#05 土砂災害のリスクを調べる
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#05 土砂災害のリスクを調べる

日本では平均すると1年間で約1000件の土砂災害が発生しており、土砂災害が発生する恐れのある区域は日本全国で約67万区域にのぼると推定されています(内閣府の資料より)。土砂災害のリスクがある場所はではどうやったら調べられるのでしょうか?インターネット上で無料公開されている地図データベースの使い方や、「土砂災害特別警戒区域」や「土砂災害警戒区域」の意味についてここで把握しておきましょう。

この記事は「デジタル防災リテラシー」マガジンのステップ1の記事です。

土砂災害のリスクがある場所の調べ方

土砂災害の危険性がある場所を調べるときに便利なツールは、国土交通省がインターネット上で公開している「重ねるハザードマップ」というものです。このツールを使いながら土砂災害の危険箇所を確認する方法を次の3ステップでお伝えします。山沿いや崖沿いにお住いの場合は、実際に手を動かしながら情報を確認してみましょう。

【ステップ1】「重ねるハザードマップ」から「土砂災害」を選択
【ステップ2】調べたい場所を拡大して表示する
【ステップ3】色のついた部分にカーソルを合わせて情報を読み取る

【ステップ1】「重ねるハザードマップ」から「土砂災害」を選択
まずは「重ねるハザードマップ」を開きます(こちら)。日本地図がある画面が表示されますので、左上の「災害種別で選択」で「土砂災害」を選びます。次の図はすでに「土砂災害」を選んだ後のものです。

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【ステップ2】調べたい場所を拡大して表示する
地図をスクロールさせ見たい場所を選ぶか、調べたい場所の住所を「重ねるハザードマップ」の横にある検索窓に入力し地点を選びます。下は神奈川県箱根町の箱根登山鉄道・強羅駅を検索し、さらに拡大したものです。

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【ステップ3】色のついた部分にカーソルを合わせて情報を読み取る
表示させた図で色のついた部分は土砂災害に対して何らかの危険性があるとされている部分です。色がついている部分にマウスのカーソルを当ててみましょう。下のように吹き出しの中に具体的な説明が現れます。

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この吹き出しの中の情報を見れば何のリスクがあるのかが一目瞭然です。ここでは「土砂災害特別警戒区域」と「土砂災害警戒区域」を特に取り上げて、意味を説明していきます。

「土砂災害特別警戒区域」と「土砂災害警戒区域」

土砂災害によって大きな被害が見込まれる場合は「土砂災害特別警戒区域」や「土砂災害警戒区域」に指定されます。

土砂災害特別警戒区域は通称でレッドゾーンと呼ばれ、土砂災害が発生すると建物が押しつぶされ、命に著しい危険が及ぶ可能性がある区域が該当します。土砂災害警戒区域は通称でイエローゾーンと呼ばれる区域です。崖崩れや土石流などで命に危害が及ぶおそれがある区域が指定されています。

著しい危険」があるというレッドゾーンは、通常の建物が土砂で崩壊してしまう可能性がより高い場所です。「レッドゾーンだから危険」「イエローゾーンだから安心」というわけではないので留意してください。

レッドゾーンとイエローゾンのイメージ

次の図は土砂災害のタイプ(急傾斜地の崩壊(がけ崩れ)、土石流、地滑り)ごとにイエローゾーンやレッドゾーンを図示した概念図です。自宅や勤務先、避難ルートなどがレッドゾーンやイエローゾーンに指定されている場合には、頭の中で何が起こるかイメージしながらこれらの図をご覧ください。

急傾斜地の崩壊(がけ崩れ)
崖により近いところがレッドゾーン、その周辺がイエローゾーンです。

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土石流
土石流が起こる可能性がある渓流沿いがレッドゾーン、少し離れたところがイエローゾーンになります。

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地滑り
地滑りしている区域または地滑りするおそれのある区域などがイエローゾーンとして指定され、その中でも建物が破壊される可能性がある区域がレッドゾーンとなります。

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(図の出典はいずれも国土交通省の資料より)

土砂災害に関する情報が対象とする土砂災害
大雨となり土砂災害に関する情報(土砂災害警戒情報)が出されますが、技術的な制約から「急傾斜地の崩壊(がけ崩れ)」と「土石流」のみが対象です。地滑りは対象とされていません

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渡邉 俊幸|気象予報士|気象とコミュニケーションデザイン代表

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気象情報の使い方・伝え方に潜む問題を的確に指摘し、改善方法が提示できる気象予報士。気象防災分野での国内外の経験豊富(豪州・欧州・アフリカ等)。防災メディアに寄稿中。気象情報は使い方次第でもっとあなたの役に立ちます! https://twitter.com/wpcdnote