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改悪?2023年遺伝子組換え表示制度

こんにちは、とし🍀です。
いつもスキ、シェアそしてフォローありがとうございます。
今回は2023年4月1日から始まる新しい制度の話になります。

1.遺伝子組換え食品とは?

 遺伝子組換え食品とは、別の生物の細胞から取り出した有用な性質を持つ遺伝子を、その性質を持たせたい植物等の細胞の遺伝子に組み込み、新しい性質を持たせる技術を用いて開発された作物及びこれを原材料とする加工食品です。

2.現行制度と新制度

 これまで分別生産流通管理をして、意図せざる混入を5%以下に抑えている大豆及びとうもろこし並びにそれらを原材料とする加工食品には、任意表示として「遺伝子組換えでない」等と表示することができました。
 新制度では、使用した原材料に応じて2つの表現に分けることにより消費者の誤認防止、選択機会の拡大につなげたいそうです(・・ほんとに?)。
 遺伝子組換え表示制度には義務表示と任意表示があり、任意表示が2023年4月1日から新しい制度になります。なお、義務表示は現行制度からの変更はありません。

消費者庁HPより

3.影響は?

 「遺伝子組換えでない」等の表示が可能となる条件として、分別生産流通管理をして、遺伝子組換えの混入がない(不検出)と認められる大豆及びとうもろこし並びにそれらを原材料とする加工食品とあります。そのため今後は『不検出=遺伝子組換えでない』となります。0.01%でも混入してしまうと表示が出来ないということになります。これは現実的にかなり厳しいと思います。多くの商品から「遺伝子組換えでない」という表示が無くなる可能性があります。表示変更を知らない消費者にとっては、遺伝子組み換えでない商品が無くなってしまったのか?という混乱を呼んでしまうと思われます。
 遺伝子組換え農産物の混入がないことの確認方法としては、第三者分析機関等による分析のほか、証明書類等を備えておくことなどが考えられます。表示をするためのハードル(コストなど)が格段に高くなります。そのためそのコストを価格転嫁するか、または「遺伝子組換えでない」という表示を諦めることになります。不検出の商品を求める消費者には朗報になるかと思いますが、0.01%でも混入していると表示が出来ないというのは消費者の誤認防止、選択機会の拡大ニーズというより個人的には「遺伝子組換えでない」という表示を無くしたいのか?とさえ思ってしまいます。と言うのも下記の調査結果(一部)の様に混入率0.01や0.02の商品がかなりあります。

一般社団法人 農民連食品分析センターHPより

これらが全て「遺伝子組換えでない」という表示が使用出来なくなります。「分別生産流通管理済み」や「遺伝子組換え混入防止管理済」などの表示ですと「遺伝子組換えでない」に比べてインパクトが弱いです。流通管理済みって何?ということになります。こうなると不検出でなければ「遺伝子組換えでない」が使用出来ず、新しい表示ではインパクトも弱いなら、遺伝子組換えの材料を5%以上使用した方がコストも抑えられるため5%以下の商品も相対的に減少していくのではと思います。

4.まとめ

 今回の改正で確実に「遺伝子組換えでない」という表示は少なくなり、場合によってはお店で全く見かけなくなるといったことになるかと思います。改正のメリットとして消費者の誤認防止、選択機会の拡大ニーズを上げていますが、「遺伝子組換えでない」という表示が仮に無くなった場合、どこが一番恩恵を受けるのでしょうか?(・・・遺伝子組み換えの原料を生産している国・企業?・・・考えすぎ?・・・)
 ただ現状では今回直ぐに遺伝子組換え食品が広がってしまうという様な改正ではないかと思います。表示内容が「分別生産流通管理済み」や「遺伝子組換え混入防止管理済」などと紛らわしくなりますが、新制度を正しく理解して各メーカーの対応を注視し買い物をしましょう。買い物はある意味『食への投票』だと思います。表示が紛らわしいから何でもいいや~と、とにかく安い商品ばかりを選択してしまうと市場から良質な商品が無くなってしまいます。日本に関しては原材料欄の表記が簡略化されたり(人工甘味料⇒甘味料)、今回の様に分かりづらくなっている傾向があります。欧米とは真逆で悲しい限りです・・・
 私の記事を読んでいただいている方は、食に関しての関心と知識も高い方だと思いますので、ぜひ『食への投票』をよろしくお願いいたします。

参考文献・資料

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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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