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運動は脳を育て、老化を防ぐ~脳由来神経栄養因子(BDNF)~

こんにちわ。

先日、運動は筋肉を鍛えるだけではなく、脳機能の向上に効果的です!ということを書かせて頂きました。

その中の1つに「運動」を行うことで、脳由来神経栄養因子(Brain Derived Neurotrophic Factor)が増加をすることが分かっています。

A meta-analytic review of the effects of exercise on brain-derived neurotrophic factor


脳神経栄養由来因子(Brain Derived Neurotrophic Factor)とは?

脳神経栄養由来因子とは、脳の神経細胞が創り出すタンパク質で、脳の神経の成長や分化、脳の細胞が損傷したり、死んだりしない様に保護する働きなどがあります。

更には、脳の細胞の老化を防いだり、脳の細胞間の繋がりを強化したり、記憶や学習にも関わると言われています。

最近では、うつ病やアルツハイマー、パーキンソン病の患者などで、BDNFの濃度や発現の低下が見られるなどの報告があり、様々な脳の疾患と関連していることも分かってきています。

また、65歳以上など加齢と共に、血液中のBDNF濃度が低下をすることも分かっていますので、如何にBDNFの量を維持したり、増やしたりするかが重要な訳です。

BDNFを増やすには?

どうやったらBDNFが増えるか?というと、冒頭に記載した様に「運動」が1つの答えになります。

仮に体外でBDNFを培養して、注射などで血液中に入れたとしても、脳には「血液脳関門(けつえきのうかんもん)」と呼ばれる関所みたいな所があり、その関門を通過できない為、脳に到達することが出来ないんですね!

その為、運動が重要になってくる訳ですが、どの様な運動が効果的か?というと、先述の論文にも記載されている様に「有酸素運動」になります。

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先ずはウォーキングから開始をしていき、走る身体の準備が出来たら、ランニングやインターバルトレーニングなども組み合わせると、より効果的であることが分かっています。

また、HIITと呼ばれる高強度のインターバルトレーニングは、BDNFの増加に効果的であることが、研究では示唆されていますが、HIITはかなりトレーニング強度が高く、一般の方がいきなり始めるのは心理的ハードルも、身体的なハードルも高いですよね。

Short-term high-Intensity interval training increases systemic brain-derived neurotrophic factor (BDNF) in healthy women

そして、「走る」という行為も、体重の3倍近い衝撃が身体に加わりますので、いきなりランニングを始めるのはおススメではなく、多くの方が安全に出来ることを考えると20~30分(理想は40分くらい)のウォーキングからスタートすることをお勧めします。

ウォーキングは、単にBDNFが増加をするだけではなく、心の安定などにも関わるセロトニンの増加にも関わりますし、早足で歩く事で記憶に関わる海馬の成長なども促す事が分かってきています。

ちょっとした習慣を変えるだけで、脳と身体の健康が得られますので、ぜひ日頃から歩く事を習慣化してみてくださいね!



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