見出し画像

【独日文化】ドイツご当地野菜で和食をつくる

[初出:2009年10月]

今頃から冬にかけて出回るゴボウに似た根菜、シュヴァルツヴルツェルン。キンピラを作りたくて市場で探すが、いつも手に入るとは限らない。「今の人は手間のかかる野菜は敬遠するからね」と、売り子のおばさんは説明する。

ドイツにはその他にも忘れかけられた野菜が沢山ある。有機栽培野菜の宅配サービスを通じて、そのことを知った。初めは料理方法が分からなくて戸惑ったが、今では自己流の食べ方を楽しんでいる。例えば、リュープシュティールという野菜は、見た目も食感も日本の水菜にそっくりで、味噌汁の具にするとおいしい。茎の太いマンゴルトは、チンゲン菜の代りに八宝菜に使う。それらの葉菜は日持ちがしないので、スーパーなどの流通経路では流せないのであろう。また食べたいと思ってもなかなか手に入らない「ご当地野菜」である。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?