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戦略論を学ぶ

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組織・企業における戦略
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記事一覧

プロセスマネジメントの資格 OCEB2

これまでたくさんのプロセスマネジメントに関する記事を書いてきた僕ですが、体系的な理解ができているかどうかは怪しいです。 正直なところ、経験と独学によるところが大きい... なので、同じくプロセスマネジメントの実績がある方々とお話した時に、どれくらい共通言語が使えるか、共通認識が持てるのか?という不安がありました。 なにか、こう、プロセスマネジメントの共通枠組みみたいなものはないだろうか?資格試験とか... そんな風に考えていたところ、見つけました! OMG認定技術者

『ザ・クリスタルボール』②日本小売業での実例

『ザ・クリスタルボール』 エリヤフ・ゴールドラット 著 日本小売業界の習慣からの実例本書では小売業の在庫管理を最適化する方法について、小説という形式でまとめられている。 いくつもの教えが散りばめられているが、特に僕が重要だと思ったのは以下の二つだ。 ①在庫管理の中央集約化 ②多頻度少数の納品 実は上記2つについて、日本の小売業界では古くから実践がされているように思う。 まずは①在庫管理の中央集約化について。 日本の流通では「卸」がこの役割を持っていたと推察する。「

『ザ・クリスタルボール』①在庫管理の最適化を考える

4冊目のゴールドラット本の紹介となってしまった。今回取り上げるのは『ザ・クリスタルボール』。 『ザ・クリスタルボール』 エリヤフ・ゴールドラット 著 今回の舞台は製造業ではなく、小売業。在庫や物流の考え方も製造業とは異なる部分が多いので、どこまで本書の知見を製造業に生かせるかは未知数。 だが、在庫管理の最適化は製造業でも共通するものだ。部分的にでも著者の教えを活用できる方法を考えていきたい。 物語としての面白さはシリーズの中でも高いほうだと思う。読み物として楽しむ価値

『ビジョナリーカンパニー 弾み車の法則』シリーズの総集編・入門編としてはgood

2020年に「ビジョナリー・カンパニーシリーズ」の最新作が登場した。 その名も『ビジョナリーカンパニー 弾み車の法則』。 『ビジョナリーカンパニー 弾み車の法則』 ジム・コリンズ 著、土方 奈美 訳 『ビジョナリー・カンパニー』シリーズとは『ビジョナリー・カンパニー』シリーズは、世界最高の経営思想家とも名高いJim Collinsによる名著だ。 時代を超えて生き続ける企業の法則が語られているこのシリーズからは、不変かつ普遍のビジネスにおけるビジネスの原則を学ぶことがで

プロセスマネジメント、システム思考、そしてプロジェクトマネジメント

業務効率化のために大胆な改革をやってみたい!そんなときに役立つ3つのフレームワークを紹介します。 これまでのnote記事にて既に取り上げたものもあるのですが、それらがどのような役割を持っていて、どうつながっているのかを改めて整理しました。 業務改革のための3つのフレームワーク①プロセスマネジメント 現状のビジネスプロセスの俯瞰と、ボトルネックの特定 ②システム思考 ボトルネック解消のために必要なプロジェクトを考案する ③プロジェクトマネジメント 大規模なプロジェクトの

『コンサル100年史』経営コンサルとは何者かを改めて考える

「戦略論」や「プロセスマネジメント」についてのnote記事を書いている過程で、これまでコンサルのフレームワークにたどり着くことが多かった。 そんなこともあって「そういえばコンサルってよくわからないな」と唐突に考え始めた。ひょっとしたら今後コンサルにお世話になる機会があるかもしれないことも鑑みて、あらためてコンサル、特に経営コンサルとは何者かということをまとめてみようと思う。 経営コンサルとは大きな枠組みで経営コンサルを分類するなら、以下の3つに大別できるという。 ①戦略

『世界最高のチーム』⑤働きやすい組織を見極める評価指標をもつ

『世界最高のチーム』 ピョートル・フェリクス・グジバチ (著) 「生産性が高いチームの特性」について解説した本書。経営者や管理者に向けの本書から、一般社員でも実践できそうな取り組みを紹介する。 本書から得られた一般社員でも実践できそうな取り組み 定期的な1 on 1 ミーティングを上司に依頼する 相手の価値観を引き出す会話を心がける 自身の言動が心理的安全性を下げていないかを意識する 働きやすい組織を見極める評価指標をもつ 働きやすい組織を見極める評価指標をもつ 本書

『世界最高のチーム』④自身の言動が周囲の心理的安全性を下げていないかを意識する

『世界最高のチーム』 ピョートル・フェリクス・グジバチ (著) 「生産性が高いチームの特性」について解説した本書。経営者や管理者に向けの本書から、一般社員でも実践できそうな取り組みを紹介する。 本書から得られた一般社員でも実践できそうな取り組み 定期的な1 on 1 ミーティングを上司に依頼する 相手の価値観を引き出す会話を心がける 自身の言動が心理的安全性を下げていないかを意識する 働きやすい組織を見極める評価指標をもつ 自身の言動が心理的安全性を下げていないかを意

『世界最高のチーム』③相手の価値観を引き出す会話を心がける

『世界最高のチーム』 ピョートル・フェリクス・グジバチ (著) 「生産性が高いチームの特性」について解説した本書。経営者や管理者に向けた内容ではあるが、一般社員でも実践できそうな取り組みもたくさん取り上げられている。それらについて解説していこうと思う。 本書から得られた一般社員でも実践できそうな取り組み 定期的な1 on 1 ミーティングを上司に依頼する 相手の価値観を引き出す会話を心がける 自身の言動が心理的安全性を下げていないかを意識する 働きやすい組織を見極める評

『世界最高のチーム』②上司と定期的な1 on 1 ミーティングをしよう!

『世界最高のチーム』 ピョートル・フェリクス・グジバチ (著) 「生産性が高いチームの特性」について解説した本書。経営者や管理者に向けた内容ではあるが、一般社員でも実践できそうな取り組みもたくさん取り上げられている。それらについて解説していこうと思う。 前回の記事:『世界最高のチーム』①最高の組織づくりのヒント 本書から得られた一般社員でも実践できそうな取り組み 定期的な1 on 1 ミーティングを上司に依頼する 相手の価値観を引き出す会話を心がける 自身の言動が心理

『世界最高のチーム』①最高の組織づくりのヒント

こんばんは、Yoshiです。 先日、フォローさせていただいているクリエイター記事に影響をうけ、紹介されていた本の中から興味のあるものをいくつか購入しました。 今回はそのうちの一つである、『世界最高のチーム』について記事を書かかせていただきます。 『世界最高のチーム』 ピョートル・フェリクス・グジバチ (著) 本書の概要過去のGoogleの社内調査結果を元に、「生産性が高いチームの特性」とその実現方法を解説したのが本書。 本書で解説されている「生産性が高いチームの特

組織に成長を促す「外向きマインドセット」実践編

優秀なメンバーが集まっているはずなのになぜか成果が出ない。そんな経験はありませんか? ひょっとしたらそれは、メンバー同士の噛み合わせが良くないことが原因かもしれません。 そうした悩みをもっている方に、ぜひ紹介したい本があります。 『管理しない会社がうまくいくワケ』 アービンジャー・インスティチュート 著 この本から得られるメッセージは、自分以外の人に関心を寄せること。そして彼・彼女らへの理解を示すことによって、真の課題解決が目指せるというもの。「外向きマインドセット」

『チェンジ・ザ・ルール!』既存ルールによる制約を打ち破れ!

『チェンジ・ザ・ルール!』エリヤフ・ゴールドラット 著 長らく続いた『チェンジ・ザ・ルール』の記事もこれで最後となる。今回はようやく、本書のタイトルである「ルールを変えること」の重要性についてまとめる。 既存ルールこそが限界を決める本書で語られる内容を要約すると、以下のようになるだろう。 新しいテクノロジーを導入したとしても、既存ルールが制約になっている限り、テクノロジーの恩恵をフルに享受することはできない。既存ルールを設定した当初は妥当なルールであったとしても、現在に

『チェンジ・ザ・ルール!』全体最適への指標を作れ!

『チェンジ・ザ・ルール!』エリヤフ・ゴールドラット 著 全体最適とは何か?経営と現場を結び付けて改善を考えるためにはどうすればよいのか?もしそういった悩みがあるのであれば、ぜひ本書を手に取ってほしい。小説でわかりやすく全体最適について学ぶことができるだろう。 全体最適を目指すうえで考えなければいけないことは多くあるが、今回はその一つである指標(KPI)について考える。 そのKPIは全体最適につながるか?「すべての企業の目的は儲けることである」というのが前作『ザ・ゴール』