花言葉束ねてリボン巻いてみるまるで君だと思うすきだよ――君に会うまでに詠んだ短歌16首
雷鳴に脅されているひとり泣く部屋に味方を見つけられたよ
アルバムに百四十字写したのああやさしさの宝物だね
あるひとをレモンスカッシュが抱きしめたベランダの風涙をぬぐう
会いたいと思う気持ちの大車輪おおっとこれは着地失敗
きみから届くいいねいまやっときみが生きてるここちを知った
ことだまよことだまさんよ叶えてよとなえつづける「振り向け、振り向け」
いつからか耳があなたを待ちわびる変な声だと思ってたのに
しろとくろピンクとみどりTシャツを干してまつのできみと会う日を
風吹く日恋人たちは窓をあけおなじ夜風を部屋にとおした
知ってほしい分かってほしい思っても言えやしないよ傲慢だよね
はなむけし花の終わりを弔わんあなたの瞳見つめていたい
雨音の間に聞こゆるは寝息の音耳をすませば草原のよう
まるくなり明日を待つのひっとりとまるでそこにいないふりして
聞く君は「そう」と返事すやわらかな目をしているのをじっとみていた
その身体抱くの抱かれるわからぬよ思いしよりも小さき背中
花言葉束ねてリボン巻いてみるまるで君だと思うすきだよ
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