旅日記① 東北ひとり旅 DAY4
みなさんこんにちは!
この間、大学のオンライン授業で、ズボンだけパジャマの時に思わず立ち上がってしまいそうになりました、れいなです☺︎
(直前で気づいたのでセーフです!)
初日は不安と闘いながら新幹線に乗っていた私の東北ひとり旅も、ついに4日目!明日のお昼には東北を発ってしまうので、遠出が出来るのは実質この日が最後です。
そんな4日目はどこへ向かったのでしょうか!
それでは、旅日記スタートです🌻
7:30 起床
8時の朝ご飯に合わせて7:30にアラームをセットします。二度寝防止のため、いつも形態は少し離れた場所に置いて寝るのが私流なのです。
布団からでると、かなーり寒い!😳
それでも一度も寒さで目が覚めなかったのは、ばばが4枚も温かい毛布とヒーターまで用意してくれたおかげだな。
それらのおかげで、洗面所がとてつもなく寒く感じます。
顔を洗っていると、外のベランダでたばこを吸うじじの姿が!
「おはようさん」
「おはようございます☀️」
実は、家の裏にお寺を持っているじじは毎朝5時(!!)に起きてご挨拶に向かいます。どれだけ、前日に酔っぱらってもこの習慣は変わらないそうで。
震災当時、寺を避難所として開放したと言っていたじじはその時の感謝も込めて毎朝通っているのかな、とも思います。
習慣にしているって素敵だな。すごいなぁ。私、飽き性だから見習わないと。
8:00 朝ご飯
顔を洗って、お化粧をして髪の毛を整えたらリビングへ向かいます。
「おはようございます!」ばばにもちゃんと挨拶です☺︎
じじも来たら三人で食卓を囲んで朝ご飯です。
テーブルの上にはご近所さんや知り合いの方から頂いたお漬物や煮物が、ずらりと並んでいます。
人脈が広いんだな~と思うと同時に、お裾分けってなんだかいいな。って思いました☺️
自分の知っている人が作ったものを美味しいね、って家族と話しながら食べて、とっても美味しかったです!なんて次会うときお話もできて。
そんなことを考えつつ、今日どこへ行くかの相談が始まりました。
「あんた結構一人で色々行っちゃってるしな。んじゃあここ行くか」
そういってじじが取り出したのは一冊の本。
”風の電話”
なんだろう、これ。
「その電話は、大槌町ってところにあってな。電話線が繋がってねえんだ。だから、亡くなった人に向けて想いを伝えるために訪れる人がいっぱいいるんだ。」
「行きたい」
迷わずそう言いました。
「ちょっと遠いけど。行くか」
そうと決まったら、すぐに荷物を準備し、じじの運転する車に乗り込みます🚘
9:30-11:40 小友⇒大槌町(風の電話)
陸前高田市から大槌町までは、車で2時間ちょっと。
震災後から徐々に開通してきた三陸道を北に向かって進みます。
車窓から見える標識や、カーナビに出てくる地名はどれも見たことがある場所ばかり。米崎、釜石、大槌...どれも震災のニュースを通して知った場所です。もしも、震災が無かったら一生知らなかったかもしれない。
じじはよく、
「なんもねえさ、こんなところ。間違ってもこんなところで就職するんじゃないぞ」
って言うけれど、そんなことないの知ってる。
ここには、温かい人と美味しいご飯、それから満天の星空がたっっっくさんあるんです。嫌というほど、この4日間で知れたからじじの言葉なんて全力で否定出来ちゃいます。
けれど、震災がなければこの街の魅力を知ることも、じじとばばに出会うこともなかった。そう思うと、震災があった意味を深く考えさせられてしまいます。
そして、およそ2時間後...
「ここだな」 というじじの声で外を見ると、本の表紙で見た景色が ―。
11:40-12:10 風の電話
実は、風の電話は持ち主の方が自分の庭に設置したもの。たくさんのお花や木々が生い茂る庭の中にポツンと佇んでいました。
遠くから見るとこんな感じです。
中へ入ります。
ドアを開けて、扉を閉めると、本当に外の世界と切り離されたような気になって、全身の神経が自分に集まっていくような感覚になりました。
こうやってたくさんの人が目の前の電話と、電話の奥に思い描いた誰かと向き合ってきたんだな、と思うと胸がぎゅっとなりました。
そして、電話の横には一冊のノートが。
中には、多くの人が伝えきれなかった後悔や”あの日”への思いが綴られていました。
めくるとすぐに飛び込んできたのは...
”5年経ってようやく来れました。遅くなってごめんなさい” の文字。
5年間で何回泣いたんだろう、何回向き合わなくちゃと自分を責めたんだろう。きっとここに来るのもすごく勇気が必要だったんだろうな…。
静かにドアを閉めて、後にします。
余談、となってしまいますが。この”風の電話”をモデルにした映画が1月に公開され、大きな反響を呼んでいます。
私も絶対に見よう!と意気込んでいたのですが、コロナの影響でみれず…
必ずDVDでリベンジしたいです👊
ここの庭には風の電話の他に、持ち主の方がなんと自分で作った図書室やカフェが併設されています!
これは、図書館の写真です。
北欧を感じさせる佇まいがとってもおしゃれで可愛い!
残念ながら、私が行った日は図書館とカフェのどちらも閉まっていたのですが...。私に何とかして見せてあげたいと思ったのでしょうか。
じじが隙間から入ろうとします。
ダメだって!!!
すると中から、息子さんが出てきて、こっぴどく叱られてしまいました💦
そりゃそうだ笑。
でも、じじありがとう。
”あんたに見せたかったんだけど、作戦失敗しちゃったな”
ってしょげるじじがなんとも愛おしかったです。
12:30-13:15 きりきり善兵衛(磯ラーメン)
気を取り直して、お昼ご飯!と車を来た道に向かって走らせます。
しかし、ここで盲点が。
この地域のお店は火曜日が定休日であることがほとんどなのです!
運が悪いことに火曜日だったこの日はなかなかご飯屋さんが見つからず…。
しばらく車を走らせると、空いていそうなお店が一軒。
「ここにするか、この先になくてもあれだしな」
というじじの言葉でお店が決まります。
きりきり善兵衛
(残念ながら、3月末で閉店しています)
なんだか人の名前みたい笑!
吉里吉里というのは、この辺の地名の名前なんです。海岸を歩くと、きりきりって音がするらしいけど、本当かな?🤔
さらにこのお店なんと三陸沿岸の名産、磯ラーメン発祥の地なのです!
店内へ入りさっそくメニューを注文します。
私とばばは磯ラーメンに即決です。
肝心のじじはというと、だいぶ悩んでいる様子。
しばらくメニューとにらめっこすると
「これにする」
そう言って、指をさしたのは閉店半額セールと書かれた肉400gの定食!
「食べきれるの?」
「あたりめえだ」
そんなじじ、実は昔、消防士として活躍していた方なのです🚒
昼夜を問わず、現場に駆け付けていた時はゆっくりご飯を食べる時間もあまりなかったそう。
そんなこんなでようやく磯ラーメンが運ばれてきました!
めちゃくちゃ、磯の香りが漂っています!!
麺の上にはホタテやムール貝、エビ、そしてワカメや負の理が覆いつくすように乗っています!
食べ始めると、口の中が磯の香りと海の幸で満たされて大満足の一品です。
じじもお肉を美味しそうに食べ始めて、15分もしないうちにお皿が空っぽに!早っ!
お腹がいっぱいになったら、再びじじの運転する車に乗って出発です。
13:35 大槌町 赤浜(ひょっこりひょうたん島)
どこへ行こうと、車の中で作戦会議をします。
すると、ばばが
「ひょっこりひょうたん島って知ってる?」と。
ひょっこりひょうたんじ~ま!ひょっこりひょうたんじ~ま、という歌を昔聞いたことがあるのを思い出します。
「たしか、この近くにモデルになった島があるんだよ」
「ええええ、モデルの島なんてあるのか!」
新事実に驚きです。住所を調べると...大槌町赤浜2丁目。カーナビ入力を手伝っていざ出発です!
じじが車を買ったのは震災前。なので、カーナビ上ではある建物が実際にはもう流されてしまっていたり、立て壊されていることもしばしば。
その逆も然りで、新しい道路が出来ていることも。
何度も間違えそうになりながら、なんとか目的地へたどり着きました。が、しかし。
防波堤建設中につき、作業用の車両しか入ることが出来ず、遠くから眺める形に。
写真奥に微かに見える赤いポストが目印の島です。
ここの海、太陽の光が水に反射していてとっても綺麗でした✨
写真を撮ったら、じじのお任せルートで次の場所へ向かいます!
何か思いついたかのようにじじが向かった先は...
14:00 釜石ラグビー場
2019年に開催されたラグビーワールドカップ。
その試合会場として使用されたのがこちらの釜石ラグビー場です!
グラウンドへは入れなかったものの、観客席へは入ることが出来ました。
周りが木材で出来ているからかな?森の中にいる感覚でした🍃
グラウンドはこんな感じ。
広々としていてとても気持ちよかったです!
ですが、ラグビー場の周りには他の建物や商業施設などはなく、ポツンとそこにグラウンドだけが出来てしまった感がありました。
大会が終わっても、使われ続けないと釜石で開催した意味や、そこに込めた想いが薄くなってしまわないかが心配だな。
これからも使われ続ける場所であってほしい、そのためには何ができるんだろう。って思います。
たっくさんの場所に連れて行ってもらったなぁと思い、時計を見ると15:00近く!家でゴロゴロしているときとは違って、時間の進みが早すぎます。
あっという間に、もう家に帰る時間!
ラグビー場の利用方法を頭の中でぐるぐる、助手席に座りながら考えます。
グラウンドのなくなってしまった学校の為に、共同の運動会開催場所として振興を図る?うーん…。
考えだしたらきりがなくて、だんだんと眠気が勝ってしまい、気づいたら爆睡をかましていました。
目が覚めた時には、いつの間にか車は三陸道ではなく海沿いの道 ―。
海沿いの道では、8年経っても尚、防波堤の建設があちこちで行われています。津波から守るためならどんどん作った方がいい、じじと会話するまで本気で思っていました。
しかし、
「俺らが助かったのは、津波の引き波が見えたからなんだ。実際に、元から防波堤があった田老地区では引き波がなかなか引かなかったから死者がこんなに出ちまったんだ」
続けざまに、
「だいだい、津波なんてのは人間が海を粗末に扱ってそのバチで生まれる結果なんだから海を粗末に扱っちゃだめなんだ」
そんな考え方初めてでした。震災を知った気になっていた私は防波堤で津波から市民を守ることこそが正義だってずっと思っていました。
けれど、東北に住む人たちは皆
”防波堤で海が見えなくなる方が嫌だ”
と口をそろえて言います。
これも、自分の足で行かなかったら知らなかったな…。
17:00-18:00 黒崎仙狭温泉
家の近くまで戻り、この辺りでは有名な温泉地である黒崎仙狭温泉へと向かいます。
看板がありました!
ばばと一緒にお風呂へ向かうと、そこには私と同年代の子がいっぱい。
でも、私のように個人で来ているわけではなさそうだし...なんだろう。
実はこの大学生たちは、私が個人で民泊を申し込んだSETというNPO団体の開催する「地域おこし実践プログラム」に参加している学生さん達。
"Change Maker Study Program"という名前ものでなんと1週間、広田町と呼ばれるこの地域に滞在するものなのです。
なぜか知らない人とでも会話が出来てしまうのが魅力の温泉で、話かけてみると「大学1年生です」と答える子の多さに驚きです。すごいなぁ。
思わず感心してしまったけれど、みんなの共通理解で”東北が素敵な街”っていう認識がどんどん広まっていけばいいな、って思います☺︎
そして、温泉から見える景色はというと、白波と夕日がとても綺麗✨
こんな地元に海があれば毎日でも入りたいぐらい笑!
あ、でも非日常だからこんなに心が躍るのかな。
温泉から出ると、岩手の名産が並べられたロビーの売店をばばと一緒に見て回ります。
すると、ばばが
「れいなちゃん、これ飲んだことある?マスカットサイダー。うちに持って帰って飲もうか」
やったぁ!実は昨年来た時にマスカットサイダーを飲んで、また行くなら絶対飲みたいって思っていた時だったんです😌
写真は去年のものなんですけど、昔ながらのラベルのデザインも可愛らしい!
早く帰って飲みたいな~とわくわくしながら家に帰ります🌻
18:30-21:00 夕食
ばばが買ってくれたマスカットサイダーを飲みながら、じじと柿ピーをおつまみに晩酌します。
そんなじじが使っているお皿やコップは全部「キティーちゃん」!!!
不思議なおじちゃんだけど、ちょっとお茶目な一面もあるのです。
そして、じじとばばと食べる最後の夕食は特製のキムチ鍋!
食卓を囲んで今日も楽しく談笑します。
ここが民泊先で本当によかったな、なんて昨日とは真逆の事を考えながら。
「あんた、次はSETなんかじゃなくて自分で来い。金なんていらねえから。
それから、結婚式は呼んでくれ。子供が出来た時は連れてこい」
まだまだ先すぎるよ笑、しかも酔っぱらいすぎだよー。
とか思いつつ、内心すごく嬉しかったです。
自分の居場所が増えたような気持ちで、ただいまって言える場所が新しく出来た感覚でした。
名言の止まらないじじの言葉は思い出す限り、手帳に書いてあります。
この手帳は宝物だな。
おしゃべりして、笑ってを繰り返していたら、気づけばもうそろそろ寝る時間でした。まだまだ話したいけれど、明日も早いしな…
布団へと向かいます。
「おやすみなさい☺」
「はい、おやすみね」
昨日より家族っぽいじゃん。
なんでも昨日と比べがちだけれど、それぐらい距離が縮まったのを感じました。
電気を消したら、明日はもう帰るのか...なんて思いながら寝てしまいました。おやすみなさい ―。
みなさんいかがでしたか??
これにて東北ひとり旅DAY4完結です。
途中で出てきた「風の電話」、映画を見る日が待ち遠しくて仕方がないです!もしよかったら、皆さんも予告など見てみてみてくださいね🐥💗
明日はいよいよ最終日。最後の最後に私達が向かった先は...?
次回もお楽しみに☺︎!
◆時間 観光場所まとめ
7:30 起床
8:00 朝ご飯
9:30-11:40 小友⇒大槌町(風の電話)
11:40-12:10 風の電話
12:30-13:15 きりきり善兵衛 (磯ラーメン)
13:35 大槌町 赤浜 (ひょっこりひょうたん島)
14:00 釜石ラグビー場
17:00-18:00 黒崎仙狭温泉
18:30-21:00 夕飯
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