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#ビジネス
過去に読んだ、未来本を思い返してみる
今から10年前、21世紀が10%経過したところで「これからの社会はどうなるんだろう」と思った自分がいた。そして、自分で勝手に「未来について語った本を読んでみる」プロジェクトを5年くらい続けたことがあった。
あれから10年後の2020年2月11日。東京都文京区で開催された「読書会フェス」に参加した時のこと。
ある読書会セッションで、なぜか神田昌典さんの『2022――これから10年、活躍でき
「一人ではできないことをチームをつくって成し遂げて、その達成感・充実感を味わいたくはないかい?」
タイトルの質問が相手の仕事観を知る良いリトマス試験紙になると、前回のエントリに書いたところ、ちょっとした反応があった。
https://note.mu/toshimitsuhara/n/n13486dff7e71
タネ明かしすると、質問の回答を分類して仕事観を知ることができる。分類ごとにどのような対応を取るか工夫することにしている。
回答1.「私にはチームを与えられていない」「私は悪くない」
ポスト資本主義の足音
「最大多数の最大幸福を実現するためには何が必要か」
この答えが「資本」ではなくなりつつあるという感覚はあった。幸福と資本の関係は年々弱くなっている。
だからといって「評価経済」にもちょっとした違和感を持っていた。
最近では「資本」との対比に軸足が戻っている。「資本の多少に関わらず、機械の進展が万民に満足をもたらしている」「資本と信用は比例せず、幸福は信用の多少に左右される」という考えへの揺り
機械派のシンプルな主張
一つ前のエントリーで、ポジショニング派の大御所が「人間派」であった話を書いた。一方で、ハーバード・ビジネス・レビュー2018年1月号で言えば、クリス・アンダーソン氏の考えが「機械派」と呼べそうだ。
「ドローン・エコノミー:データ取得の革命がビジネスを変える」(DHBR2018年1月号)
氏の主張はシンプルで「他の選択肢より機械の方が優れた仕事ぶりを発揮するならば、自ずと機械に任せるようになるだ
ポジショニング派が語る「人間の拡張」
経営戦略をかじったことのある方は「ポジショニング派」とか「ケイパビリティ派」とか聞いたことがあるかも知れない。
ポジショニング派の代表格がマイケル・ポーター氏。その大御所がハーバード・ビジネス・レビュー2018年1月号でARを使った人間の拡張について論じている。
「AR戦略:拡張現実の並外れた可能性」(DHBR2018年1月号)
「人間の拡張だなんて、ケイパビリティ派に転校したのか?」なんて
[書評]テクノロジーは戦略をどう変えるか:ハーバード・ビジネス・レビュー2018年1月号
ハーバード・ビジネス・レビュー2018年1月号の未来感がすごい。21世紀の1/6を過ぎた時点で、先頭集団と後続集団の時代感覚の距離は離れる一方と実感。ちょっとした焦燥感。
今月号では「技術」を特集している。「競争の戦略」「競争優位の戦略」で有名なポジショニング論の泰斗であるマイケル・ポーターが、AR/VRを使った業務効果の拡大を論じる。まだまだ現役。その横で「ロングテール」「フリー」「シェア
組み合わせのギア合わせ
傍から見れば大したことなくても、本人は悩んでいることもある。他がそうであっても、自分は意外と苦労を感じない事項もある。お互いの得意・不得意が明確であれば補完関係につなげやすいが、お互い分かっていない。特に、自分のことが分かっていない。
人間関係なんてそんなもの。と、うそぶいていたら、ハーバード・ビジネス・レビュー2017年12月号の「SHIFT:イノベーションの作法」に、自分を知るきっかけがあっ
[書評] GE 変革を続ける経営:ハーバード・ビジネス・レビュー2017年12月号
GEの経営者就任期間は長い。ジェフリー・R・イメルト氏が2017年7月末にCEOを退任されたが、それまで約16年間勤めていた。退任して四半期過ぎ(後任が就任して100日過ぎ)という旬なタイミングで、特集が組まれている。たしかに、読むなら今かも。
GEは100年以上の歴史がありダウ平均株価銘柄の初回からずっと採択されているという老舗企業で、従業員も30万人以上。一方で社員の半分が社歴5年以下と
「ダイバーシティ」の周回遅れ
「まぢか。」
思わず声が出る。「出る杭」を伸ばすとは良く聞くが、これはレベルが違う。
ハーバード・ビジネス・レビュー2017年11月号の『ニューロダイバーシティ:「脳の多様性」が競争力を生む』を読んで、自分の「ダイバーシティ」に対する理解の周回遅れを実感する。
ニューロダイバーシティ:「脳の多様性」が競争力を生む
「脳の多様性」と言えば聞こえは良いが、いわば自閉症やADHDのような方をチー
コラボレーションの罠
ずいぶん昔の話になるが、デザイン思考の演習をした際に、成果物を作れないまま時間切れになってしまったことがある。その時のプレゼンといったら、まるで王様に「きれいな心の持ち主にしか見えない服」を売り込むような内容だった。成果物はないのに、コンセプトを語る。今思えば、言い訳でしかなかった。裸の王様に仕立てようとしている、見苦しい自分がいた。
ハーバード・ビジネス・レビュー2017年10月号の「SHIF
仕事のドタバタを美味しくいただく
ドタバタの味毎日をラクに過ごしたいと思ったりはする。しかし、過ぎ去りし日々を振り返って楽しかったと思うのは、ドタバタによる喜怒哀楽だったりする。
一人で仕事をする方が粛々と進んだりする。仕事をやり遂げれば達成感なんかも味わうことができる。だが、そこに喜怒哀楽はあまり発生しない。山登りの楽しさというか、静かに味わうことにしている。
ドタバタの味は刺激的。ドタバタにも「楽しいドタバタ」と「苦しいド