見出し画像

身近なコミュニティに拘らなくてもいい

先月の5月に、平日午前中に毎週ワークショップに参加できる子ども、つまり学校に通っていない子たちに向けて、自分の取り扱い説明書を作るトリセツワークショップ参加を募集したところ、リアクションが高く、思いのほかすぐに定員となりました。

※トリセツワークショップは好きや、ワクワクなどのポジティブな感情だけでなく、悲しい、嫌いなどのあらゆる感情を深掘りしていくことで、自分軸をつくることを目的としたプログラムです。プログラム詳細については以下の記事をご覧ください。

毎年2万人づつ増えていく不登校のこどもたち

当初、どれくらいの反応があるのか検討がつかないまま募集をかけたものの、当事者の親御さんからの反応が多くありました。

そこで、不登校って今どれくらいいるんだろう、、と調べたところ、令和元年度の調べで、小・中学校における不登校児童生徒数は181,272人(前年度164,528人)。え、ここ毎年約2万人づつ増えてるよ?

需要と供給が全く追いついていない

これだけの人数がいたら「学校に行かない」という選択肢を当たり前とした、新しい取り組みがもっと前からあっても良いはず、、。これがビジネス市場だったら、この需要と供給のズレを解消した新しい商品を研究開発しているのだろうと思いますが、志が高い先生たちも多くいるなかで、多くのしがらみを突破できず簡単に進まないのが、まさに“学校教育“の現状なんだと思います(苦笑)

もし、学校に行ってないからこそ参加できる、面白いプログラムや、自分のことを信頼していけるようなプログラムが(公教育と同じ価格帯で←ここも大事)世の中に多く出てきたら、「学校は行かなきゃいけないところ」という当たり前は、意外にも簡単に揺らぎはじめる、と一保護者視点では思います。

学校教育は、「人生において選択肢は多様にあって、その時々で自ら選んで自己実現のステップを踏める」ことを、体験を通じて実感する場所であってほしいと思うのです。

公立では世田谷区の桜ヶ丘中学とか、岐阜の草潤中学、私立では風越とか、新しい取り組みをしているところが徐々に増えてきているけれど、公教育の中での選択肢の幅が少なすぎる!!と、保護者の一人として強く感じています。

少し前置きが長くなってしまったのですが、、この、学校に行っていないからこそ参加できる平日午前中のトリセツワークショップで、自分の新しい可能性を自らが知っていってほしい、そんな願いも込めて、この時間帯で開催に至りました。(※平日午後も実施しています☺️)

学校内ではやりたくないワークショップ!?

実は、このプログラムは元々、将来的に学校内でも導入をしてもらえるようなプログラムとなるよう想定していました。が!参加者のアンケート結果や感想を伺うと、全員が「いまの学校内(公教育)ではこのワークショップをやりたいとは思わない」という回答に。その理由は、以下の声がほとんどでした。

・学級単位だと人数が多すぎて、本音を言えない
・学校の中では、ありのままの自分を出せない

“ありのまま“をいかに受容していくかが、幸せに生きるポイントなのに、、!!

自己開示を重ねていくこのワークショップでは、むしろ繋がりが身近ではない人同士だからこそ開示できる、というところに肝がある、ということがわかったのも大きな収穫でした。

まだオフライン開催や、身近なコミュニティ内で開催をしたことがないので、今後の検証で実証していきたいと思います。

WSを経て感じた3つの必然性

私たちは、ワークショップ開催を通して、3つの必然性を感じました。

画像2

①心理的安全性の担保・・・学校や職場など、自分の身近なコミュニティでは、今後の人間関係や、自分がこの発言により人からどう思われるか、を配慮しすぎて、結果自分の本当の感情を“そのまま出す“ことをやめてしまう、ということは老若男女問わず多々あります。このワークショップでは、全国から“自分の取り扱い説明書を作りたい“という意思で集まる、ほぼ全員が初対面のグループ。だからこそ、「全員私のことを知らない人たちでもあるし、ここでどう思われても、逃げ場(他のコミュニティ)がある」、というような気持ちの余裕が、逆に自分の発言を必要以上に気にせず発することができる、という安心の場にもなっていたのです。

②多様なコミュニティ・・・コミュニティで救われる人も多くいますが、身近なコミュニティに「所属しなければいけない」という思い込みも、自分を苦しめることがあります。不登校の子どもたちとの対話の中で、“学校“という身近なコミュニティに所属できなかった自分が悪いのではないか、と思って、なぜ自分はみんなと同じ(普通)になれなかったんだろう、と思い悩む子もいますが、実は、コミュニティにはオンラインオフライン、地域内、地域外、などさまざまな形式があり、自分がどういった形式のコミュニティだと気持ちの安全性を感じるか、に主軸を置くことが大事なのだと感じました。

③“感情“へのフォーカス・・・人として最も重要な要素の一つである“感情“にフォーカスしたプログラムというのは、今の公教育では実施されていないことが多いと感じています。「自分軸による自己実現」をゴールにしたときに、この自らの感情を丁寧に感じていく作業は必須だ、と改めて感じています。

次回は8月以降に開催!

次回のトリセツワークショップは8月以降に開催予定です。引き続き、このnoteでも募集要項など発信していくので、フォローや、ご自身のコミュニティでシェアをいただければ幸いです。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?