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小さな週末・不定期便

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・不定期更新ですが、週1以上の更新を目指しています。 ・エッセイと物語の中間的な短めの作品を収録しておりましたが、形式を問わず記事を放り込んでいきます。 [2020.12.21… もっと読む
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#小説

[虚々実々] 迷子の人生

子どものころから、迷子になるのが得意だった。 例えば母に連れられてデパートに行く。 買い…

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[随想詩] 輝く懺悔の唄

目が醒めたら頭の中で、空がまばゆいほどに輝いていたんだ。 「きいいいぃぃぃーーーん」て耳…

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[断片小説] 秘密の使者

人に読んでもらうためにではなく、自らの心の深淵にいくらかでも潜ってゆくために、仮染めの言…

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[全文無料] サイパンへの旅で母にもらった笑顔

[以下はfacebookに投稿した記事をまとめたものです] ☆母という名の空洞芝居をやってる知り合…

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[00円: 未常的随想詩] やみくもな時代に薬味としての科学をインドで試奏したら、失踪…

真空中に僅かな距離をおいて、 (もちろん真夜中に) 二枚の金属板を並行に並べる。 するとその…

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[00円: 詩的随想] 流れを遡って

1. 流れを遡って流れを遡って泳いでいた。 それとも空を飛んでいたのか。 流れは勢いよく押し…

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[00円: 創作的随想] 立ち枯れる人生もまた良し

あれは三二歳のとき、もう四半世紀も前の話だが、四年間一緒に暮らした奥さんと別れて、千葉・市川の安アパートに一人住んでいたことがある。 仕事は平日の午後に五時間だけしか働かず、なるべくお金を使わない暮らしを心がけていた。 食事は自炊、玄米菜食だった。野菜は玉ねぎ、人参、じゃが芋が主で、仕事中の空き時間に食べる軽食は、チャパティ風の無発酵平焼きパンを鍋で焼いて持っていって食べた。 その平焼きパンに大量に入れるプロセスチーズが、唯一の贅沢品だった。 市川に住む前は、別れた奥

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[00円: 心的随想] 過緊張と低覚醒の戯れ

発達障害とかアスペルガーとか、適応障害とか不安障害とか、いろいろな「症状」にいろいろな「…

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[00円: 投げ銭随想] 左目の涙

北インド、ハリドワルの五月は夏の陽射し。 心地よい朝の風に吹かれて、川辺の日向もまだ暑す…

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[00円: 小さなお話] 砂漠に希望の種をまく

そういえば何年か前に、ラクダに乗って砂漠に行ったんだ。 ラクダの背中で揺られて、サドルが…

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[00円: 投げ銭小説] 幸せは、ほら、きみの目の前にある。あるいは、今ここで幸せにな…

きみは幸せなの?それとも不幸せ? まあそれは、どっちでもいいんだけど。 問題はきみが今よ…

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[00円]人生の意味は幸せに生きることにある

[全文無料: 投げ銭フィクショナル・エッセイ] 昨日は北インドの山の州ヒマチャル・プラデシュ…

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[実験的散文]もしも書き起こした文章から何一つ削らないとすれば

文章を書くのは伝えたいことがあるからだとあなたは思っているに違いない。 だからあなたはこ…

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[全文無料: 小さなお話 012] そうだ 京都、書こう。

[約1,900文字、3 - 4 分で読めます] 東京の世田谷という、竹藪のはびこる武蔵野の田舎でぼくは生まれ育った。 そのように語り始めると、昭和以前の文士の響きが感じられる気がして、佐藤春夫の「病める薔薇(そうび)」を初めて読んだときのことを思い出す。 東京暮らしに疲れた和歌山生まれの佐藤が、武蔵野台地の南のはしで過ごした薄明の日々を描いた、大正時代の小説である。 けれどもぼくが書く文章は、カート・ヴォネガットを下手に真似た誇張をそこかしこに散り嵌めた類いの、いささ

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