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止まっていた時計の針がまた、動き始めるように

いつから行かなくなっていたのだろうか

私は雑貨屋さんがとても好きだ
雑貨屋さんになりたいと密かに考えていた時期もあるほど

お店の中に居るだけで幸せに包まれる
行く度にあれもこれもは買えないけれど
時々足を運んで、そのうちに惚れ込んだひとつをついに買う
あの喜びは、なにものにも代え難い

別にそれがなくても生きていけるけど
あると嬉しくなったりわくわくしたりする
毎日眺めては幸せな気持ちになる
私が好きな雑貨というものは、そういった存在だ

今朝、ボタンのバイヤーさんの特集をたまたま見かけて
そんな気持ちを思い出していた


いつの頃か
仕事だなんだと毎日に余裕がなくなって
そういう自分が好きなことまで忘れていたなぁと
はっとした


そういえば好きなことたくさんあったなぁ
ヨーロッパに買い付けに行きたいという漠然とした夢もあったなぁ
(何を、とかもなくただ買い付けという響きにものすごく惹かれた)

それこそボタンも好きで
使う目的もないけれど、かわいいのを見つけるとつい買っていたなぁ
洋服のボタンが取れた時には
買ったボタンに付け替えてひとりでにやけたりしたなぁ

そんなことをぼんやりと思い出しながら
そういった想いがいつの間にか日常から抜け落ちていたことを
とても淋しいと感じた


器用じゃないから
あれもこれもバランス良くはできないけれど
内側から自然と湧き出てくる “ 好き ” という気持ちは
とても貴重だと思うから
大切に、大切に、丁寧に、扱ってあげたいと思う

ひとは変わっていくけれど
変わらないものもあるとうれしい