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富山の食文化も発信!地域と繋がるチョコレート

富山県 「移住の先輩たち」

時女 宗久 さん(ときめ・むねひさ)

出身地:千葉県      現住所:富山市 
移住年:2022年
職 業:「Humming Bird」 オーナー
 H  P  ▷  Humming Bird 
               無添加チョコレート専門店   

富山市総曲輪(そうがわ)通り商店街にオープンしたチョコレート専門店「Humming Bird」。カカオ豆からチョコレートを作るBean To Bar製造スタイルのお店。フェアトレードのカカオ豆を使用し、環境に配慮した素材での包装作業まで店内で行っています。新たな土地で起業し、地域の食材を取り入れたユニークなチョコレートを販売されています。

ハミングバード店内

―移住のきっかけ―

父の地元が富山で、退職後は1人で住んでいました。将来的にも不安を感じ、自分が起業するのだったら富山でと思い、移住しました。

―移住して良かったこと―

富山市の街なかに住んでいるので、電車も東京の山手線のように使え、基本的に暮らしやすいです。食事も美味しい。20代の頃と違って、刺激を求める年代でもないので、何もないっていうのとは対極的で、これもある、あれもあるという感覚です。転勤族だったので、色々な所へ行くのですが、無いものを比較していてもその土地に住んでいてつまらないんですね。その土地ならではのいいものを見つけることに慣れていて、ストレスなく生活しています。

―移住して、大変だったこと。苦労したこと―

土地勘がないこと。街の呼び名を覚えるのが少し大変でした。小学校をこちらで過ごしていないので、土地の歴史に関しては無知で、地域に根差して商売するという点ではハンディキャップを負っているなと感じます。基本的に地域に知り合いがいない状態でスタートし、お店のお客さんとの会話の中で勉強したり、興味あるものを自分から調べたりもしています。

左:店内 / 右:伝説のカカオ。複雑性が特徴で珍しいチョコレート

―起業のこと―

チョコレート屋さんを起業するきっかけ

もともとは首都圏のコーヒー店で長く仕事をしてきたので、コーヒーで起業しようと思っていました。出店にあたり、地域との関わりをすごく大事にしていて、地域の食材を活かしたいと考えていました。コーヒーに地域の食材を使おうと思うと牛乳くらいしかありません。そこでコーヒーに合う、地域の食材が使えるものは何かなと考えたときに、チョコレートに出会いました。

味わいが多様で面白いチョコレート
チョコレートの専門性も追求していきたい

―起業をするにあたって頼りにした所は―

新世紀産業機構に問い合わせました。移住者が起業する際に申請できる補助金制度があり、活用しました。それと平行して、国が整備した「よろず相談所」にも相談しました。無償で、起業する人に対してアドバイスしてくれ、補助金申請や、情報収集、資料まとめを手伝ってもらったりもしました。
起業後には商工会も利用させていただき、商工会の方が融資担当者の紹介や顔合わせまでつきあってくれて、そんなところも富山らしさを感じました。お店のオープン時にはプレスリリースで流していただき、取材の方も来てくださいました。商工会のサービスでは、帳簿を作ることを手伝ってもらえます。月々税理士さんにお支払いするくらいの額で、年間見てもらえるのでめちゃくちゃお得。

―食材の調達について―

都心にくらべると探しにくいかもしれないです。フルーツを使った商品もあるのですが、農家さんはホームページを持ってない場合も多く、色んな人とのご縁です。地場もん屋さんに行って探したりもします。生産者を見て、自分で電話して、足でかせぐ感じです。伝手(つて)もないですし、知り合いもいないですし。

試食体験でき、観光やインバウンドのお客様にも好評

―場所選びのポイント、街なかエリアを選んだ理由―

以前働いていた会社ではCSR(企業の社会的責任)の活動にずっと携わっており、お店のコンセプトとして、できるだけ社会問題に配慮しながら、営業しようということは決めていました。富山市で抱える問題として、街なかの空洞化があったので、協力したいと思い、街なかにオープンしました。近くにスケート場もできることや駅北の再開発が進んでいるので、人の流れが変わることに期待しています。

店内にはBean to Barの製造工程に関するイラストも

―移住を考えている方へのメッセージ―

こちらでは日照時間以外は住みやすいと思います。
日照時間だけはどうしても、太平洋側で長く過ごしてきた人にとっては体感的に大きい気がします。また、太平洋側に比べ、気温も低めです。僕は体温が高めの体質で、移住前は、3シーズン短パンのスタイル、真冬でも半袖とダウンというのが冬のテッパンの装いだったのですが、こちらに来てからは長袖に変え、そのくらい違いを感じます。身体の変化もありました。お店にいることが多いのもありますが、体温が上がらず、こんなことは初めてです。その部分だけ、ご理解した上で来ていただけると、より満足度が上がる気がします。

ドリンクメニューやカフェスペースもあります

お店では、富山ならではのホタルイカや白エビ味を表現したチョコレートや、高校生の開発したクラフトコーラも販売され、地域とのコラボレーションにもワクワクさせられます。首都圏でのチョコレートサロンへ出店される等、富山の食文化やチョコレートの魅力を発信されています。
 
ぜひ、富山市の街なかを訪れた際には、時女さんのお店「Humming Bird」を訪ねてみてください。チョコレートの奥深い世界が広がります!

☆今後のイベント予定☆
<5/31(金)-6/2(日)>
山王まつり(富山市日枝神社の春まつり)では店頭でも販売予定 
<9/21(土)・22(日)>
東京チョコレートサロンに出店予定

<富山県富山市>
Humming Bird ビーントゥバーチョコレートの専門店 

営業時間  12:00~17:00  
(土日祝)    11:00~17:00  
〔定休日〕 水曜日,他
▶お店のホームページはこちら 
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