見出し画像

【おすすめのお店】#8:鶯谷:鍵屋

皆様は大衆居酒屋へは行かれますでしょうか。
私はお酒もお酒の場も好きですが、居酒屋にしてもレストランにしても
チェーン店よりも個人店が好きです。

安定した味はどこで入っても安心しますが、お母さんがやっている様な
どこか懐かしさを感じる温かさが、心地良いと感じます。

ある日、友人から「日本最古の大衆居酒屋に行きたい」とお誘いをもらいました。
今回は、その老舗の記事になります。

【#8 鍵屋】

入り口から雰囲気が懐かしい

鶯谷駅から5分ほど、大通りを渡り、裏路地の十字路を曲がると、住宅街に静かに佇むお店が現れます。

瓦屋根の歴史を感じる家屋に板づくりの看板。
暖簾の先から聞こえるお客さんの声、騒ぎ過ぎず、町に溶け込んでいく心地良い空間がそこにありました。

創業が1856年(安政3年)というこのお店は、今年で167年も続く老舗だそうです。

19時頃に行くと満席でしたが、少し待つと中に入れました。

入店

歴史を感じる燗付け器

店内に入った瞬間、昭和初期にタイムリープをしたかの様な、心地良い空気感に包まれました。
カウンターと小上がりがあるだけで、客席数は20名弱。

長年お店を切り盛りされてこられたであろう女将さんの、元気の良い声がカウンターから聞こえます。
大声で騒ぐ方はおらず、それぞれが自分だけの、または一緒に来た人との時間をゆくっりと楽しんでいる様でした。

カウンターに通して頂き席に着くと、隣の方がメニューを渡して下さいました。

実食

木札が味わい深い

なんともシンプル。しかし充分なのです。
友人の到着を待ち、瓶ビールを頂く。
ちなみに手前に写る突き出しの煮豆は、このお店の名物なのだそうです。

変わらない品々

肴も昔ながらといった雰囲気。居酒屋によくある黒看板メニューもなく、通年このメニューなのでしょう。
私が行った時間ですでに品切れのモノもあり、長年続く味の人気を感じました。
実は裏面に3行だけ、「お持ち帰り」もありました。

冷奴

横半丁にしたお豆腐が美味しい。夏の夜にピッタリの一品です。

玉子焼き

こちらは甘さが優しい可愛らしい玉子焼き。
実は半分に切って頂けているので、一口づつ味わえます。
土曜日でなくても注文できました。

味噌おでん

こちらはボリュームもある味噌おでん。
味噌の辛みもちょうど良く、熱燗と相性ばっちりです。

とり もつやき

お店の看板メニューとも思われるやきとり。
濃厚なタレで頂くもつは、また食べたくなる味わいでした。
もつやき以外が品切れだったので、ぜひリベンジしたい。

感想

まさにノスタルジックな世界観のお店でした。
「長居するのは粋じゃない」という言葉がある通り、常連さんも1時間はせずお店を出て行く。
満席の為、店内を撮るのは遠慮しましたが、このお店はぜひ体感するのが一番だと思います。

お店の雰囲気だけでなく、女将さんの人柄や、人情味溢れるお客さんとのやり取り。
160年以上続く事には意味があるとひしひしと感じます。
一つ一つ積み上げてきた信頼と実績、地元との繋がりがあるんだと思います。

一過性の流行や挑戦も意味があると思います。
しかし古き良き時代を残し続け、愛され続けているお店が私は好きです。
そこに通う人が残したいと思われるお店である事、それが残り続ける秘訣なのかもしれません。

ではでは☆

※昔からの伝統を守り、女性だけでの入店は出来ないそうです。
 男性と一緒であれば、もちろん入店可能です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?