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ウィークエンドけそ(第7回/2020.10.2号)

くずざんぽー、けそです。
今週の『ウィークエンドけそ』のお時間がやってまいりました。

皆さんは、どちらで、いかがお過ごしでしょうか?

ついに10月に突入!優しい日差しと爽やかな風が気持ちいい時期で大好きです。私はまだ匂いかげてないけど、金木犀咲いたりしてるらしいっすね!
でもちょっと疲れがたまっているのも感じていて(菅さんの学術会議任会員候補6名任命拒否の件もあって、さらにダメージダメージ)、ヘッドスパにも行きました!いろんなリラックス方法を駆使して、体大事に行きましょうね!

この番組は、今週けそがビビビと来た、SNSの話題・ラジオで聴いたもの・YouTubeで観たものの中から、特に皆さんにお伝えしたいものを紹介していくテキストラジオです!

(マガジンも作ってみました!過去記事はこちらにまとめています↓)

今回は、イケてる部門のボリュームがウルトラヘビー×カロリー高めなので、おもしろ部門はお休み。ということで早速…

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個人や企業、自治体なんかのイケてる取り組みを紹介する部門です。今週の話題はこちら。

なぜフランスは「無痛分娩8割」が達成できてるのか?

先週に続いて、子育て関係の話です~。

ジャーナリストの津田大介さんがYouTubeで公開している番組、『ポリタスTV』の28日(月)の特集「少子化対策に成功したフランスではどのような施策が行われているのか」が面白かったので、今日はこの内容についてご紹介したいと思います。

(番組視聴は、公開から1日だけ無料だったと思われるので今は有料のアーカイブからのみ可能です(た、たぶん…)。チャンネルのページだけ貼っておきます↓)。

特集のゲストは、フランス在住ライターの髙崎順子さん。

お連れ合いがフランスの方で、フランスで2人のお子さんを出産された髙崎さん。ご自身の実体験も踏まえて、2016年にこちら(↓)の本を出されました。

(未読なんですが、特集を聴いてぜひ読んでみたいな~と思いました)


特集では、本の内容に触れつつ、フランスの子育て支援の状況について紹介されていました。髙崎さんは、日本の子育て中のご友人に「フランス恵まれてるね…羨ましい…」と言われることが多いそうなんですが、まったく同じ感想を持ちました…。全部興味深い話だったんですが、特に印象的だったところをメモ。

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■無痛分娩について

フランスは無痛分娩が保険適用になっている。現在は、無痛分娩の人が8割ほど(そうじゃない2割の人には、お産が進みすぎてて無痛分娩適用できなかった人もいたりする)!ちなみに日本で無痛分娩する人は、現在16%くらい(髙崎さんが本を出されたときには10%行かないくらいだったそうで、やや前進している)。

・髙崎さんは、第一子を無痛分娩にしないことを選んだ。「美しい痛みを経験しないと」みたいな気持ちがあったから。しかしその時、助産師さんに「産んでからの方が大変なんだから、今こんなつらい思いしてどうするの?」と声かけされ、印象的だった。産後は睡眠不足のストレスや産後うつの可能性もある。産後になるべくエネルギーを取っておいた方がいい、という考え方がフランスにはあると思う。お産の痛みはあまりにも激しいから、「こんなに痛いんだから意味があるはず…」と信じないとやってられなかった、という面はあると思うが。(津田さん:)母乳信仰にも通じるところだと感じる。日本は、「痛み・苦しみ」と「愛」を結びつける価値観をアップデートする必要があるだろう…。

・フランスは、麻酔科医療を充実させたこともあって無痛分娩を広めることができた。子供を産める場所は日本より少ないが、場所ごとの質のばらつきは少ない。どこを選んでも、ほぼ同じ環境・条件で出産できる。

■子育てサポート

・フランスには「母親アシスタント」というサービス(?)がある。6名までの少人数を、自宅で預かるサービス。日本のベビーシッターの、公的認可あり上位版、と言うような仕組み。サービスを実施する人には研修が必須になっているほか、保育施設となる自宅が、適切な条件をそなえているかも検査される。認可後も、時折抜き打ちの検査が入る。35%くらいの人がこれ使ってる(保育園を選んでいる人は20%台)。子供の体が弱いという事情がある・少人数教育を好む等の理由から、これを選んでいる人が一定数いる。
費用は保育園よりやや高いが、フランスでは自己負担の保育代は所得税控除で配慮してもらえる仕組みがあるため、そこまで負担感はない。

・父親も、助産師さんにベーシックなケア(おむつかえ等)を教わることになっている(けそ注:日本も父親学級あると思ってたけど、参加必須ではないってことなのかな?あるいは自治体によって違うのかな?)。髙崎さんが出産後に子供を抱いていたら、助産師さんに夫が怒られた。「この人出産でボロボロなんだから、抱かせるのまで任せないでよ!!」と。ブートキャンプ的指導だった。
(津田さん:)日本で「子育て支援」っていうと「女性支援」に安易に結び付けられがちだが…。

■フランスでの子育ての考え方

・フランスは、「子育ては大変だ」という考えがみんなに共有されている。

(けそ注:津田さんは「日本はそうじゃないですよね」と話されてたけど、それには違和感。日本でも「子育ては大変だ」という認識はそれなりに広範囲で共有されている…が、「でも、愛情があればそれもちゃらになるよね!」って圧が強くて、そこが問題なんだと思う

・日本でよくみられる、「保育園の建設に反対する人」「保育園がうるさいとクレーム言う人」は、フランスにもいることはいる。でも、「あなたも子供だったでしょ?」と言われて説得されている。

(けそコメント:保育園に反対する人の声が日本で目立つのは、「お互い様」って思うのが無理な社会になっちゃってるからだと思う。「助けてもらえない・優しくしてもらえないんだから、自分だって助けないし優しくしない」っていう。自己責任・自助努力の社会)

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あと、髙崎さんと津田さんとのやり取りで印象的だったところ。

・髙崎さん:「少子化政策」じゃなくて「子育て政策」と呼びたい、ここはこだわりたい

→この視点、めーーーっちゃ大事だと思うんですよ。『FACTFULNESS』にはこうあります。

これまでの章で紹介してきたように、人類は最近になって多くの進歩を遂げた。それと同じタイミングで、女性ひとりあたりの子供の数も減った。極度の貧困から抜け出した数十億の人々は、子供をたくさんつくる必要がなくなった。もう、家庭の小さな農場で、たくさんの子供を働かせなくてもいい。もう、病気で亡くなる子供の分だけ、多めに子供をつくらなくていい。 女性も男性も教育を受けるようになると、子供には貧しい思いをさせたくない、もっと良い教育を受けさせたいと考えるようになる。手っ取り早いのは、子供の数を減らすことだ。そして、避妊具という文明の利器のおかげで、性交渉の数を減らさずに、子供の数を抑えられるようになった。
(『FACTFULNESS』より引用)
いま、多くの親たちは、自らの判断で子供の数を減らしている。
(『FACTFULNESS』より引用)

もともと「子供の数が減る(大人数を産まなくてもいい)」っていうのは、「人類にとって前進だった」ってことですよね。

ただやみくもに子供の数を増やしたいんだったら、女の人の人権を奪って無理やり産ませればいい(マッドマックス怒りのデスロード的世界観…)。教育にお金がかかるから産めないというなら、義務教育以降はあきらめればその費用は考えなくていい。

でも、それで少子化を達成できたとして…意味ないよね。

極端な例を持ってきているようだけど…今の自民党が目指しているところはこの考えを希釈したとこにあるって感じる(子育てを担うのはあくまでお母さんです、お母さんがんばれ!お母さんにとって子育ては何より最優先!って価値観なとこ…怒りのデスロードの人乳工場と根っこは一緒だと思うんだ…。子育て支援!って言いながら、教育関係の予算はなめてんのかってレベルだしな…→この記事では「教育への日本の公的支出が少ないことはよく知られているが、子ども1人あたりの支出額で見てもOECD加盟国で最低レベルだった」と書かれています)。

(振り返るたびに最高だと思うポイントが増える映画だぜ…V8!V8!!←ウォーボーイズの設定背景を考えると安易な真似は危険なんだけどさーーつい言っちゃう~~うおおおお)

大事なのは、「(与党が考える)目指すべき形に無理やりみんなを押し込めるための体制を整えること」じゃない。
子育て支援で言えば、「子供を持ちたい人が、すんごいお金持ちじゃなくても死ぬほど疲弊しなくても子供にきつい環境を強いなくても、必要な支援や知識が得られて、安心して出産・育児できる社会にすること」、だと思うんす…。

・髙崎さん:伝統的価値観を全部否定する必要はない。その価値観を持ちたい人はそれもOKで、違う考え方をしたい人はそれもOKっていう、選択肢を増やすことが大切だと思う。
⇔津田さん:「選択的夫婦別姓」すら進められない日本だからな…。みんな夫婦別姓にするって話じゃないのに、それすら認められない。

→これも前述した項目と通じるところで。みんなこの価値観に合わせようね!そこからはみ出たら異端だよ!って雰囲気、まじつらいよね☆この雰囲気、自殺者多いこととも無関係じゃないよね~。生きていきたい社会じゃなかったら、生まれてくる人増やしてもだめだと思う…。

(災害支援についてもそうだけどさ、なんで最近の内閣はいっつも「誰かがしてくれるの待ちポジション」を堂々と発表できんの…?そこが仕事じゃないんか…?(怒))

・髙崎さん:国が医療の支援をする方針を宣言することには、とっても意味がある。同時に、医療を変えていくことは一番難しい。もし自分に日本の子育て支援策の決定権があれば、産む・育てる医療をすべて保険適用にすると思う…けど、一番これが難しい。
津田さん:現在の日本は自治体によって受けられる支援が全然違ったりもするし、統一的な基準をつくることには意味がある。

→新政権の「不妊治療支援を検討」ってニュースはとってもナイスだと思ってる!育てるのこそお金かかるんだから、わかってないんだから…という声もTwitterでは見られるけど、よいところはよいところって認めたうえで、さらに期待したいことを伝えていけるといいのでは?と私は思ってるよ。

・髙崎さん:不妊治療の支援を手厚くしても、治療を受ける時間がなかったら活用されないので、働き方改革もあわせて進めていくことが必要。

→日本の多くの会社で、無駄な仕事が多くて(たとえばZOOMで偉い人が大きい画像で表示されるようデザインするとかね…)労働時間が長いことは全方面に悪影響を及ぼしていると思う!でも、こないだ聞いたスウェーデン大使館のイベントでも、前に読んだオランダの本でも、「オフの時間が多い=ぬるい社会、ではないよ」と言ってて。労働時間を短くすることは、シビアに効率よく働くプレッシャーがかかることでもある。

それもね、つきつめると苦しくなっちゃいそうだから、どうしたらいいんすかね…。

(…と思って、今この本(↓)を読んでヒントを探していますので、また何か新しい考えなり仮説なりにたどり着いたらご報告しますね。まだ途中だけどすんごいいい本!!!目から鱗落ちまくり。社会問題部門(?)書籍2020年けそ的第一位って感じ)

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続いては…

ウィークエンドミュージック

のコーナー。

いつもは1曲ご紹介してるんですけど、今回はプレイリストの話です。

家での作業用に、「なんか…日本語の歌詞が入ってなくて(文章を書いてるとき、日本語の歌詞ありの音楽だと頭がぐちゃぐちゃになる)、心が落ち着くやつで、長時間ぶっ続けで再生できる音楽はないのか…」とYouTubeを徘徊していた私。

恋人に教えてもらうまで知らなかったんですが、音楽ストリーミングサービスのSpotifyは、(広告は入るものの)課金なしでも使えるんですね!これが、ニーズにぴったりだったのです。おすすめに表示されるプレイリストがなかなかよくって、愛聴してます。

今のお気に入りは↓こちら。ピアノってやっぱりいいなー。時々広告が入るのでびっくりしますが(無料で使ってるのでやむなし)、心に染み入る曲が多くて、今の時期にもぴったりですよ~。

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続いては食べ物・飲み物・それらを取り巻く文化についての話題を取り扱う部門…

先週に続いて、気になるレシピのご紹介です。

芋とか入れて、パウンドケーキがつくりたいの…私は…

こちらは実は今週読んだ記事ではないんですが…ご紹介するなら今の時期じゃない?!と思って取り上げる次第。

世界一周ブログで有名/女性向け旅サイトの代表をされている佐々木舞さん…が紹介してくださってる簡単レシピ。材料費も安いところがいいです!

アールグレイとか…いやあえて台湾茶とか…とあわせて食べたい!

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あっという間に最後の部門!

かわいい動物や人なんかを紹介する部門です。今日はこちら。

愛がぎっしり詰まっている記事で、あったかい気持ちになりました。
ああ…このご夫婦が大好きだなあ…。

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今週の『ウィークエンドけそ』、いかがでしたでしょうか?

この番組では、皆様からけそへの、褒め言葉・人生相談・質問をお受けしております。

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ここまでのお相手はけそでした~。お茶とか飲んで、ほっとする時間をつくりながらいきましょ~。

また来週!

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