👨🏻‍🎓（10）ローレンス・アルマ・タデマ　「ヘリオガバルスの薔薇」

C🤓きれいな絵だね

妄想美術館の学芸員
C🤓……五男くん/真面目過ぎるオマセな小学生
M🕵🏻‍♂️……警部さん/実は超エリートのきれ者
Y🤦🏻‍♂️…….甚市くん/やめ時を見失った不良少年
G👨🏻‍🎓…….touchyannel/このページを作った張本人

M🕵🏻‍♂️そうだね!
とは、素直には言えないんだよ!
悲しいかな

C🤓どうしてさ、
構図といい題材といい、とても素敵な絵じゃないか!

M🕵🏻‍♂️五男くん、その題材が問題なんだよ!
美しい薔薇の花を描くというテーマだけでは無いからねぇ

C🤓警部さん、歯切れが悪いよ。
くわしく説明してくれない?

M🕵🏻‍♂️OK!
まずは作者のタデマを軽く説明しておくよ

ローレンス・アルマ・タデマ（Lawrence Alma-Tadema, 1836年1月8日 - 1912年6月25日）は、イギリス、ヴィクトリア朝時代の画家。
古代ローマ、古代ギリシア、古代エジプトなどの歴史をテーマにした写実的な絵を数多く残した。
ハリウッド映画の初期歴史映画などに多大な影響を与えたと言われている。

C🤓言われてみれば、じっちゃまがよく観ている「クレオパトラ」って映画の画面と似ているよ

M🕵🏻‍♂️映画のセットを組む時にタデマの絵画を参考にしたそうだよ

C🤓画家さんには問題はなさそうだね
という事は、画題にもなっているヘリオガバルスさんがダメって事?
僕、思わず「さん」って言ったけど、人の名前で合ってるんだよね

M🕵🏻‍♂️合ってるよ

マルクス・アウレリウス・アントニヌス・アウグストゥス（ラテン語: Marcus Aurelius Antoninus Augustus、203年3月20日 - 222年3月11日）は、ローマ帝国第23代皇帝で、セウェルス朝の第3代当主。
ヘリオガバルス（Heliogabalus ）、またはエラガバルス（Elagabalus ）という渾名・通称で呼ばれることが多い。
これはオリエントにおけるヘーリオス信仰より派生した太陽神のエル・ガバル（「山の神」の意）を信仰したことに由来する。

C🤓ローマ皇帝なの?
凄く偉い人じゃない!
何が問題なのさ?

M🕵🏻‍♂️この先を聞くとだんだん分かってくるよ

彼の統治は、ローマ史上最悪の君主として記憶されることとなった。
歴史上の暴君達の悪名など子供騙しに思えるほどだった。
ヘリオガバルスは放縦と奢侈に興じ、きわめて退廃的な性◯活に耽溺した。
しかもその◯癖は倒◯的で常軌を逸したものである。
また、宗教面でも従来の慣習や制度を全て無視してエル・ガバル（山の神）を主神とするなど極端な政策を行った。

C🤓やっぱり歯切れが悪いよ、警部さん!

M🕵🏻‍♂️とてもじゃ無いけど具体的なことは書けないんだよ。
というか、思い出しただけで、吐きそうになるよ

「ローマ皇帝群像」のなかにある「客人に薔薇の山を落として窒息死させるのを楽しんだ」とする逸話が有名である。
このエピソードは有名なローレンス・アルマ・タデマの絵画「ヘリオガバルスの薔薇」のモチーフとされている。
その逸話というのは、
ヘリオガバルスは宴会に招いた客の上に巨大な幕を張り、幕の上に大量の薔薇の花を載せた。
そのうえで宴会中に幕を切り、薔薇の花を一斉に落として客を窒息死させたという。

C🤓たしかに、素直に、きれいな絵だねとは言えなくなったよ。
ヘリオガバルスさんはその後、どうなったの

M🕵🏻‍♂️悪徳のかぎりを尽くしたからね、こうなるよね

ヘリオガバルスは母ソエミアスとともに反乱軍に捕らえられた。
ヘリオガバルスは衣類箱の中に隠れて宮殿から逃げようとしたが、あえなく反乱軍に見つけられて広場に引き出された。
先に捕らえられていたソエミアスは泣き喚きながら息子にすがりついたが、兵士たちは親子をその場で殺害した。
ヘリオガバルスとソエミアスの首は切り落とされ、首のない親子の遺体は裸体で馬に乗せられて市中を引き回された。
憎まれた18歳の皇帝の遺体は晒し者にされた後、激昂した市民たちによって切り刻まれた。
そして、首とともにテヴェレ川に捨てられたという。

Y🤦🏻‍♂️18歳!

G👨🏻‍🎓touchyannel
ちなみに母親のソエミアスも相当な悪女なので、安心して下さいね。

Y🤦🏻‍♂️安心ってなんだよ?
言い方変だぞ!

インスタグラム/touchyannel-441（2020年5月26日、脱稿）より

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