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信用を無くしたら、顧客は二度と戻らない

数年前。
世の中が、「パンデミック」だった頃の話である。

そのころ「必要な物」が、とにかく手に入らなかった。

マスクはもちろん、衛生用品系がお店に無い
どこにも在庫が無いので、手に入らないのだ。
ネットでも、売り切れ続出。入荷待ちするも、いつになるか分からない。
転売系バイヤーによる、不当な価格表示のものもたくさんあった。
そんなことで、世の中、困っていたのは間違いない。

ボクらの福祉事業所は、常にアンテナを立てていたので、比較的早く危機を察知し、先行して備品類を購入していた。
なので、そのあたりは少し余裕を持っていた。
でも、所詮消耗品である。当然、使えば無くなってゆく。
まさか、ここまでパンデミックが長引くと思わず、ついには「ニトリル手袋」の在庫が危うくなってきた

そこで、少しだけお付き合いのあった輸入品を扱う会社から打診があり、「ニトリル手袋」を購入することになった。もちろん、相場よりはとても高い商品ではあるが、背に腹は代えられない。

そして、半月ほどして商品が届いた。

その商品を現場で使ってもらったところ、

「Mサイズなのに、同じ箱の中からダブダブのLサイズや、ギューギューのSサイズが入っている。」

「油の黒い筋のようなものが付着している。」

「破けているものがある」

「使用されていたようなものが、入っている」

との、クレームがついた。

商品は国産ではない(国土の広いお隣の国のもの)とは分かってはいたが、ここまで酷いとは思わなかった。

数年前の、嘘のような本当の話である。

そして、現在。
その時取引のあった会社から、時々、ダイレクトメールが送られて来る。
そのままゴミ箱へ直行し、紙くずとなる。

当然のことであるが、その後は一切取引をしていない。

その会社は、単なる「運び屋」かもしれない
でも少なくとも、うちの法人は、その会社から購入したのである。
だから、二度と取引はしたくない。
というか、しない。

信用を無くしたら、顧客は二度と戻らない。


まさに、経営をする人の「教訓」であると感じるのだ。



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