見出し画像

【投機の流儀 セレクション】株式市場は景気循環のトレンドが「後退期」に入ったことをもちろん承知しているし、「収縮期」に入りつつあることを先見している

景気ウォッチャー指数(愛称「街角景気」)の景況感はコロナ第7波が拡大する前から悪化に転じていた。市場の改善予測に反して景況判断の方法(DI)は前月の54.0から52.9に低下して先行き判断を示すDIは前月52.5から47.6に低下している。
この判断理由は、物価に関するネガティブな意見が圧倒的に多く、家計関連では値上がりによる買い控え、生活防衛など消費意欲低迷を指摘する面が多い。また、企業関連では値上げを上回る原材料価格の高騰が利益率の悪化を招く。ここは半導体や資材不足による納期の遅れなどが多くあった。株式市場は既に景気収縮期を織り込みつつある。ということは 景気の「谷」よりもかなり先に株式は大底を先見しつつあるのかもしれない。

【今週号の目次】
第1部 当面の市況

(1)7日連騰の中でいろいろな現象が起きた。過去2回のアノマリーは続くか、「3度目の正直」で突破するか?
(2)マザーズ、3カ月ぶり高値
(3)株式市場は景気循環のトレンドが「後退期」に入ったことをもちろん承知しているし、「収縮期」に入りつつあることを先見している
(4)今の日本株に特段の優位性はないが……
(5)三大問題はやや消化済み
(6)「円安140円前後で歯止め」
(7)日銀動向について
(8)日銀総裁発言に柔軟姿勢への転換が込められているように見える
第2部 中長期の見方
(1)景気トレンドに先行する株価トレンド、景気の「谷」の寸前で買うことが大底圏内の買いとなる。それはいつか?
(2)大底圏内の買い場は意外に近い
(3)IMF「世界景気後退懸念強まる」
(4)新・岸田政権が目指すべきもの――1960年頃に自民党の超大物河野一郎氏や大野伴睦師が相次いで死亡した時の佐藤栄作内閣と今は酷似している
(5)経済政策について真剣な検証が必要である
(6)米消費者物価が40年半ぶりの上昇率――しかしパウエル議長は三重野康の二の舞にはならないであろう
(7)米国債に「逆イールド現象」が拡大、これは普通は景気後退の予兆とされる
(8)世界の主要国は財務相と中央銀行総裁が顔をそろえても合意形成ができない機能不全となった
(9)インフレ時代への個人金融資産の動向の地殻変動が起こるか?
(10)未達成に終わった自民党の党是である改憲、または壊憲
(11)ウクライナ侵攻はプーチンの顔を立てて休戦する状態に持っていけないと危険である
(12)「ロシアは既に敗北している」という見方は誤りである。ウクライナ侵攻は「殲滅戦」ではなく「消耗戦」として長く続く
(13)「プーチンインフレ」と「岸田インフレ」
(14)「プーチンインフレ」と「岸田インフレ」――貧富の格差拡大を批判しながら簡単な計算が判らないで所得税減税を主張するというバカの言い分
第3部 読書との交信欄
(1)長年の読者であられるA様との交信(7月17日)
(2)F様との交信

【プロフィール】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年シンガポール生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。野村證券入社後、1974年に同社支店長。退社後、三井ホーム九州支店長に、1990年、常務取締役・兼・三井ホームエンジニアリング社長。2001年、同社を退社し、産業能率大学講師、2004年武蔵野学院大学教授。現在同大学大学院教授、同大学名誉教授。大学院教授は世を忍ぶ仮の姿。実態は現職の投資家。投資歴57年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築、晩年は現役投資家で且つ「研究者」として大学院で実用経済学を講義。
趣味は狩猟(長野県下伊那郡で1シーズンに鹿、猪を3~5頭)、ゴルフ(オフィシャルHDCP12)、居合(古流4段、全日本剣道連盟3段)。一番の趣味は何と言っても金融市場で金融資産を増やすこと。
著書『投機学入門』『投資詐欺』(講談社)など多数。
ツイッター https://twitter.com/toukinoryugi

【著書】
『賢者の投資、愚者の投資』
https://amzn.to/2AebYBH
『投資で勝ち続ける賢者の習慣』
https://amzn.to/2vd0oB4
『投機学入門 不滅の相場常勝哲学』(電子書籍)
https://amzn.to/2AeQ7tP
『会社員から大学教授に転身する方法』(電子書籍)
https://amzn.to/2vbXpZm
その他、著書多数。以下よりご覧ください。
https://amzn.to/2va3A0d

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?