新聞紙で月へ行こう
「おうち時間」を持て余しているご同輩に、ご家庭で簡単にできる宇宙旅行をお教えしたい。
*準備するもの 新聞紙 1枚
こんな壮大な計画を、こんなところで、しかも無料で公開してしまってよいものかとはじめは躊躇したが、ここは Stay Home 週間に何か協力したいと考え、思い切ってばばーんと。
あ、新聞紙で紙飛行機を作るとか言い出すんだろうって思わなかったか?
そんなチンケな話ではない。
もっと壮大な実験なのだ。
では、この新聞紙で何をするかを各自実験の前に説明しよう。
新聞紙の厚さは約0.1mmである。
これを2つ折りにすると、厚さは2倍となり、大きさは半分になるネ。
更に半分に折ってみる。この作業を続けるとどうなるか?
実は15回折り曲げると、その厚さはなんと3m(!)になるのだ。
→(2の15乗=32768)
30回だとどうなると思う?100キロメートルになるんだぞ。
40回で地球の直径の8倍、42回で地球と月との距離を2万メートルも超えてしまう!!
言い換えれば、NASAに頼まなくても毛利さんに成り済まさなくても新聞紙1枚あれば、誰でも月へ行けるということになるのだ。
どうだ、諸君。 一応書いておくが、100回だと宇宙の大きさを超えてしまうのだ。 実際には新聞紙を4〜5回折り曲げると、それ以上は曲げられなくなってしまうし、とても小さくなってしまうので、カッターナイフが必要となるから、予め用意しておこう。
もうひとつ。
1光年とは、どのような単位なのだろう。
これは光が毎秒30万(3*10の5乗)キロメートルの速さで1年間という時間[=60秒*60(分)*24(時間)*365(日)=31536000秒〜3*10の7乗]に進む距離の事なのだそうだ。
どうだ、さっぱりわからないだろう。
今日諸君に教えたことはすべて、理学博士の佐治晴夫教授の著された「宇宙はささやく」に書かれているので、興味がある人は読んでみてくれたまえ。とてもユニークな内容で、たいへん面白いぞ。

じゃ、まったねー。
(c)t-adachi/thinpex/thin-p 2000 参考資料:宇宙はささやく(PHP研究所)

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