Translation Service S. Arai

ドイツにおける20年以上の実務経験を活かし、きめ細かい通訳・翻訳サービスを提供しています。 会社HP:https://www.trans-sa.de 2005年~2010年に、ある通信社のために執筆したコラム記事の抜粋です。お仕事の合間の息抜きにどうぞ。

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      Hier sind einige Gedanken zu Kultur und Sprache sowie dem Berufsalltag als Übersetzerin…

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      Here are some thoughts to share from the daily life of a translator...

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      翻訳者・通訳者の視点から主に言葉と文化についてつぶやいています。

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    【ドイツあれこれ】風呂嫌いでも無精といわれない

    [初出:2008年3月] どうも最近、脇腹が痒い。こちらの空気は乾燥しているからだ。冬になると、その影響が肌に現われる。そのため、ボディケアにもオイルが好まれる。自然派化粧品店には、各種エッセンシャルオイルを使った様々な製品が置かれている。アロマセラピー効果もありそうである。しかし、湿気のある日本ではあまり売れない商品だ。ニベアクリームだって、日本のライセンス製造品に比べてドイツ本家のものはべっとり重い。大陸性の冷たい風から肌を守るのには、それくらいの方がちょうどいい。

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      • 【ドイツあれこれ】南ドイツでは正装のはずが仮装に

        [初出:2007年10月] 先週末、ミュンヘンで恒例のオクトーバーフェストが幕を閉じた。そこから600キロ以上離れたライン地方でも、祭りの存在は感じられる。というのも、一部のレストランや飲み屋がオクトーバーフェストウィークを催すからである。店内はバイエルン州旗を真似た水色と白のチェック柄で飾られ、メニューには白ソーセージとプレッツェルが登場する。 とはいえ、ある種の白々しさを隠せない。所詮、当地ではマーケティングギミックに過ぎない。その辺の心理的な距離は、カーニバルを見れ

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        • 【ドイツあれこれ】冷凍のシャリが哀しいドイツ寿司

          [初出:2005年9月] 各地に回転寿司が登場し、SUSHIもずいぶんとドイツの地に浸透した。一昔前、ザクセン訛りを話す東独のお上りさんが一つ一つ包装された握りを見て、プラリネ(チョコ)だと勘違いしていた。その頃に比べれば隔世の感がある。 先日も通信販売カタログに寿司マシーンなるものを見かけた。ドイツ製機械の常として、いかにも頑丈そうだ。何となく四角い太巻きができるらしい。手先の不器用な彼らのこと、こういう機械が必要なのかもしれない。 しかし、出回っている寿司の質には首

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          • 【ドイツあれこれ】住み慣れた街での異文化体験

            [初出:2007年9月] 週末の9月9日は、「欧州文化遺産の日(European Heritage Days)」だった。普段は入れない歴史的建造物が一般に公開される。今年はその日に、ちょっと毛先の変わった文化財をのぞいてみた。 それは、市内にある大きなモスクである。住民感情を刺激しないようにとの配慮か、殺風景な工業地帯の一角に建っている。打ち出しのコンクリート壁のような外見とは裏腹に、一歩中に入ると壮麗な宗教美術の世界が広がる。青を基調としたイズミールタイル風の鮮やかな装

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            【ドイツあれこれ】地元っ子が支える映画文化

            [初出:2008年9月] ドイツ各地で中小の映画館がシネマ・コンプレックスに淘汰された感がある。だから、旅行先のミュンヘンで古色蒼然とした映画館を見た時には感激してしまった。看板まで昔ながらの手書きである。ミュンヘン市内には、8つの老舗シネマが今も健在である。その一つは1907年開館で、世界最古の歴史を誇る。 ミュンヘンっ子にとっては、優雅なアンビエンスをもつ映画館はそれ自体がアトラクションであり、社交の場であるらしい。現代人の忘れかけた映画文化がそこにある。 その日、

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            【ドイツあれこれ】名無しの権兵衛から花束が届いた

            [初出:2008年9月] 誕生日に花束が送られてきた。ブラジルに移住した旧友からだった。恐らくは地球の裏側から、ネットで注文したのだろう。添えられたメッセージに思わず顔がほころんだ。英語のハイフネーションがめちゃくちゃなのは、ドイツの業者ゆえいたしかたないか。 もう一つ届いた花束があるのだが、こちらは名無しの権兵衛。「お誕生日おめでとう」の途中で、メッセージがトンボ切れになっている。同じくネット経由のサービスらしいが、肝心な情報がサイバースペースの彼方に消えてしまったよう

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            【ドイツあれこれ】個性豊かな裏通りの持続可能性

            [初出:2006年8月] ケルンでの買物が好きだ。何が好きかというと、裏通りの混沌。シックなブティックの隣に、軍手の並ぶ日曜大工用品店があったりする。その他にも、フェルト専門店、カーニバル衣装店、手品用品店など、ユニークな店がみつかる。 なかには、これで本当に儲かるのかと首を傾げたくなるようなところもある。たいていは、定年をとうに過ぎた老人達がやっている。都心の一等地ならば、店を売り飛ばした方がよっぽど儲けがある。しかし、彼らにとってはかけがえのない家業だから、体の続くか

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            【ドイツあれこれ】飼主が旅行中はVIP待遇のペット

            [初出:2006年8月] 夏休みも終盤に入った。休暇で儲かるのは、リゾートのホテルだけではない。うちの近所にあるペット専用ホテルにとっても、稼ぎ時である。単なるお預かり施設ではない。ホテルと銘打つだけあり、まずリセプションでチェックインする。各室とも床下暖房・エアコン付きで、屋内プールまである。要望により特別食の用意、ビューティーケア、フィットネスプログラムと至れり尽くせりのサービスだ。悪徳業者のベビーホテルより、ずっと待遇がいい。 しかし、その料金も人間なみ。中型犬で一

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            【ドイツあれこれ】子役アイドルを売り出す動物園

            [初出:2007年8月] ヴッパータール動物園で象の赤ちゃんを見てきた。生後1ヶ月余りで愛らしい。同じ赤ちゃん象がいるところでも、ケルン動物園とは異なり、出し惜しみしないところがいい。 人気者の赤ちゃんといえば、ベルリン動物園の白クマ「クヌート」が有名だ。育児放棄をした母親の代わりに、飼育係の手で育てられて話題を呼んだ。ぬいぐるみ、グミベア、陶磁人形などの関連グッズの商売も盛んだ。動物園側はライセンス料などにより今年末までに5百万ユーロの増収を見込む。 最近は動物園も経

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            【ドイツあれこれ】今しか買えないから・・・仕込まれた衝動買い

            [初出:2007年8月] 今流行りのアウトレットショッピング。遠方まで買いに出かけた友人の体験談を聞いた。子供用のキャラクターグッズが市価の1/4程度で買えるらしい。しかし、それには会場入るまでに2時間、レジの前に並んで1時間半という忍耐を強いられる。さらに、ガソリン代の元を取るには、相当買い込まなければならない。 長い待ち時間にそなえて、友人はコーヒーを持参。なかには、用意周到にピクニックとしゃれ込むグループもいるとか。メーカーも抜け目なく、屋台でスナックとドリンクを売

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            【ドイツあれこれ】思いがけずに翻訳の自己消費

            [初出:2007年8月] 旅先の観光名所で買った日本語のガイドブック。何気なくページをめくるうちに、はっと気がついた。これは一昔前に自分で訳したものだ。まるで、失われた我が子に再開したような気分だ。建築や美術の専門用語が多くて、訳すのに苦労した覚えがある。今読み返すと、正確に訳されてはいるが、ドイツの公式ガイドの常としてやや冗長な感じを受ける。郷土歴史家の書く文章はアカデミックに過ぎる。 メジャーな観光地なので、ひっきりなしに日本人団体客を見かけた。添乗員に案内される彼ら

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            【ドイツあれこれ】お勧めスポット ― 欧州最大の内陸港

            [初出:2007年8月] デュッセルドルフの港地区は近年、再開発が進み、がぜんおしゃれになった。スター建築家フランク・ゲーリーの建物が立ち、メディア関係の企業がオフィスを構える。 それ程派手ではないが、お薦めの港散策スポットは他にある。近郊のデュースブルクは、欧州最大の内陸港をもつ。その一部が観光資源として整備されている。川沿いの遊歩道に、家賃の高そうなオフィスビルやマンションとともに博物館やカフェが並ぶ。一番の目玉は、倉庫建物を改造した美術館MKM(キュッパー製粉所現代

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            【ドイツあれこれ】みんなに優しいことがユニバーサル

            [初出:2008年8月] 知人の子供から夏休みの宿題の手伝いを頼まれた。「ユニバーサルデザイン(UD)を調べてみよう!」がテーマ。UDは分かりやすい標識くらいに思っていたが、調べてみればもっと奥が深い。ドイツではユニバーサルデザインは「万人のためのデザイン」という表現で知られる。つまり、子供から老人まで、障害者を含めたすべての人々にやさしいデザインということである。 しかし、ちまたには斬新さを追求するあまり利便性を犠牲にしたデザインも多い。この間も、ドイツ某有名メーカーの

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            【ドイツ、ときどき隣国】長崎、ライデン、ヴュルツブルク、その共通項とは?

            [初出:2008年8月] 日本植物誌で名高いシーボルトは、ドイツ人。生まれ故郷のヴュルツブルクには、彼を記念する博物館がある。日本で妻を娶っての暮らしぶりを伝える資料などもあり、興味深い。 実は、ヨーロッパにはもうひとつシーボルトハウスがある。もともと、彼が渡日したのは、オランダ商館の医師という名目のもと。隣国オランダのライデンにはシーボルトが住んでいた家が資料館として公開されている。2009年は日蘭通商400周年にあたり、ライデンでは今年から「日本年」が祝われている。

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            【ドイツあれこれ】箱ではなくて、中身で勝負の芝居小屋

            [初出:2008年8月] デュッセルドルフ近郊にあるノイスのグローブ座で開催されるシェイクスピア祭が今年で18年を迎える。ドイツ式にいえば「成人」というわけで、先日、祝賀イベントが行われた。 初期の頃から観ているが、その成長ぶりは甚だしい。昔はふらりと出かけて当日券が買えたが、今ではプログラムの発表とともに入場券は売り切れてしまう。成功の秘訣は、英語圏だけではなく世界中から特色ある劇団を招いてきたことだろう。今年は、日本からの参加もあった。 建物自体は簡易プレハブといっ

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            【ドイツあれこれ】迫力たっぷりのコスプレ軍団

            [初出:2006年7月] 毎週土曜になるとデュッセルドルフの日本人街に出現する異様な黒装束。漫画をはじめとする日本のボップ文化をこよなく愛するドイツのオタク連中である。日本のコミケ(同人誌の即売会)に集まるコスプレ姿に通じるものがあるが、ヘビメタ風のメーキャップのせいか、それよりも凄みがある。日本の書店でコミックスを物色し、日本食スーパーをのぞくのがお決まりのコースのようである。といっても、懐の寂しい若者であるから、買い物といっても駄菓子程度にとどまる。抹茶アイスを片手に、

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