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短歌集『獅子座同盟11』に参加しています。

 こんにちは。桐野黎です。暑中お見舞い申し上げます。
 今年も千原こはぎさん企画の獅子座同盟に参加させていただいております。四回目の参加となります(昨年の記事はこちら)。いつも企画運営ありがとうございます。
 テーマが「星・宇宙・星座・獅子・夏」という私好みなこともあり、歌を出す側としても読む側としてもとても楽しいです。
 ついでに、今回11回目に17人が集ったわけですが、素数好きでもあるので11と17という素数ぞろいもちょっと嬉しかったりして。一人7首の計119首がそろいました。
 PDFダウンロードはこちらから。

 ネットプリント情報は千原こはぎさんのツイッタにあります。

 私以外の参加者の方の短歌で好きなものを一首ずつ紹介します(掲載順)。

 宇祖田都子さん
 なくなった星の彼方に月は満ち身体をもたないけれど生きてる

 早川夏馬さん
 まつろわない感情の咆哮として涙が頬を走り続ける

 久藤さえさん
 水しぶききらきら浴びてたてがみがどんな色でも獅子は獅子だと

 伊藤すみこさん
 ほんとうの幸いを見つけるための目印として光る丸善

 麻倉ゆえさん
 月の弓あの子の空に届くよう私の祈り反射してくれ

 かわはらさん
 宇宙飛行士になりたいという君に白いジグソーパズルを送る

 文月郁葉さん
 夏空へ光をかへす白き傘われら一粒の真珠のやうに

 千原こはぎさん
 どこまでも一緒に行くと思ってた夜更けひとりで目覚めてしまう

 水也さん
 ひまわりの迷路をあるく君がいるやさしい幻はもういない

 堂那灼風さん
 永遠を信じられない口先で輝く星を恒星と呼ぶ

 宮嶋いつくさん
 ライオンの敵はライオン ニンゲンの的はニンゲン 現し世は修羅

 おさとうさん
 等級の低い私は選ばれない 星屑の中に埋もれて眠る

 森内詩紋さん
 紺碧の天にレグルス金砂には足跡一つ 獅子たる我の

 一色凜夏さん
 サックスの音が聴こえてああ、そうだ、真夏は君と駆け抜けてきた

 夏生薫さん
 星を獲る瞬間のためライオンもこねこもながいお昼寝をする

 高田月光さん
 浴室はあかるい夜空からだぢゅう流星群のあと光らせて

 私の歌からも一首紹介しておきます。
 遠い星遠い言葉と遠いひと遠いものしか愛せないまま

 これは以前このnoteに『「遠さ」を志向してしまう』という記事を書いたのですが、それを歌にした感じです。

 紹介した以外にも、夏にぴったりの、とりどりの短歌が並んでいます。ぜひどうぞ。

 ちなみにこの記事のタイトル写真で写っている硝子のペーパーウェイトは、写真ではわかりづらいが獅子座デザインのものである。

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