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インド縦断33日目: 夜行列車で泣けてきた話

ナグプールという街でパスポートを失くした。
おそらくホテルに忘れてきたのだと思う。ホテルに連絡してみたが、見つからないと言われてしまった。

旅程が狂った。
ほんとはネパールに行ってバングラデシュから帰国するつもりだったが、帰国許可を貰いにデリーの大使館に行くことにした。

バラナシからデリーへ17時間の列車

寝台列車の様子


列車に乗ってしばらくするとスマホの電池が減ってきた

座席のコンセントにコードを刺してみるが、なぜかスマホは充電されない。僕のとこのコンセントだけ、なぜか壊れている。うー
そしてモバイルバッテリーをバラナシの宿に忘れてきたことに気付く。うー

僕はナグプールにパスポートを忘れるしバラナシにモバイルバッテリーを忘れてきた。どちらも失くしたら結構困るものだ。
これまでの旅や人生で何回も物を失くして困ってきたのに、なんにも学習していない。自分が嫌になった。情けない。

結局、向かい側の人のコンセントを借りることにして、スマホを充電した。
暇つぶしの為にスマホに色んなものをダウンロードしていたが、スマホをいじれないんじゃ意味がない、、
しょうがないのでデジカメの写真を見返すことにした。

この旅の前半で過ごした南インドや、去年の夏に旅していたメキシコ、ブラジル、アフリカの写真がたくさん出てきた。

この人は今もアマゾン川の畔で暮らしているんだろうな、とか、
この人は元気かな、とか想った。

僕自身が撮ったのに忘れていた景色がたくさんあった。
自分がこんなにも色んな場所に行ってたんだとびっくりした。
旅行のお金を出してくれた人たちや帰りを待ってくれている人のお陰で旅ができた。
そして旅のお陰で知らなかった景色や知らなかった人たちに出会えた。

パスポートもモバイルバッテリーも失くしちゃう不甲斐ない自分だが、結構幸せ者だなと思った。

デジカメの写真フォルダで自分の人生の豊かさを感じてなんだかエモくなった。

ガーナの村でヤギを丸焼きにした

そんなこんなで感傷にひたっていると眠くなってきた。

僕のベットは予約席だったが、
席を予約せずにこの車両に乗ってきた人が「俺もここに座っていいか」と頼んでくる。
良い訳やろ。俺は横になって寝たいんだ、、
いや、でも、なんかすまん…

そんなこんなで就寝(寝てる間にも何回か起こされて何か話しかけられた)

翌朝5時、「チャイチャイチャイチャイ」という声で起こされた。
インドの列車ではチャイを売る人が定期的にやってくる。

皆が寝てる車両でチャイと叫ぶなんて本当に信じられない。どういうマインドなんだ。
そしてそれを誰も怒ったりしない。意味不明

また、こうして異文化を感じる貴重な経験ができているな、とありがたく思った。

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