ…

そんな中、終盤に物語は突如急展開を迎え、これからというところでまとめに入り終了。。 確かにこの漫画は志し半ばに打ち切りという、未熟な作品
かのように見えるかもしれないが(山田先生は10巻分くらいまでの構想はあったらしい) 全4巻内で描かれた全てを堪能するだけでもこの漫画は歴史的大傑作だと断言できると自信を持って言える。

インターステラーやオデッセイを観て、日本にもこんな面白いプロットがあったんだよハリウッドさん!と何度思った事か。先にあげた宇宙兄弟がヒットした時、時代と掲載誌が違っていれば度胸星も…と、どれだけ悔しい思いをしたか。方向性も違うし良い漫画だと思うけど、どうしてもそういう気持ちがつきまとってしまう。 ただ、宇宙兄弟の担当編集・佐渡島氏は度胸星へのリスペクトを表明しているし、9年程前に突然講談社から度胸星が復刊したのも、これは自分の推測だが当時モーニングで連載開始した宇宙兄弟と一緒に盛り上げようと、おそらく佐渡島氏が仕掛けてくれたのだと思う(だが、単行本の表紙がシンプルすぎて訴求力が弱かったからか、宣伝が足りなかったからか、ファン以外ではあまり話題にならなかったのが悔やまれる)
現在、その後出た文庫版も絶版しかけている(?)し、電子書籍版も無い。
少なくともこの日本の宝を守るのは出版業界の最低限の使命だと思う。

山田芳裕ファンだがへうげもののヒットが無ければ度胸星の続編に手を付けていたのだろうか…と複雑な気持ちを持ち続けている。
このまま続きがずっと描かれないくらいなら最悪アニメ化(最後まで描きます!ってやつ)でもいい。 でもできれば山田先生入魂のペンで読みたい。待ってます。いつまでも。

※2016年11月20日 追記
2016年11月22日に新装版 度胸星として講談社より再び復刊されます!何やらへうげものが完結に近づいているみたいですが、これはまさか続編の布石と思っていいのですね山田先生!!


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