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メンバーを巻きこみ、論理的に意思決定!納得感の高まるオフィス作りプロセス【三浦法律事務所】

こんにちは。トレイルヘッズ広報の村上です。
今回紹介するオフィス事例は弁護士事務所のものですが、このプロジェクトには2つのチャレンジがありました。

ひとつは、社員を巻き込みコンセプトを考えるプロセスから一緒に取り組んだこと。これは、トップダウンではなく、社員と一緒にオフィス作りをしたい方におすすめの方法です。

もうひとつは、デザインと言葉を紐付けながら空間を作り上げたこと。デザインという感覚的なものを、弁護士という言葉のプロに対して、極力言語化しながら説明する。これによって、単なる好みではなく、納得感を持って決めていただくことができました。

本ブログでは、三浦法律事務所様と進めた新しいチャレンジと、その上でどんなオフィスが出来上がったのかをご紹介します。

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1.クライアントは三浦法律事務所様

2019年創業、弁護士約70名、スタッフ約30名の新しい法律事務所です。フルカバレッジ&トップクオリティ、ダイバーシティ&インクルージョンを掲げ、新しい問題にも積極的に取り組んでいらっしゃいます。

少し話はそれますが、ここで意思決定プロセスの話を。
トレイルヘッズはこれまで200を超えるオフィス作りの実績がありますが、意思決定プロセスはだいたい以下の3つに分けられます。

③について「社員に相談したのにトップ判断なの?」と思われる方もいるかもしれませんが、会社の未来や、組織・社員を俯瞰して見ているのは経営トップ。そのため、意見は聞くが会社の将来などを考慮し判断はトップが下す、という企業が実は一番多いのです。

また、②③でスタッフの意見を聞くヒアリング方法は、簡単なアンケートからグループインタビューまでバリエーションがあります。どのくらい時間や労力をかけるかは、企業の希望に合わせて変わってきます。

今回の三浦法律事務所は②の合議制でした。これはパートナー(=共同経営者)だけではなく、その他の弁護士もスタッフも、組織のメンバー全員で組織のことを考えるという理念によるものです。コンセプトからデザインまで合議で決めるのは、私たちにとっても初めての試み。プロセスからしっかり検討して進めていきました。

2. オフィス作りスタート!まずはどんな空間がよいか考える

当初のオフィスは、設立して間もない時期に作ったもの。今回の増床のタイミングで、コンセプトを持ったオフィスにしたいというご意向でした。
その他のご要望は…

・2019年創業の新しい事務所なので、従来の法律事務所のような重厚すぎるオフィスよりも軽やかさがほしい。一方で、クライアント層は伝統的な大企業からスタートアップまで多種多様であり、軽すぎるオフィスもイメージに合わない。斬新さはいらないが新しさはほしい。

・メンバーの2割がフリーアドレス制で、弁護士によってはリモートワークの割合が高いことも。家で一人で仕事していると孤独感があるので、オフィスに集まり、わからないとこを気軽に聞ける空間にしたい。

・資料や本を参照することも多いので、それらの近くで働きたい。
ただし、働き方やオフィス空間に対してのコンセプトはなかったので、理想のオフィスについてゼロから考えていきます。

新オフィスの運用開始を1年半後に定め、コンセプトや必要な機能の要件をつめるところからスタートです。

プロジェクトの進め方

3. オフィスプロジェクトチーム発足!コンセプト策定にむけて

まずは10名ほどのプロジェクトチームが発足しました。
そしてメンバーの意見を拾い上げるために、グループインタビューを実施。若手・中堅・リモートワーク多めなど属性の違う方々を選び、代表の三浦先生も加わった約20名が対象です。

インタビューではオフィスや働き方に留まらない質問項目を設定し、属性ごとに全4回繰り返しました。

インタビューを通して、さまざまなワードが出てきます。

インタビューで出てきたワードをもとに、4つのキーワードをコンセプトに策定。
・undefined:確定しきらない
・challenging:挑戦
・diversity:多様性
・communication:コミュニケーション

オフィスに求めることは「信頼感・責任感をベースとしつつも、多様な価値観を尊重しながら、新たなチャレンジを創出するその支えとなるオフィス」と言語化されました。

4. コンセプトワードとデザインを紐づける

ここから、言葉(コンセプト)を空間に落とし込んでいきます。

1つの言葉に対して、デザインはいくつものアプローチがあります。策定された4つのキーワードからデザインに派生させていく過程で違和感がないよう、幾つものアプローチ方法を目に見える形で説明し、検討を進めていきます。

「確定しきらない」「多様性」を実現するために、可変性の高いレイアウトを検討。

私たちにとっても、言葉(コンセプト)を空間に落とし込んでいく過程を、ここまで丁寧にクライアントと共有するのは初めてのチャレンジ!

空間がどう形作られるのかを理解したい」という思いが強い方々だったので、納得感を持っていただけるように試行錯誤しながら進めていきました。

5. ついに完成!

設計に8ヶ月、工事に2ヶ月の時を経て、ついに完成!

出来上がったオフィスについて、同事務所の大澤 玄 弁護士よりコメントをいただきました。

「今回のプロジェクトは、コンセプトベースということで、そもそも私たち三浦法律事務所が何を働く「場」に求めるのか、深く掘り下げていくところから始まりましたが、メンバーへのヒアリングや、THの皆さんとの議論を通じて、オフィスとは、働くとは、そして、三浦法律事務所とは、を深く考えるきっかけになりました。コンセプトに立ち返る作業を続けたことで、従来の法律事務所とは違う、新しい空間を生み出すことができたと自負しております。事務所のメンバーも喜んでおり、狙い通り活発なコミュニケーションも生まれ、本当にやってよかったなと思っています。」 

また今回のプロジェクトについて、トレイルヘッズ高山はこう話します。

「今回の進め方は私たちも初めてのことがいくつかありました。しかし迷ったときには『コンセプトに近い方でいきましょう』と、随時コンセプトワードに立ち戻るので、決断しやすかったのが一番のメリットだったと思います。
また感覚ではなく本質的な会話ができるのもよかったですね。このような進め方は、例えば規模の大きな会社でオフィスを作る場合にも転用できます。レイアウトやデザインの理由をコンセプトに則って説明できるので推進しやすくなるのではないでしょうか。」

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オフィス作りに社員を巻き込みたい、ロジカルに空間を作っていきたいという方は、こんな方法もよいかもしれません。オフィス作りを考える方に、私たちの挑戦がお役に立てたら嬉しく思います。


TEXT: Shizuka Murakami (TRAILHEADS)


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