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夢の続き

夢ってかっこよかったよな
みんな忘れちゃったのかい

熱くロックなイントロから醒めて、女声で開口一発こう問われて、痺れた。その瞬間、もうこの曲が好きなことが確定した。ハッとした、昔憧れてたものがこんなにも形骸化していることに、それが誰にでも当てはまることに、ハッとしたんだ。

言いたいことも言えないまま
現実逃避だけが上手くなって
言葉選びを間違えて また人を傷つけて
無邪気でいいねっていわれたよ

この不器用で不甲斐ない生き方が、無邪気さを容認されて生きている僕のようで焦った。なるべく波風を立てないように動くのだけど、またいつものように間違えて後悔の渦の中に飛び込むんだ。

代打、あの日の僕
なにやってんだよ大人のくせに
うるせぇ真面目にやってるよ
ただ ただ ただ
君みたいに前は向けないよ

未来のことをキラキラと夢想してたあの日の自分からしたら、今の自分は信じられないくらいにボロボロなんだろな。だけど、叫びたくなるのも分かる。こちとら真面目にやってんじゃ、やってもやっても無理なものは無理なんだよって。

そんな不甲斐ない自分、自己嫌悪の先の自分。そんな自分は正に僕とおんなじなんだけど、それでもやっぱり夢を謳える強さがこの歌には残ってて今の僕には足りてないんだ。

期限はいつもつきものだった
言い訳つけて先に伸ばすのは
夏休みの宿題のようで
僕らはまだ終わっていないよ

自分が夢を追うことがもう期限切れかもしれないのは分かってる。それでも夢を追い続けるんだという強い意志。夏休みに夏休みの宿題が終わらなくてもどうにか生きていけるように、夢の続きが今見えなくたって夢を続けられるかもしれないじゃないかという僅かな希望。それでも僕らはまだ終わっていないと言い切れる強さ。そんな夢へのまっすぐとした想いが語られていて、この歌を歌う人のことを応援したいと強く思える。僕に足りない煌めきをしっかり握りしめている彼らを眩しく思う。

今、夢を追いかけている人が語る自分の不甲斐なさと夢。それがこの曲だ。僕はこんな歌を歌う人間になりたい。自分を変えたくてもがく、泥臭くも熱いものを持っている人に。

Hakubi夢の続き、去年の12月に出会ってからずっと大好きだ。Hakubi聞いてこうな。

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