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投機の流儀 セレクション

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メールマガジン配信大手の「まぐまぐ」で好評を博し、堀江貴文氏(ホリエモン)と並んで2年連続「メルマガ大賞」を受賞、殿堂入りした週報「投機の流儀」。 人生の前場をセルサイドとして、…
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2022年7月の記事一覧

【投機の流儀 セレクション】中立であるべき日経新聞が……

日経新聞は発生史的に株式新聞であったから、その残滓があるのかもしれないがひとこと言っておきたい。日経新聞は業界紙ではなく一般新聞の一つであるから中立のスタンスをとるのが普通だと思う。ところが、7月23日に六段抜きの記事で(「スクランブル」)の見出しが「買い戻し相場 近づく終焉」とある。本文をそのまま掲載すると「日本株上昇の裏で息切れ感が出てきた。22日の日経平均株価は7日続伸し、節目の2万8,000円に近づいた。 その原動力は米金利の上昇一服を受けた投機筋による景気敏感株の買

【投機の流儀 セレクション】株式市場は景気循環のトレンドが「後退期」に入ったことをもちろん承知しているし、「収縮期」に入りつつあることを先見している

景気ウォッチャー指数(愛称「街角景気」)の景況感はコロナ第7波が拡大する前から悪化に転じていた。市場の改善予測に反して景況判断の方法(DI)は前月の54.0から52.9に低下して先行き判断を示すDIは前月52.5から47.6に低下している。 この判断理由は、物価に関するネガティブな意見が圧倒的に多く、家計関連では値上がりによる買い控え、生活防衛など消費意欲低迷を指摘する面が多い。また、企業関連では値上げを上回る原材料価格の高騰が利益率の悪化を招く。ここは半導体や資材不足による

【投機の流儀 セレクション】割安株の安値圏内(したがって業績は悪い)において株価の復元を期待して中長期保有するスタンスで投資し保有する、この方法は最近の乱高下相場の中でも利益を出し続けてきた

世界的にインフレが加速する中で米FRBは大幅な利下げを余儀なくされ、株式市場は歴史的な急変動を遂げた。1896年にNYダウが創設されて以来、20%以上の下げは十数回しかなかったが、今回はSP500種株価指数は約2割下落、ハイテク株の多いナスダック総合株価指数は3割下落、日経平均はドル建てで見れば2割強の下落(円建てで言えば1割の下落に過ぎなかったが)、昨年の主役だったグロース株は半導体株で構成する米フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)は4割下落、グロース銘柄への集中として

【投機の流儀 セレクション】人口減の日本に対策あり

週刊東洋経済誌7月9日号の特集は「人口減サバイバル」である。筆者に言わせれば、この特集には決定的な方策の話しが出てこない。人口減に対する方針は筆者に言わせれば二つある。 一つは8兆円を使って出生一人に対して1000万円を配ることである。3年間で3人出生したら3000万円与える。予算は8兆円で済む。二番目の方針は移民である。この移民は別の稿で述べたように、明確なルールをつくって、そのルールに対する宣誓をさせた上で宣誓を破った場合の厳罰を事前に明示した上でどんどん移民を受け入れる

【投機の流儀 セレクション】次の大底圏内では総合商社株

長期に保有するために買うというのは、今からでは少々遅い。或いは早すぎるとも言える。 W.バフェット氏が率いるバークシャー社が日本の総合商社の保有を明らかにしたのは一昨年コロナ禍の真っ最中であった。 今からは、ロシアによる総合商社株の暴落は近い。「サハリン2」を取り上げるというロシアの暴挙はプロジェクト完成直後にも起こした。またやる。 1979年のイラン革命による三井物産の大損と同じく、ロシアによる大きな「カントリー・リスク」は総合商社株に在り得る。 総合商社というビジネスモ