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便利=幸せではない

ここカナダ・トロントと日本の生活を比べた時、トロントの生活の不便さを数え上げたらキリがありません。それだけ、日本はすべてにおいてとことん利便性を追求している国なのです。
しかしながら、実は日本のこの「利便性の追求」こそが生きづらい社会を作ってしまっている気がしてなりません。例えば、あなたは電車を待っていて、予定時間より電車が遅れています。5分たっても遅延理由のアナウンスも説明する駅員さんもいません。この状況、とてもイライラしませんか?
おそらく、あなただけでなく、周りで同じように電車を待っている多くの人がイライラし始め、周りはピリピリとした空気が流れ始める事でしょう。
ここトロントでは、前述のような状況が日常茶飯事です。毎日起こると言っても過言ではありませんが、大きく違う所は誰もイライラしないという事です。

悪く言ってしまえば、公共交通機関に対して時間の正確さを求めてなく、どこかに諦めがあります。ただ違う見方をすると、同じ5分の遅延なのに、一方は大多数がイライラし、もう一方はいつもの事かと、みんなでのんびり談笑しながら待つ。このたった5分だけど、どちらの過ごし方の方が幸せなのでしょうか。

電車はほんの一例で、日本と比べるとあらゆる事が不便なトロント。しかしながら、この不便さゆえに相手に対して過剰に求めず、仕方がないと、その状況を受け入れられるのです。便利な世の中になればなるほど、期待をし、思い通りの結果が得られなければストレスになります。利便性の追求。日本はこの事に関して世界一だと思います。けれども日本は今、幸せな生き方とはどういう事なのか、少し隙間のある時間も必要かもしれませんね。

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