業績不振の理由はこの”ズレ”
私はかつて
カジュアルファッションの
全国チェーンで
店長として断トツの業績を
出したことが評価されて、
本部の商品部バイヤーに
抜擢、昇進となりました。
バイヤーになった私の仕事は
月曜日から金曜日が、
自分の部門の売上予算をもとに
世の中のトレンドなどから
品揃えを考え、
メーカーさんから商品を仕入れ
お店に納品する
というもの。
そして週末になると
全国に散らばるお店を巡回。
巡回したお店では
自分の担当する商品への
お客さんの反応を見たり、
店長やスタッフから
商品への意見を聞いて
それをまた品揃えに活かす、
という流れでした。
視察するお店は
業績好調店、不振店
様々でしたが、
毎週全国のお店を
視察して気付いたことは
「業績不振店はその原因を商品のせいにしてお店でやれることをやっていない」
ということでした。
当時、私は上司から
「バイヤーの重要業務」として、
「業績の悪い店を視察に行って
店長の要望を聞いて、
お店が欲しい商品を店に届けること」
と言われていました。
そこで私が
業績不振店に視察に行くと、
だいたいの店長が
バイヤーの私に
商品への注文や不満をぶつけます。
それを聞いて私は本部へ戻り
できる限り対応するのですが、
いくら商品面で
お店の要望に応えても
その後
その店の業績が上がることは
ほとんどありませんでした。
もちろん、
品揃えやその他の要因の影響が
ゼロということではありませんが、
バイヤーになるまで
店長としてお店で業績を
出し続けてきた私としては、
お店でやれることがまだまだ
たくさんあるにも関わらず
それをやらずに
商品の不満を言う店長には
内心とてもがっかりしていました。
私が店長をやっていた時は
チェーンの他店と
まったく同じ品揃えでありながら
ワクワク系マーケティングによって
断トツの業績でしたから、
その後バイヤーになった私が
業績不振店を視察すると
業績を回復させるために
この店が商品面以外で
やるべきこと、やれることが
たくさん見えました。
ところが会社全体で
「お店の売上は品揃え次第。
業績の悪い店はその店に合った品揃えが出来ていない。
だからバイヤーが細かく対応しなければならない」
という共通認識が
ありましたので、
業績の悪いお店の責任は
店長以上に
品揃えを担当するバイヤーにある
ということになっていました。
この埋まらない大きなズレに
辟易した私は、
1年間バイヤーを務めた後
会社を辞めて仲間と
個店を開業することになります。
この「埋まらない大きなズレ」は
一言で言うと、
「物にフォーカス」と「人にフォーカス」の違い
です。
会社や上司は
「売上は商品が生み出す」
と考えていて、
ワクワク系の私は
「売上はお客さんの行動が生み出す」
という考え。
この違いです。
私が当時バイヤーとして
視察した業績不振店も
店長やスタッフさんが
サボっていたわけではないのですが、
物にフォーカスして
人にフォーカスしていないことで
業績不振から
抜け出せずにいたのです。
小阪は1997年の著書
『ワクワクするビジネスに「不況」は、ない』で
「お店」についてこう書いています。
「『そこ』が自分(お客さん)をエンターテインしてくれるところなのか
『そこ』が自分にとってワクワクするところなのか」
「いま、『ショップ』は新しい概念で変態するべき時期に来ているのだ」
小阪がこれを書いたのが
もう26年前、
私がチェーン店のバイヤーを
やっていたのが18年前ですから、
今やお店は新しい概念で
変態を遂げていなければならず、
そのためには
「人にフォーカス」することです。
ワクワク系マーケティング実践会の
会員さんから日々いただく
実践レポートからも、
新しい概念で変態したお店や会社を
今のお客さんは強く求め
支持していることを実感します。
ぜひみなさんも
人にフォーカスして、
お客さんをエンターテインするご商売を
営んでいただきたいと思います。
ということで、
今日お話しした
「人にフォーカス」を
小阪が初心者向けに
分かりやすくお話しした
動画がこちらです。
ぜひ最後までご覧ください。
↓↓↓↓↓
https://youtu.be/OEVX1oEDreE?si=0GOgIq74ggZvx8XH
それではまた次回に。
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