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体脂肪の種類と体型変化・生活習慣病

Instagramのプロフィール画像、2.3人はドラゴンボールのトランクスにしがち。
小林です。

体脂肪の種類

内臓脂肪と皮下脂肪

脂肪は蓄積する部位によって主に内臓脂肪・皮下脂肪に分類されます。
一般的に全体の約2割が内臓脂肪、8割が皮下脂肪だと言われます。

中年男性に見られる腹部がせり出した肥満(リンゴ型)は内臓に脂肪が蓄積するタイプの肥満で生活習慣病の危険因子となります。

同じ肥満でも大腿部や臀部の皮下に脂肪が蓄積しやすいタイプ(洋ナシ型)では、生活習慣病の関連性が内臓脂肪と比較し低いことが知られています。


脂肪分解とエネルギー源としての利用メカニズム


脂肪はトリアシルグリセロール(トリグリセリド・中性脂肪)という、グリセロール分子に3つの脂肪酸が結合した状態で脂肪細胞に脂肪敵として保存されています。

トリアシルグリセロールがATGL(脂肪細胞特異的トリグリセリドリパーゼ)やHSL(ホルモン感受性リパーゼ)などの酵素によってグリセロールと脂肪酸に分解されます。

分解されたものが血液中に放出される事で骨格筋をはじめとする他の組織でエネルギー源として利用されます。


交感神経と内分泌ホルモン

交感神経が活発になると血中にアドレナリン・ノルアドレナリンといったホルモンが分泌されます。

ホルモンが脂肪細胞の細胞膜上にあるβ受容体に結合する事で、ATGLやHSLが働きはじめます。

内臓脂肪ではβ受容体の発現量が皮下脂肪に比べ多く、脂肪分解のスイッチが入りやすいと言われています。

更に脂肪分解に対して抑制的に働くα2アドレナリン受容体の働きは内臓脂肪で低くなっています。

このような理由から内臓脂肪では脂肪の分解が進みやすく、遊離脂肪酸とグリセロールをより多く放出する性質を持っています。


脂肪肝

内臓脂肪が過剰に蓄積している場合、空腹時に脂肪酸が大量放出されます。
空腹時は交感神経優位

内臓脂肪は門脈と密接している事から、放出された脂肪酸が直接肝臓に流入する事になります。
小腸と肝臓を繋ぐ血管

その結果、肝臓に脂肪が蓄積した状態、いわゆる脂肪肝を生じさせるため内臓脂肪は病気との関連が強いと考えます。


その他ホルモン

脂肪は貯蔵エネルギーとしての役割のみならず、様々な物質を放出しています。

脂肪から分泌され様々な機能を持つ物質はアディポサイトカインと呼ばれ、全身のエネルギー代謝に大きく影響しています。

中でもインスリン抵抗性に関与するTNFα、レジスチン・高血圧症に関与するアンギオテンシノーゲン、動脈硬化に関与するPAI-1などは内臓脂肪から過剰に分泌される事が知られています。

アディポサイトカインの分泌異常という観点からも内臓脂肪の蓄積は生活習慣病と深く結びついています。




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