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寒中の月。の第九十三首

第九十三首
冬がまた別れのときを告げています
欠けゆく月が見届け人です
─── 音無桜花

2024.01.28. 深夜詠


寒波のピークが去った金曜日、風雪の余波が残る雲間に今年最初の満月が浮かんでいました。

そして2日後の今日、少し欠けはじめた月が姿を見せています。

春に向けて少しずつ少しずつ暖かさが戻ってくるのとは逆に、立春に近づくほど月はその身を細くしていきます。

それはまるで、冬を独りで去らせないように、誰かが見届けるように、との天の計らいのように感じられます。

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