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投機の流儀 セレクション

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メールマガジン配信大手の「まぐまぐ」で好評を博し、堀江貴文氏(ホリエモン)と並んで2年連続「メルマガ大賞」を受賞、殿堂入りした週報「投機の流儀」。 人生の前場をセルサイドとして、… もっと読む
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2019年12月の記事一覧

【投機の流儀 セレクション】アメリカに不吉な予兆

米国で消費者信頼感指数の算出のため、ミシガン大学が実施するアンケートの一つに「翌年に株価が上昇する確率」のアンケートがある。12月時点で、「翌年に株価が上昇する確率」が64%になっているという。(日経新聞12月27日号)。 この確率は、ITバブル相場終焉の2002年以降で最高である。 こういう時は、好材料はすでに出尽くしていることが多い。株高予見確率が高いほど、実際の株式市況は弱まる、というアノマリーがある。 いま、こんなことを言うと非難されるが、高度成長時代(1973

【投機の流儀 セレクション】株式投資で長年の経験を積んでも儲けられない人のタイプ

その1:「ズボラな人」 筆者は、株式投資を長く経験を積んでも通算してみると金融資産は増えていないか、または大幅に減らしてしまうタイプの人を多数見てきた。こういう人々には色々な共通性がある。それを今からいくつか拾い出してみようと思う。その「共通性」の中には筆者自身も含まれている場合もある。それを承知の上で反省する意味も含めて一つずつ拾い出してみようと思う。今回は(1)として「ズボラな人」を挙げたい。 ズボラな人は通算して見るとまずは儲けは残らない。几帳面な人が結果的には勝つ。

【投機の流儀 セレクション】はた迷惑なTOPIX見直し新指数

金融庁の金融審査会が東証に対してTOPIXを見直して採用銘柄を絞り込んだ新たな指数をつくるように求めるのだそうだ。日経新聞の11月20日号の第1面に4段抜きの記事で出ている。 投資家にとっては大いに迷惑な話しだと思う。過去からの連続性を失う。 株式市場はルーレットやダイスの勝ち負けのような都度々々独立した確率と違って過去を記憶して動く。それがチャートの意味である。長年続いたTOPIXを今から内容を変えろというのは、そのチャートを途中で断ち切ってしまうことになる。 1960

【投機の流儀 セレクション】相場を的確に言い当てた本、大きくはずした本

筆者は毎年12月になると書棚から何十冊かの本を選んで、大学の図書館に寄付するか、ゴミとして処分するかのいずれかにしている。今それをしている最中だが処分する前にパラパラとめくってみる。 絶対処分しないのは所謂古典である。あるいは古典についての解説本である。これは毎年毎年書棚に残る。流行本の100冊から得るものよりも古典の1冊から得る方が大きい。 ところで今年処分する本をめくってみると、アベノミクス相場について言い当てていた本に下記のようなものがある。 【的確に言い当てていた本

【投機の流儀 セレクション】長期政権と株価

安倍政権時代の株価上昇率は日経平均で見ると2.3倍ということになっていて歴代3位だということになっている。在任期間中に一番上がったのは佐藤栄作政権(3.1倍)、2番目が中曾根康弘政権(2.9倍)となっていて、安倍政権は2.3倍で歴代3位ということになっているが、実際に筆者がアベノミクス相場と見ているのは12年11月14日の衆院解散が決まった日である。あの日に安倍政権が成立したわけではないが、誰もが、政治が民主党という素人の手のから自民党という玄人の手に移ると見て株を買い始めた