【第18話】いったいなぜ!? 旭川から出られない!
こんにちは、旅する自転車です。
ついに始まった北海道編! 前回は美瑛を出発し十勝岳スカイラインを走りました。そして上富良野から旭川まで輪行しようと、JR富良野線に乗ったところでした。今回はどんなお話が待っているのでしょうか…
↓前回のお話↓
なにもできなかった2日目
上富良野駅から富良野線に乗り席でウトウトしていた時、「ガタン」と大きな音が聞こえた。輪行袋に入れた自分の自転車が倒れたみたいで、周囲には人が群がっていた。すみません、と立て直してしっかり固定。旭川駅に着いて袋を開けると大変なことが起きていた。ディレーラー(後輪のギアチェンジをする部分)が根本からひん曲がっていたのだ。絶望。だがここは大都会、旭川。自転車屋に行けば簡単に直してもらえる。今日はもう19時過ぎのなで明日お願いするとしよう。とりあえず本日の寝床へ。駅から5㎞離れたところに、安く泊まれる健康ランドがあった。変則の効かない極めて不便な自転車を走らせ、施設へと向かった。2日目朝、盛大に寝坊。健康ランドを出る頃にはもう10時を過ぎていた。昨日の雨&激寒ヒルクライムが相当きつかったのだろう。まずは自転車修理だ。店へ持っていったところ、修理は可能だが半日ほどかかるそうで、それまでの代わりにとママチャリを貸してくれた。道の駅 あさひかわや旭川市博物館、レンガ倉庫群の蔵囲夢など、なんともいえない施設を巡っているうちに、引き取りの時間になった。ディレーラーは無事に直ったものの、すでに16時過ぎ。全く先へ進まないまま2日目が終了した。旭川の健康ランドでもう1泊することにした。
3日目、三国峠を目指して出発
8月11日、北海道ツーリング3日目。健康ランドを出たのは朝8時。街は白い空に覆われ、冷たい雨が降りしきっていた。今日の目標は三国峠を越えること。その後は行けるところまでといった形で、夕方頃に宿を決めるつもりだ。三国峠とは大雪山系の東側を通る国道273号にある峠で、標高1139mと北海道の国道では最高地点。樹海の上を走る全長330mの松見大橋は特に美しく、道内はもちろんのこと、国内でも屈指の絶景ロードとしてライダー・チャリダーに親しまれている。今日はこの峠に挑もうと思う。
層雲峡で出会った2本の滝
旭川を出発して約1時間、北東へ25㎞ほどの距離にある愛別町を通過。走り出した時の雨は嘘のように、雲の隙間から青空が覗き、道路はすっかり乾いていた。上川町から国道273号に入ると、田園から木々に覆われた山道へと変わっていった。石狩川が削り拓いた渓谷を進み、着々と標高を上げていく。ただただ長い一本の道を走っていくと、視界にゴツゴツとした巨大な岩々が飛び込んできた。層雲峡だ。石狩川を挟むように断崖絶壁が約24㎞にわたり続く。層雲峡にはいくつかの名所があり、そのひとつ銀河の滝・流星の滝へ向かうことにした。標識に従い国道から枝分かれした道を進むと駐車場があり、そこから滝を見ることができた。流星の滝は落差90mの直瀑、銀河の滝は落差104mの分岐瀑で、二つ合わせて夫婦滝とも呼ばれている。駐車場に売店があったので休憩とすることに。全然暑くもないのにハスカップのソフトクリームを食べた。ここまで旭川から67.5㎞、630mアップ。もう正午を回っていた。
三国峠への道はまだまだ長い!
続きはまさかの第19話へと持ち越しだ!
旅する自転車、冒険は続く…。
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