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【第45話】真夏の日光! いろは坂を越えて!

「7月の三連休は奥日光へ行こう!」
…そうスケジュールを決めていた。しかし連休初日、目を覚ますとすでに昼12時。これは一体どういう事だ。当時は一度目の転職をしたばかりで、4月から全く自転車に乗れていなかった。GW中もサービス出勤だったため、今年度初となる連休は、何としてでもツーリングがしたかった。
今回マークしていたのは奥日光エリア。金精峠という素晴らしい峠があるらしい。ほかにも見どころが多いので、周遊するのに2泊3日は必要だろう。簡単に身支度を済ませて、自転車と一緒に家を出た。西新井駅から東武線を乗り継いで2時間40分、東武日光駅に到着したのはもう16時前だった。

東武日光線の終着・東武日光駅。2ドアのローカル臭あふれる車両だ
観光地らしい立派な駅舎になっている

金精峠とは

今回の舞台となるのが、栃木と群馬の県境にあたる金精峠。国道120号の一部にあたる金精道路は、栃木県側は日光市街からスタートし、華厳滝、中禅寺湖、戦場ヶ原と名だたる観光名所を通りながら標高1843mに到達。群馬県側へ降りると、“東洋のナイアガラ”と謳う吹割の滝を通りつつ沼田方面へ至る。峠からの景色もさることながら、道中には名勝が点在するという、まさにサイクリングにうってつけのコースらしい。これは行くしかない!

今回の行程はこんなかんじ

行く手を阻む、いろは坂

東武日光駅を降り、まずは腹ごしらえ。布団から飛び起きてそのまま来たので腹ペコだ。駅前で湯葉まんじゅう、近くのレストハウスで湯葉ラーメンを食べお腹を満たした。ここには日光東照宮をはじめ世界遺産に登録されている社寺があるが、全てをスルーして一目散に山へ向かった。市街地から大谷川の上流に向かって緩やかな坂を登ること11㎞、上り・下り線に分かれる分岐点に辿り着いた。数十のカーブを繰り返しながら標高440mを登り、中禅寺湖へと至るルート。皆さんお馴染み、いろは坂だ。

日光市街の幹線道路である国道119号。この道を進むと世界遺産「日光の社寺」がある
古き良き昭和の匂いのする「あさやレストハウス」のゆばラーメン1100円
社寺エリアを抜け国道120号を進む
前方に見えるのが、いろは坂の起点・馬返。登りは「第二いろは坂」

いろは坂の向こうには…

そのインパクトから過酷な行程をイメージしていたが、実際はそうでもなかった。斜度は比較的優しく、交通量も少なかった。こんな時間から奥日光へ向かう観光客なんていないのだろう。日も翳っていたおかげで難なく登り、1時間ほどで坂の上へと到着した。中禅寺湖に着いたのは18時30分頃だった。7月の中旬だというのに、曇天のため景色は薄暗い。土産店などで賑わっているはずの大通りには、もうほとんど人の姿はなかった。湖をバックに自転車の写真をパシャパシャ数枚撮り、宿へ直行した。

最初の「い」。「ね」までの20カーブ
ロープウェイ駅のある明智平。この先は長いトンネルを通ると、湖畔へと抜ける
遠くに見えるワインディングは、下り専用の第一いろは坂
人の気配の消えた中禅寺湖付近の大通り
晴れていれば綺麗なのだろうが、特に良い眺めでもなかった

今日のお宿は、日光駅を出発する前に民宿を予約していた。素泊まりの予定だったが、ご厚意でおにぎりを一つ出してくれた。これが一人旅の醍醐味だ。ありがたくいただいた。特にやることもなく、眠りについたのだった…。

明日は金精峠へアタックします。
目当ての景色は見られるのでしょうか。

つづく…。

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