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note、お前大丈夫か?

6月から利用を始めたnote。

note(5243)は東証グロース市場に上場しています。

先日7月10日に決算を発表しました。

その内容とnoteの今後に関して私見を綴ります。

四季報オンラインから

まず、決算の前に四季報スコアをみると「3」。

可もなく不可もなくといった数字ですが、この四季報スコアは少し甘いかな。
noteの四季報見出しは【赤字残る】となっていますが、これはもうまんまです。


マネックス証券 銘柄スカウターから

単年度の決算を見ると2020年~2023年まで4年連続の赤字。

売上高が毎年20%程度伸びている、そして2022年~2023年にかけて赤字が減少している点は希望が持てます。

今期2024年11月期の決算も通期赤字予想ですが、2023年の4.1億円の赤字から8000万円弱の赤字と大幅な赤字縮小を見込んでいます。

このペースで黒字転換し、恒常的に業績を伸ばしていけるかどうかが鍵となります。

四半期決算も赤字が続いていましたが、7月10日に発表した2024年11月期第2四半期決算では遂に四半期黒字を達成。

第1四半期と合算した上期でも1200万円の黒字となっています。

ただ、第2四半期の時点で通期業績予想に対する売上高の進捗率は48.2%。
50%を下回っている点が少し気になります。

noteが鳴り物入りで上場したのが2022年12月。
まだ上場から2年も経過しておらず、若い企業ですのでこれからに期待。

note 2024年11月期第2四半期決算説明資料から

上はnoteの決算説明資料のスクショです。

新興企業の決算資料にはLTVとかGMVとか聞き慣れないアルファベット3文字が多いのですが、noteが重視するKPIとはKey Performance Indicatorの略称。

日本語に訳すと重要業績評価指標と言われるものです。

今の業績は赤字だけど単なる利益よりも、運営しているコンテンツはこっちを見て評価してくれという指標ですね。

・note四半期GMV(流通総額)の「GMV」はGross Merchandise Volume(流通取引総額)の略称。

こちらはECサイトやフリマサイト、決済サービスなどで使われる指標の1つで、商品やサービスの売り上げまたは決済における取り引きの合計金額となります。

四半期GMVは前々同期比+25.9%と順調に伸びています。

・note Pro ARR の「ARR」はAnnual Recurring Revenue(年間経常収益)の略称。
これは毎年繰り返し得られる売上げのことです。

note PROは有料の法人向け高機能プランなのですが月額料金8万円と結構高額。

ですが、このnote PROも利用者は順調に増えているようでARRも前年同期比+21.5%。

会員登録者数、コンテンツ数も伸びており、ユニーククリエイター数も伸びています。

このユニーククリエイター数はnoteを書いている私のようなクリエイターの数。
一人で偽名を使って幾つもアカウントを持っているクリエイターもいるでしょう。

このユニーククリエイター数はWebサイトを訪れたクリエイターをIPアドレスやIPアドレスとユーザーエージェント(UA)の組み合わせなどから判別し、再度Webサイトを訪れた際には同じクリエイターとしてカウントした値ですので、純粋なクリエイター数です。

ユニーククリエイター数も+18.5%と順調に伸びています。

特に鈍化しているような兆候はまだ見られませんし成長途上、今後に期待出来る数字が並んでいます。
ただ、Youtube、X、TikTok、アメブロなど競合は少なくありません。
メールマガジンのまぐまぐ(4059)も競合といえます。

noteを実際に利用してみて、動画や写真、URLなどを簡単に挿入できますしクリエイターのことを良く考えて作られたコンテンツだなと思いました。

あと、広告がないのはいい。

他のコンテンツでは興味のないソシャゲ、激安オンラインマーケットTEMU、お勧め動画の広告なんかが非常に目障りです。

使用してみて問題点などは感じませんでしたし、いいコンテンツなのは間違いないのですが、noteでなければならないという強みが今ひとつ欠ける点は否めません。

noteは「クリエイターが文章やマンガ、写真、音声を投稿することができ、ユーザーはそのコンテンツを楽しんで応援できるメディアプラットフォーム」ですが、最近は動画が非常に強いです。

コスパ、タイパで何でも省略、分かりやすいものが是とされる時代。

漫画も読むのではなく、動画で流れるコミックを観る人がいるくらいです。

今後もその流れは変わらないと思いますが、noteには書く人、読む人、観る人が集うメディアプラットフォームとして、頑張ってほしいです。

noteが時代を担うメディアプラットフォームになるかどうか、今後も業績やKPIは定点観測を続けたいと思います。

note(5243)日足チャート

最後にnoteの株価ですが、2022年の上場後に927円まで上昇する場面がありましたが、その後は低迷が続いています。

今年の4月以降は下値を切り上げていますが、7月10日の決算発表後に下落しているのが少し気懸かりです。

いまは大型バリュー株に資金が流れていて、新興市場には逆風が吹いています。

逆風を押し返すだけの成長性、業績を見せられれば問題無いと思いますが今はまだ赤字。

ただ、既述の通り売上高、利益、KPIは伸びていますので後はこれが持続出来るかどうかが株高の鍵です。

爆発的に業績が伸びている訳ではありませんが、このペースで1年、2年と業績を伸ばしていければ株価も高値更新するでしょう。

リスクは成長性の鈍化。

KPIが停滞~鈍化した場合、株価は大きな調整を強いられそうです。

今はまだその兆候は確認出来ませんし、目先は問題なさそうですが、この業界は新陳代謝のサイクルが早いです。

SNSとして人気を博したミクシィの衰退がその最たる例ですね。
(SNSとしては衰退しましたがその後にソシャゲで大当たりしました)

ですので将来に期待して投資するのは結構ですが、業績の確認は必須です。

私のnoteで逐次、noteの業績を解説するつもりはありませんが、1年後、或いは2年後くらいに改めてどうなっているのか、noteで感想を綴りたいと思います。

※本noteは私の主観で、投資助言ではありませんのであしからず。

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