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チェルノブイリ日記 58 ~ スーパーマーケットを観賞する集い


ソファを売り過ぎるスーパーマーケット

 前回のあらすじ。
 スーパーマーケットの1階を歩き続けています。

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※ 過去の日記はこちらから。

 前回に引き続きスーパーマーケットの1階を歩きます……いやもうええやろだいたい見たやろという気もするのですが、写真がもうちょっとありますのでね。いやそれも同じような写真やろという気もするのですが、載せますよ!

 ここがスーパーマーケットだったとはとても思えないカオスっぷりです。
 何が見えますかねぇ?

 なんとも頼りない椅子に

 何かが詰め込まれたカートに……

 これは……えーと……?

 奥にはソファがあって

 ハ、ハシ、ハシゴ……? スーパーマーケットの1階に? え?

 よく見たらイケメンもいるよ!

 ソファは売り物だったんですかねぇ。決して安い物ではなかったと思いますが、誰にも買われることなく朽ちることになるとはね。

 まぁ鮮やかな色のソファ。

 日本なら何とも思わないのでしょうけど、色彩の乏しいこのチェルノブイリでは異質の存在に思えてしまいます。

 ちなみに奥の看板は

「ХЛЕБ」……Google翻訳によりますと「パン」でした。「ソファ」や「家具」ではないのね。

 ソファソファソファソファソファ!

 ソソソソファファファソファソソソソファファファファ!

 ここまで来ますとこのスーパーマーケットには家具売り場もあったのだと思えますが、それにしたってソファばかりあり過ぎじゃない? 日本の家具専門店でもソファばかりこんないくつも並べているもんか? まぁよほど広いお店なら並べているのでしょうけど、ここはスーパーマーケットやで……。

 えーと、私は何を見に日本から遠路はるばるチェルノブイリまでやって来たんだっけ……。
 廃墟に残留物、当時の人たちが使っていた物が残されていたら嬉しいのですがですが、なんかちゃうねん、こんなソファばっか見たいわけちゃうねん。

 廃墟写真家みたいな方たちがチェルノブイリでフォトジェニックな被写体を撮影してその写真を美しく加工して人々の羨望を集めているのに私は何をやっているのでしょうね。
 でもこれだってチェルノブイリで見た光景なんですよ。スーパーマーケットだった場所に大量のソファが転がっているのは事実なのですから。

そしてカート

 しかし……

 カートもあちこちで見掛けますね。スーパーマーケットだからそりゃそうなんですけど。

 散乱するカートたち。並べて片付けましょうねー。

 よく見るとどれもこれもタイヤが付いていないのですよ。

 わざわざタイヤを外したのか……何のために?
 立ち入り禁止区域を出入りする自動車のタイヤが汚染されていないか調べるということはチェルノブイリの検問所でよくあるようですが、このカートのタイヤはねぇ……。

 タイヤなどもともと付いていなかったのかも知れません。皆ずるずると押して……んなわけないか。

 そうか、ソファやカートがたくさん転がっているからといっていちいち何枚も撮らなくて良かったし公開することもなかったのか……。

再び店舗什器

 同じような写真ばかりで飽きて来ましたでしょ? ごめんなさいね……。
 前回も見ましたが謎の店舗什器をもうちょっと見ましょうね。

 妙に曲がっている部分は

 元々こういうデザインなのかと思いましたが、さすがに破壊されてこうなったのでしょうね。どうやって破壊したん?

 壁際にも商品の陳列棚があったのかなぁ。棚があると通路がちょっと狭苦しくなる気もしますが、何もなしというのも考えにくいしなぁ……。そうすると棚はどこへ消えたのか。わざわざ撤去したの?

 そしてもう1つ気になりますのが

 謎の店舗什器に書かれた「5」という数字。これが少なくとも5台はあったということ? あったっけ……?

 1階の奥まで来てみたものの、特に何があるということもなさそうですので出入口の方へ戻ります。

出入口へ戻る

 ハシゴや……ハシゴの先を撮影していないのが残念なのですが、まぁ2階に続いているなんてことはなかったと思います。それにしたってどこから何を思って持って来たのでしょうね、このハシゴ。

 足元に何やら文字が置かれていることに気が付きました。
「БОГА НЕТ」……何でしょう? Google翻訳にかけてみましたところ「神なんていない」マジか。
 誰が何を思って置いたのでしょう。そもそもこの文字は何なのでしょう。スーパーマーケットで使われていた飾りなのか、よそから持ち込まれたのか。よそから持ち込んだとしたらそのエネルギーは何なのでしょう。撮影のために持って来たのでしょうけど、持って帰れよと思います。

 ロシア語の勉強をもうちょっとしておきましょう。
「ЖИРЫ ЖИВОТНЫЕ」は「脂肪 動物」とのことです。分かるような分からないような……。

「СЫРЫ」は「チーズ」、「ТВОРОГ」は「カッテージチーズ」ということです。難しいね……。

 手前の虎柄が入った機械は何ぞ……?

 ジュースの紙パックが落ちていました。これは後から持ち込まれた物かなぁ。
 あれ、そういやスーパーマーケットで売られていた食べ物や飲み物はどこへ行ったのでしょうね? 避難するときに持って行ったのかなぁ? それとも埋めるなり焼くなりして処分されたのか……?
 処分と言うのは一言ですが、これまで見て来ましたマンションなり病院なりも含めて街中のあれやこれやを処分するわけでしょう。結構な労力ですよね。

次回予告

 階段があるということは。

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