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五行歌冊子『万華鏡天象』作りました。

 こんにちは。南野薔子です。
 このたび五行歌冊子『万華鏡天象』を作成いたしました。
 もしお気が向かれましたらお手にとっていただけますと幸いです。このたびネットショップも開設いたしましたのでどうぞよろしくお願いいたします。A5判36P表紙カラー本文モノクロ400円、ポストカード1枚つきです(ポストカード単体でも別売りしています。ポストカードに載せている五行歌は冊子には収録していません)。また、栢瑚五行歌部(仮)の活動を通じて、イベントでの販売や委託販売等も予定しています。
 


 内容的には、2015年の五行歌集『硝子離宮』(市井社)後の歌からのセレクトです。何らかの評価をいただいたものもあれば、私が入れたくて入れているものもあり、云ってみれば近年の私の歌のサンプル集的なものになっているかと思います。といってもランダムに並べたわけではなく、一応一冊の作品としての流れ等は意識していますが。
 作品全体のトーンとしては『硝子離宮』と大きくは変化していないかなと思います。硬質でどちらかというと幻想的だったりシュールだったり。『硝子離宮』よりやや静かな感じになっている気もします。万華鏡を回すように心象風景を味わっていただければ幸いです。「天象」は天体の様子や空模様のことですが、歌にわりと天体など出てきがちなのでタイトルにこの言葉を選びました。
 
遠さ
だけがもたらす
透明な陶酔がある
たとえば星座
たとえば君
 
何もかも
夢だったことに
すればいい
破片はすべて
万華鏡に閉じこめて
 
めぐりあうなら
寂光の
汀で
ただ
しずかに抱き合う
 
 ただ、近年の私の歌というと、羽生結弦選手関係で発想して書いてるものが多いんですよね。で『硝子離宮』の時は、そういうものを一章に集めるということをやったんですけれど、今回はページ数とか構成の関係上、章立ては作らなかったし、それ関係の歌を集めるというのはちょっと厳しいかなと。なのでそれ系の歌は、ゼロではないけれど、実作の分量と比してかなり少なめになったのでした(それ系の詩歌をいつかなんらかのかたちに自己満足的にまとめたいという欲望はありますが)。
 それでなんで今この時期にまとめようと思ったかといいますと、ここのところ栢瑚五行歌部(仮)で活動してきて、漠然と、イベントなどで手に取ってもらいやすいようなヴォリュームの個人五行歌冊子ってあってもいいのかもしれない、『硝子離宮』を出して七年くらい経ったからその後の作品もそれなりに溜まったし、と思っていたところに、2022年10月の文学フリマ福岡で、栢瑚五行歌部(仮)のブースでその前の年に『硝子離宮』を買ってくださっていた方が、私の新刊はないのかと尋ねてくださったということを聞きまして。そこでちょっと舞いあがったのと、11月途中までわりと忙しくてばたばたしていたのが、それ以降ちょっと余裕ができたので今のうちに作っておくか、と思ったわけです。今作れば、発行日をユニット名のTower117と合わせて1月17日にできるなあ、とかも思って(117は特に深い意味はなく自分の好きな数字をなんとなく並べただけなんで、11月7日でもいいわけなんですが)。ちなみに『硝子離宮』も引き続き絶賛発売中です。アマゾンでも中古含め買える状態ですが、自宅在庫もありますのでもしよろしければこちらもどうぞ。
 印刷は詩集『錬銀術』(私家版)を作ったときと同じ西岡総合印刷Dメイトさんにお願いしました。ちなみに表紙は、万華鏡を使って自ら撮影した写真を配置してパワーポイント作成、本文はワード→PDFでの入稿です。
 
 というわけで、何卒よろしくお願いいたします。



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