11月6日 塗るだけで太陽光パネルに変えてしまうインクが発明される。
【ディープテックを追え】塗るだけで発電!? 発電インクの実用化を目指すスタートアップ
栃木県の「ソーラーパワーペインターズ」が面白いアイテムを発明した。そのインクを塗ると、どんなものでも「太陽光パネル」になってしまうという。
そのインクは数種類に分かれていて、それぞれ電極層や機能層、発電層などの役割を持っていて、塗り重ねると発電機能を持たせることができる。
原料となるのが「インク」であるので、理論的にはあらゆるものを太陽光パネルに変えてしまうことができる。外壁、窓、ビニール、ビニールハウス、フィルム……カーテンも太陽光パネルに変えることができてしまう。
話を聞いていると、『ドラえもん』の道具にしか聞こえない。高度すぎる科学文明は魔法のように感じるっていうアレだな。
ただし発電効率自体は良くないらしく、現在主流となっているシリコン型太陽光パネルの半分程度しか発電できない。「場所を問わない」というのがこのインクの強味なので、例えばオフィス街の窓ガラスすべて太陽光パネルにしてしまうことだってできる。発電量は弱くても、トータルとして得られる電力が大きければ、営業中社内の電源はだいたいそこからまかなうことができてしまうかもしれない。
こういった技術で期待することは……。私の地元の話だが、池に大量のソーラーパネルを浮かべたり、山を切り崩してソーラーパネルが設置されたり、ということが起きている。あれのおかげで景観が台無しだ。「土地の有効利用」ってやつかもしれないけれど、自然を破壊してまで電気を得ようとするのはどうかと……。
ああいう景観破壊のソーラーパネルを設置する代わりに、このインク型太陽光パネルをあらゆる場所に設置する……というのはどうだろう。
ソーラーパネルの弱点は「天候」と「蓄電」。それから言うほどたいして発電しない……ということも。ソーラーパネルを設置すれば家庭の電気代が浮く……とはよくいうけど、ソーラーパネルの設置代自体が高く、電気代を回収する頃には寿命が来てしまう。それでも、「ないよりマシ」ってやつだけど。
ソーラーパネルは設置した方がいい……というのはわかるけれども、曇るだけで発電効率は下がるし、日が照っているときに発電した電気は消費しきれず放電してしまう。まず蓄電が今以上にできればより良くなるのは間違いない。そっちの研究も進むことに期待しよう。
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