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すべての人が自由に生きる権利がある(1)

わたしはシェアハウスに住んでいて、ルームメイトの一人にてんかん持ちの日本人の女の子がいました。

あとから知ったのですが、彼女の部屋には監視カメラがあって日本の家族から状況が見えるようになっており、緊急連絡先としてルームメイトの電話番号を家族に教えていていた。


そんな彼女に、カナダに来て初めての発作が起きた。夜中の2時前、わたしの携帯が鳴った。ルームメイトの男の子からで、彼女がてんかんの発作が起きて家を飛び出したと聞かされた。
日本のご家族から電話が入り、恐らく裸足で出てしまっただろうとの事。部屋を見たら携帯もアップルウォッチも家の鍵もある。じゃあ上着なんて着ているわけないだろう。トロントの11月半ば、暖かくはない。


彼と一緒に家の周りを探したけれど、見つかるはずもない。家に戻ったけれど、このあと彼女が帰ってきたとしても鍵も携帯もないので家には入れない。その辺で倒れていたらどうしよう。てんかんの事すらわからない自分たちにとって、警察に電話するしか方法がなかった。


不幸中の幸い(?)、わたしは警察に電話をするのが得意なもので(どんな人生を送ってきたんだw)、英語が苦手な彼に頼まれて911をした。

「あ、待って。てんかんって英語で何て言うかだけ調べないと汗汗」


Epilepsyね、OK!すぐに電話をし、警察も15分ほどで家に来てくれた。彼女の部屋と、他のすべての部屋を確認し(業務上そうしないといけない感じだった)、庭を見て、わたしが事情徴収に応じていたら、もう一人の警察のところに連絡が入り、すぐ近くの病院にいることがわかった。記憶はほとんどないけれど、自分で行ったそう。

警察は彼女の携帯を持って病院に行き、その後男の子のルームメイトに家族経由で連絡が入り、病院に迎えに行って欲しいとの事。

他のルームメイトも全員いたのにも関わらず、誰も同行しようとしない(こういう時に男子が率先してくれると助かるんだけど怒)。むしろ関係ない雰囲気。知ってる、みんな明日仕事だよね。
病院までは徒歩5分だけど、夜中3時過ぎだし、彼だけに責任を負わせるのはと思いわたしも一緒に行く事にした。


病院の救急の待合室は、半分以上はホームレスだった。そう。トロントのダウンタウンってこうなんです。
空気も雰囲気もよろしくない。途中で彼は具合が悪くなって帰り、わたしは彼女の付き添いで朝の9時まで病院にいた。当の本人はケロッとしていたが、わたしは一睡もしておらず、風邪気味だったし病院の雰囲気もしんどい。

その日の夜、わたしは38度の熱を出し、そこから2週間ほど咳がひどくて眠れない日々を過ごすことになる。


**中途半端だけど長くなったので続きは次の投稿で!**
*UPしました↓


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