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絵本日記DAY9  Wave

鬼のようにゴリゴリと更新するはずの絵本日記、鬼が留守のあいだに気づけば7月に。積み重ね、だいじにしていかなくちゃ。

今日の絵本は「Wave」。波。

子どもの頃は、こういう文字が一切ない絵本はあまり好きではなかったというか、退屈に感じていた。

でも、今ならばわかります。

この絵本には、文字はいらない。

なぜなら寄せては返す波の音を聴きたいから。

ざぶん、ざざざ。ざぶん、ざざざ。

ときどき、カモメの鳴く声。貝殻が砂に連れていかれ、しずかに戻される音。

ひとりの女の子がくりかえし遊びます。最後にはすっかり友達になっていることがわかる。女の子が波に、「また来るからね」とにっこり手を振っているから。

ただただ、波がひいて、また満ちる。

その単純な美しさを見ているうちにいつのまにか心がざぶりと洗われていて、絵本を閉じたあとにはすっきりしている。まるで海でたっぷり遊んだあとみたいに。『心臓まるごとお洗濯絵本』に認定です。

Suzy Lee 2008「Wave」

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