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3.28(38/89日目) ゲーム観戦

今朝も気持ちよく目が覚めた。 

午前中は特に予定がなかったので、セグレ川の橋を渡って街の南側に行ってみた。
グランドでちびっこサッカー大会をやっていたのでしばらく観戦。もちろんスキルや戦術などは皆無だったが、みんな楽しくサッカーをやっていた。
それにしてもヨーロッパのちびっ子は皆かわいい。

本日観戦予定の試合は17時30分キックオフだが、チケットを確実に取れるように早めにスタジアムに行きチケット売り場が開くのを待つことにした。

ちなみに試合のカードは、レェイダ(9位)vsラス・パルマス(3位)。

チケット売り場に到着するも人の気配がまったくなく、結局シャッターが開いたのは16時半頃。その後も観客は押し寄せてくる雰囲気はなく、キックオフの20分位前からポツポツと集まり始めたという感じだった。 

シートのカテゴリー名が分からなかったので値段で何となく購入したが、割といい席を買えていたようで正面スタンド(おそらく正面がTRIBUNA、向こう正面がLATERAL)の前列7列目に座ることが出来た。

キョロキョロと観客席を見回してみたが、昨日会った記者の人は見当たらなかった。
17時30分、試合が始まったがスタンドは満員にはならず、ゴール裏に陣取っていたレェイダのサポーターもビッグクラブに比べたら盛り上がりはいまひとつであった。

アトレチコマドリッドで体験した身の危険を感じるほどの緊張感などはまったくなく、皆のんびりゆるく応援しているといった感じだった。客層も家族連れなどが目立った。
富永選手は昨日聞いたところによるとスタメンで出場と言っていたと思ったが、どうやらいつものように後半から出場するようだ。

2部リーグなので当然だが、ひとりも有名な選手がいない試合を観戦すること45分。前半が終了。

レェイダが2-1でリードという状況。

ハーフタイム中に突如ピッチのスプリンクラーが作動し始め、風に流された水が観客席に飛び込むというハプニングもありつつ後半開始。

開始直後、ついに富永選手がピッチに登場した。ひいき目に見ていたせいかも知らないが、ヨーロッパの屈強な体格の選手達に混じって動き回るアジア人はとてもかっこよく見えた。
得点こそ入れることは出来なかったが豊富な運動量で縦横無尽に走り回り活躍する姿を生で見る事ができて、同じ日本人が頑張っている姿は他人事は思えず嬉しかった。 

5-2で試合終了し、レェイダが勝利。順位を上げることが出来た。

勝敗が決まりかけた試合終了15分程前から、地元の小学生くらいの子供達が自分に寄ってきて

「トミナガの友達か? いつ日本に帰るんだ? お前の名前はなんて言うんだ??おまえのナマエはなんだ??」

など質問をずっと浴びせかけられ、最後の方は試合を見る所ではなかった。よほどアジア人が珍しかったらしい。  

試合が終了し観客が家路に着く中、入場ゲートに行けば例の記者の人もいるだろうと思い行ってみたところ、そこには記者の方ではなくアジア人の女性が立っていた。

観光旅行の人には見えなかったのでもしかしたらと思いつつ声をかけると、やっぱり富永選手の奥様であった。
挨拶し、記者の人もいるのか聞いてみると今日は見ていないという。しばらく奥様と会話していると富永選手がスタジアムから出て来た。
会釈をすると 

「あ、どうも。昨日もお会いしましたね。」

と富永選手の方から話しかけてくれた。

感激である。

記者の方は今日はスタジアムに来ていないようで、帰り道にある記者の方が滞在しているホテルまで一緒に行くことに。富永選手はスタメンで出場できなかったので充実した一日ではなかったような雰囲気だったが親切に対応してくれた。
富永選手に会えたことで100点満点の出来だが、こんなにも親切に対応してくれ本当に本当に感激である。 

歩いて数分。ホテルに着いたものの記者の人は不在。正直、記者の人にそこまで会いたいと思ってはいなかったが、流れであやふやな態度をとっていると、富永選手の家に記者の人の電話番号が控えてあるから一緒に家まで取りに行きましょうということになった。

いつの間にか自分が記者の人を訪ねてスペインまで来たみたいな構図になってしまっているのがやや気になりつつ、さらに歩くと数分で富永選手の住居近くに着き、無事電話番号を教えてもらうことが出来た。お礼を言って帰ろうとすると

「夕食まだでしたら、ウチらと一緒にどうですか?」

「えーーーー!?」

なんと夕食を一緒に食べないかとお誘いしてくれた。

あまりの親切な対応に感極まって涙が溢れそうになったが必死に堪え、歩いて数分のところにある中華料理店に行く事になった。

席に座り料理を食べながら記者の人の話になったが、記者の人はあくまでもジャーナリストが本業とのことで、サッカー関連の繋がりはそれほどある訳ではないらしい。記者の人にサッカー関連の仕事のことについて聞いてもいい答えが聞けそうにないとのこと。

記者の方よりもめちゃくちゃサッカーに詳しい人が目の前にいるのに気付き、富永選手に直接サッカーの周りの職業について聞いてみた。

サッカー関係者に一番近い職業のひとつで「ホペイロ(雑用係兼マネージャー)」という仕事があるそうだが、かなり大変な仕事らしく、雑用も多いのであまりオススメは出来ないとの事。他には専属のマッサージ師の仕事のことも聞いたが、それもかなりハードな職業らしい。
それに比べフィジカルコーチ業は日本人がまだ少なく、資格を取れば日本では重宝されるかもしれないとのこと。
そのほかサッカー関連の職業の話以外にも、富永選手が高校時代に全国選手権に出ていた頃の極貧生活の話や、スペインと日本のサッカーに対する意識の違い、プライベートのことなどいろいろ話してくれた。

あっという間に3時間が過ぎ、23時頃お別れした。 

どこの誰かも分からない自分のような貧乏旅行者に対して、こんなに親切に対応してくれるとは思っていなかったので本当に感激&感謝だった。
今日はこの旅行で一番記憶に残る一日となるだろう。

本日の出費

朝食 700Pts
昼食 1,000Pts
フットボールチケット 3,000Pts

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