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投機の流儀 セレクション

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メールマガジン配信大手の「まぐまぐ」で好評を博し、堀江貴文氏(ホリエモン)と並んで2年連続「メルマガ大賞」を受賞、殿堂入りした週報「投機の流儀」。 人生の前場をセルサイドとして、…
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2021年1月の記事一覧

【投機の流儀 セレクション】株を買いたくて仕方ないカネが多すぎた

(本稿は銘柄指南書ではないつもりでいたが、読者諸賢の中に東電株保有者が非常に多いことをセミナー後の懇親会などで知ったから、東電のことを書き続けた。これは「4年に一度の大統領選挙がいかに東電と結びつくのか」という文脈を広く広めたいためでもあった)。 東電は、大発会から週末の前場まで1ヶ月で270円から444円まで64%を上げ、発行株数の多い超大型株としては珍しく上場2109銘柄中の上昇率で5番目となった。「歴史ある名門大型株が、仕手株ではあるまいし、そんなに慌てて上がることはな

【投機の流儀 セレクション】東京五輪中止の可能性大。11月から織り込み済みだろうから市場に大きな影響はない

東京五輪は中止するであろう。この話は11月からあった。11月にIOC会長が来日し、総理・小池都知事・森会長と四者会談したのはその下打ち合わせであり、ロスアンゼルスの次に延期するということを決めたに違いない。市場ではそう思っているだろうし、オリンピック設備に使った資金は1兆数千億円だからGDPに大きな影響を及ぼすほどの金額ではない。延期だから無駄にはならない。ただ、次回開催までのメンテナンス料がかかるし、前売り券は無駄になるが、経済効果はそんなに大きなものではない。本稿では、開

【投機の流儀 セレクション】後年「コロナバブル相場」と呼ばれるであろう今の相場はいつ迄もつか?

バイデンが提唱してきた企業と富裕層への増税がトリプル・ブルーで成立しやすくなった、こういうネガティブな面は見て見ぬふりをして「いいとこ取り」して株価はここまで進んできた。「需給に勝る材料なし」だ。 コロナ関連融資はコロナの収束の見通しが始まると同時に融資縮小の見通しが始まる→コロナバブルの株式相場の潮流に変化が起こる可能性がある。 コロナ収束の見通しが広がれば過度な財政・金融の支援が正当化されなくなる。 現に、現在は法定準備率の34倍の現金が銀行にあるという(日銀の発表だか

【投機の流儀 セレクション】今、言えることは「需給に勝る材料なし」だけだ

海外投資家は昨年は米国株に注力し、日本株は継続的には売り傾向にあった。だが、11月から潮目が変わって買い越しになった。12月にはもっと買い越した。各国の政府・中央銀行の財政出動と金融緩和の共演による過剰流動性相場は一巡し、幕間を置かず業績相場の理想買い相場に入ってしまった。これからは理想買いから現実買いになる。つまり、青春期相場から壮年期相場になる。その間に普通ならば一旦調整がある。今回は「100年に一度」と言われたリーマンショック以上のショックが世界中を襲っているから「普通

【投機の流儀 セレクション】1000人の投資家はどう動いたか、及び超富裕層の中の賢人たちの動きと、昔懐かしい「1億総中流時代」

富の二極化、格差の拡大、これは反エリート主義や大衆迎合主義と結びつき、国内に断層を広げて政治も経済も不安定化させる。トランプ時代に富の格差は拡大した。 かつて国際秩序が安定し、経済活動の拡大が繁栄を生んでいた米国覇権の全盛期を「パクス・アメリカーナ(米国による平和)」と呼ばれた時代があった。 今はトランプ時代とコロナによって富の格差は極端に拡大した。が、巨大な富を持つ人々の中にも賢人はいる。米複業企業の総帥チャールズ・コーク氏や米ウォルトディズニーの共同創業者の孫のディズニー