Toshi@中小企業診断士&ITエンジニア

中小企業診断士、ITエンジニア、会社員。40年程、ITの世界に。最近は、DXにも関わっ…

Toshi@中小企業診断士&ITエンジニア

中小企業診断士、ITエンジニア、会社員。40年程、ITの世界に。最近は、DXにも関わっています。 休日は、野山を駆け巡り野鳥観察。渡り鳥が日本を行き来する姿を見て、季節を感じています。

マガジン

  • 中小・中堅企業のDXの進め方

    日本企業は、競争優位性の確保のために、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が、推奨されています。とは言っても、実際に推進するとしたら課題ばかりです。特に中小・中堅企業にはハードルが高いと思います。私がこれまで経験したことから、DXをどのように進めていけばいいかの私見を記載したいと考えています。何かの参考になれば、幸いです。

最近の記事

攻めのDX。如何にして課題とデジタル技術を結びつけるか

 「守りのDX」は、前の記事で生産性指標を用いて、取り組んでいけると記載しました。一方、「攻めのDX」は、どのように取り組んでいけばいいのかいうことになります。  以下に「攻めのDX」を考える上で、「QRコード」活用事例から、自社の課題とデジタル技術を結びつけ、「攻めのDX」につなげていくことを考えてみます。 「攻めのDX」推進の留意点 「攻めのDX」「守りのDX」という言葉は、(株)NTTデータ経営研究所の「日本企業のデジタル化への取り組みに関するアンケート調査」の中で、

    • 守りのDX。達成目標に生産性指標活用

       D X推進の目的は、企業の「競争優位性の確保」にあります。こう示されると、何か競争優位性確保のため新たな取り組みを行わなければならないと考えてしまって、ハードルが高くなってしまいます。  従来から実施している「社内業務の効率化や省力化」を実現させるデジタル活用(IT化)も、目指すべき姿を明確にして取り組めば、立派なDXと言えます。このようなD Xは、「守りのD X」と呼ばれています。  「守りのDX」を推進する上で、注意すべきと考える点と全社的にDXを推進する上で有用な指標

      • DXで目指すもの。攻めと守りのDX

         D Xを成功させるためには、デジタル技術活用によって目指す姿を明確にしなければならないと記載しました。目指す姿を考える上で参考となると考えられる「攻めのD X」と「守りのD X」について、記載したいと思います。 DXの定義と「攻めのD X」「守りのD X」 以下に、経済産業省「DXレポート2」で示されたDXの定義を示します。  DXは、「競争上の優位性確立」が目的の取り組みです。取り組みは、「製品やサービス、ビジネスモデルの変革」と「業務そのものや、組織、プロセス、企業

        • デジタル技術活用によって目指す姿

           前の記事で、デジタル技術活用によって目指す姿を明確にする上で、他社のデジタル技術導入事例を活用できると記載しました。具体的に目指す姿を考えるのかが課題になると思われます。  以下に仮想の製造業企業を設定して、DX推進におけるデジタル技術活用による目指す姿を考えてみます。なお、私が想定して記載したもので、存在する企業の事例ではありません。 仮想製造業企業の状況①仮想製造業の概要 ・金属製品の部品製造 ・下請部品製造が中心 ・複合加工機を導入 ・生産管理システムを導人 ・様々

        攻めのDX。如何にして課題とデジタル技術を結びつけるか

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        • 中小・中堅企業のDXの進め方
          9本

        記事

          DX推進に必要なデジタル知識と他社事例活用

           前の記事で、中小企業がDXを推進し、成功させるためには、デジタル技術活用によって目指す姿を明確にする必要があると記載しました。具体的にどのように明確化するのかが課題になると思われます。  以下に、目指す姿を考える上で、必要となるデジタル知識と目指す姿検討に有用な他社事例活用について、記載します。 目指す姿明確化のために必要なデジタル知識 デジタル技術活用によって目指す姿の検討は、①「競争優位を確保するために実施すべき課題の把握」、②「課題をデジタル技術で解決する方法の検討

          DX推進に必要なデジタル知識と他社事例活用

          DX推進における経営者の役割

           以前の記事で、デジタルトランスフォーメーション(DX)は、中小企業こそ取り組むべきであると書いた。理由は、組織が小さく、トップの意思を反映させやすい中小企業こそ、進めやすいと考えるからです。だからと言って、中小企業であれば成果が得られると断言できる訳ではなく、経営トップがDX推進に強い想いを持ち、リーダーシップを持って取り組めば、達成できるということです。  言うのは簡単であるが、実際に中小企業が、D Xに取り組む場合、どのように進めて行くかが課題になります。以下に経営者の

          DX推進における経営者の役割

          DXとIT化。似て非なる2つのデジタル活用

           デジタルトランスフォーメーション(DX)が取り上げられる前には、IT化の取り組みが推奨されてきた。2000年に「IT革命」という用語が始めて用いられて以降、デジタル活用と言えば、IT化だった。今は、DXということ?。  DXとIT化は、どちらもデジタルを活用することで企業をいいものに変えていこうとする取り組みです。目指すべき姿や達成させるものが違うと考えています。  以下に、DXとIT化の違い、留意点や取り組みの考え方を記載したいと思います。 DXとIT化の定義 DXと

          DXとIT化。似て非なる2つのデジタル活用

          中小企業こそDXを推進すべき

           前の記事で、デジタルトランス・フォーメーション(DX)は、経営戦略であると記載しました。  経営トップが主導して、従来からの固定概念を捨て、新しい姿をつくり、競争優位性を確保することが、DXです。このように定義すると、多層の組織を持ち、ボトムアップでものごとを決めていく大企業のDX推進は、容易ではないと思います。組織が小さく、トップの意思を反映させやすい中小企業こそ、DXに取り組み競争優位性の確保を目指すべきです。  以下に、DX取り組み状況と中小企業がDXを推進すべき理

          中小企業こそDXを推進すべき

          経営戦略としてのDX

          デジタルトランス・フォーメーション(DX)という言葉が巷で溢れています。テレビのコマーシャルでも「御社のDXはお任せください」と。  これだけ騒がれているけど、「DXとは何?」と問いかけたら、ちゃんと答えられる人は少ないのでは。「デジタルを使って、何かをする」というように捉えている人が多い。間違いではないとは思うけど、本質はズレているのではないかと思う。  デジタルと言う言葉で、「何かよくわからない」「取り敢えず、放っておこう」と考えている企業も多いのではないかと思います

          はじめに

           最近のChatGPTはじめ人工知能(AI)の進化に、驚いている日々。数年もしたら、AIに置き換えられている仕事は多数現れてくるのだろう。  5G、高精細360度カメラ、遠隔操作ロボット、メタバース空間などの技術を組み合わせれば、国境線を超えて、遠隔地同士がすぐ側にいるかのように繋がる時代が来る。楽しみなような、怖いような。  日本企業も革新的なデジタル活用により、世界をリードして欲しいと思っています。特に中小企業は。  ITの世界に40年程。製造工場の自動化や効率化、基幹