タイトルもストーリーも覚えていない、お気に入りの本がある。
それって本当にお気に入りの本なの?と思われた方もいるでしょう。
あったんです。小学2年生の頃、何度も繰り返し借りるくらい好きだった本が。
どのくらい好きだったかというと、課題図書指定の読書感想文をその本で書けないかと先生に聞いたくらい(当然ダメでした。あの頃の私勇気あったなあ)。
そのエピソードは覚えているのに、お気に入りの本のタイトルも表紙もストーリーも覚えていないんです。
確か(その頃の私と)同じ小学生の女の子が主人公の話で、ランドセルにまつわる話だった気がするんだけどな。ちょっと主人公の子が生意気っぽい性格だったような。
表紙もタイトルも、ストーリーすら覚えていないので、探しようがなくて。しかも何かの賞を受賞した本とか、当時話題になった本というわけでもない…と思うんです。何故なら図書室に前からあったような本だったから。
何に惹かれたのか、自分でもよく分かっていなかった気がします。だからこそ何回も借りて、何回も読んだのかもしれません。無性に気になってしょうがなくて、どこが魅力なのか分からないのに、ひたすら「好き」と感じていた気がします。
結構な本好きで、小中高と図書室に通う子でした。でも実は、読んだ本のことをあまり覚えていないことの方が多いです。いや、ちゃんと読了しているので、聞かれたら話の内容とかは答えられるんですけど、印象に残っている本ってあまりないんですよね。
そう考えると、「好きだった」ことを覚えている本ってめちゃめちゃレア。
そんな本に限ってタイトルもストーリーも覚えていないって、不思議ですね。
もしも大人になった自分が読み返したら、どんな発見があるんだろう。好きだった理由に気づくかな。それとも、なんで好きだったんだろうってなるのかな。
探しようがない本ですし、読んでみても思い出せないかもしれないのですが、ふとそんなことを思いました。
児童文学であることは間違いないので、いつか自分に子供ができた時に、巡り巡って出会えたらいいなあ。
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