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ワイン会にて――先輩の言葉から学ぶ
先日、知人宅で開かれたワイン会でジュヴレ・シャンベルタンを飲んだときのことだ。私よりふたまわりほど先輩の参加者Aさんがこう話していた。
「ジュヴレ・シャンベルタンといえば、昔はもっと力強いワインだったの。でもいまはずいぶんと軽くなって、これがあの産地のワインだと言われても、どうも納得できないの……。だけどワイン造りの流行がそちらに向かっているのなら、もうそういうものだってことよね」
この言葉をき
ワインエキスパートへの道 その4
そろそろ今年のワインエキスパート一次試験が始まる。去年の自分の心境を思い返すと、胃が痛くなりそうだ。この時期は教本から重要事項をノートにまとめ、問題集を何度もやり、記憶を定着させようと必死だった。これはお勧めできないやり方だが、ボルドーの格付けとドイツのワイン法については、何度教本を読み返しても、何度問題をやっても覚えられなかったため、時間をかけるだけ無駄と判断し、ばっさり諦めた。若い方なら脳が
もっとみるワインエキスパートへの道 その3
今回は座学から離れた試験勉強について書こう。
昨年、つまり2021年の日本はコロナ禍2年めを迎え、好きなように外出してワインを楽しめる機会は少なかった。そんな状況でも、ときにはなじみのお店に出かけていって常連さんのワイン談義に耳を傾けたり、少人数で集まってワインを飲んだりして、憂さばらし、もといワインを味わう勉強を続けていた。
なかでも、既にワインエキスパートを取得された先輩が少人数で開
ワインとドラマ
ドラマや映画にワインが登場すると思わず身を乗り出してしまい、何を飲んでいるのか、ワインについて何か語るだろうかと気になり、肝心のストーリーが頭に入らないことがあります。
米ドラマ『メンタリスト』シーズン4第14話はまさにそんな展開。
『メンタリスト』の概要はこちらです。http://www.superdramatv.com/line/mentalist/story/
あらすじは、ナパ・ヴァレ
ワインエキスパートへの道 その1
「ヴィオニエ! これ絶対にヴィオニエだ」 。声を出すことはできなかったため、心の中で叫んだ。2021年10月18日、目黒雅叙園のバンケットルームでのことだ。
2021年の3月から、日本ソムリエ協会が主催するワインエキスパート資格の試験勉強を始め、老いた脳細胞を無理やりフル稼働させて、分厚い教本の内容を頭にたたき込んで約5カ月間を過ごした。
それまでに数冊のワイン書籍を翻訳する機会に恵まれて
ワインエキスパートへの道 その2
ワインエキスパート一次試験の勉強は3月から8月まで毎月2~3回、毎回3時間ほどマンツーマンで講師の指導を受けた。分厚い教本から重要ポイントにしぼって解説してもらい、教本に蛍光ペンで線を引くというやり方で勉強を進めていった。ワイン書籍の翻訳時は不明な内容にぶつかるたびごとにネットや参考書籍で調べ、締め切りに追われながら訳していた。やや乱暴に言えば「つまみ食い」だ。そうした知識を、国や地域ごとに整然
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