【ドイツあれこれ】海や山では祝日になれない
[初出:2006年6月]
カレンダーを見てため息をつく。当地では6月15日の聖体祭が終わると、10月まで祝日がない。日本に比べて祝日の数が少ないうえに、祝日が日曜にあたっても月曜は振替休日にならない。休日イコール労働力の欠損という発想からすれば、振替休日は国家経済の害になる。だから、祝日が一日増えると、GNPへの影響がどうのこうのという話になる。
実際、プロテスタントの贖罪祈祷日(Buß- und Bettag)という祝日は、1995年に介護保険料の負担のために廃止された。カトリックの万聖節(Allerheiligen)を削る動きもあったが、これは強い反対にあって挫折。最近では、そのかわりに「ドイツ統一の日」の廃止を求める声が時折聞かれる。
ドイツも発想の転換をはかり、日本のように内需拡大を狙って祝日を増やしたらいいのに。
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