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『ビジョナリーカンパニー 弾み車の法則』シリーズの総集編・入門編としてはgood

2020年に「ビジョナリー・カンパニーシリーズ」の最新作が登場した。

その名も『ビジョナリーカンパニー 弾み車の法則』

『ビジョナリーカンパニー 弾み車の法則』
ジム・コリンズ 著、土方 奈美 訳

『ビジョナリー・カンパニー』シリーズとは

『ビジョナリー・カンパニー』シリーズは、世界最高の経営思想家とも名高いJim Collinsによる名著だ。

時代を超えて生き続ける企業の法則が語られているこのシリーズからは、不変かつ普遍のビジネスにおけるビジネスの原則を学ぶことができる。僕のnoteでもたびたび取り上げさせてもらった。

日本では『ビジョナリー・カンパニー』シリーズとして①~④が有名。だが、実は原題には"visionary company"という言葉は含まれていない。ナンバリングもされていない。

そのため僕は著者へのリスペクトを込めて、できる限り原題で表記することにしている。

肝心の本書の感想は・・・

本書を以下のような立ち位置で捉えるのであれば、非常に有用な本だと思う。

・『ビジョナリー・カンパニー』シリーズを読み始める前の入門編
・既に『ビジョナリー・カンパニー』シリーズをいくつか読んだ後の総集編
・AmazonやAppleなど流行企業が成功した真因を考えてみたい

まず本書の外見上の特徴から。本書は過去のシリーズと比較して圧倒的に分量が少ない。薄い、あまりにも薄い。

他の『ビジョナリー・カンパニー』シリーズが一冊あたり数百ページ(400~500ページくらい?)になるのに対し、本書は100ページにも満たない。最初は本を間違えたかと思ったくらいだ。合ってたけど。

そのため『ビジョナリー・カンパニー』シリーズを読み始める前の入門編として導入するには適しているだろう。本書が面白いと思えたのならば、過去のシリーズに挑戦してみるのもよい。

また内容であるが、正直なところ本書だけから得られる新たな知見はほとんどない。これまでの著書の総集編というべき立ち位置となっていると感じた。

特に『Good to Great』(邦題:『ビジョナリー カンパニー② 飛躍の法則』からの引用が多いように思う。確かにシリーズの中では最も評判が高いし、改めて引用したくなる気持ちは非常に理解できる。

追加要素があるとすれば・・・これまでにはあまり語られてこなかったハイテク企業について多く事例が引かれているのは面白い。AmazonやAppleなどの成功事例を踏まえて、過去シリーズの内容が触れられている。

確か『Good to Great』の補足ぺージで「最近のハイテク企業が調査対象となっていないのはなぜか?」について弁明していたし、読者の中に同様の不満を持っていた人もいたのかもしれない。

『Good to Great』に登場した企業のほとんどは、日本人には馴染みの薄い企業だった。日本人の多くが知る企業に対しても、Colinsの研究結果が当てはまることを理解させてくれる点では面白い。

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『ビジョナリー・カンパニー② 飛躍の法則』についての記事

『ビジョナリー・カンパニー③ 衰退の法則』についての記事

邦題シリーズ①④にあたる本も読んでいるのですが、まだ記事にできていません。そのうちやります。

②については大分と前に書いた記事なので、リライトしたいなーとずっと思ってます。

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