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その育児を選んだのは自己責任か

昨今、自己責任の限界が話題になってきている。

僕ら自己責任の時代を血反吐を吐いて生き抜いてきた人には2つのパターンがある。
「俺は乗り越えてきのだから、お前らも耐えろ」
という人と、
「こんな苦しみは無い方がいい」
と思う人と。

前者の気持ちも分からなくもないが、これからの時代が良い時代になっていくのは明らかに後者
だから、社会全体で苦しい人を救っていく図は大事だと思う。
たとえ、自分がその恩恵に預かれなかったとしても、自分の子や友達や、いろんな人が救われるならそうあってほしい。

まぁ、社会保障を悪用する人もいるので、そこに対する反発も強いのだろうけどね。だからって、すべてを自己責任論で社会保障を悪しく言うのは違うかな・・・と。

結婚生活は自己責任?

一方で、結婚で上手くいかなかった人に対する自己責任の風潮は強い。

好きな人を選んで結婚して子供を授かって、
で、旦那は育児への理解がなくワンオペ・・・
でも、それって貴方が好きで選んだ結婚生活だよね?と。

この闇は、先に挙げた仕事に関する自己責任よりも深いと思ってるけど、これも同じように社会で救っていく事が必要なんじゃないだろうか。

少し、我が家の話をしたい。
小3と小4の年子(としご)の男の子がいる我が家では一人で二人の子を見てるのはなかなか厳しい(双子の家や多兄弟の家よりはマシだろうけど)。
そして、妻はバリバリの仕事人だ。僕の仕事なんてせいぜい数千万円規模の案件ばかりだが妻は数百億円の案件の中心で立ちまわったりしてる。
そんな妻は、平日は子供に会えない日の方が多いのもザラだ。

そうなると、僕が在宅で仕事をしながらワンオペをすることになる。
幼児期に比べれば子供たちが自分で出来る事も増えてきたが、それでもやる事は山ほどある。
正直、シンドイ。
過去にはトイレにも行く暇がない!と心が壊れてた時もあった

でも、頑張れるのは、妻との会話が出来ているからだ。
「こういう事があったけど、どうしよう」
と、相談することもできるし、情報共有すると、必ず
ありがとう」という言葉がある。

妻の仕事が遅くなった日は夕飯をタッパーに詰めて車で迎えに行き、帰り道は子供の状況を共有する。
きちんと信頼関係があるからワンオペしながら仕事という無茶も乗り越えられる。

ただ、多くのワンオペの不満を見てると、その関係性が欠けてるようだ。
シングルマザーで頑張ってる人は、子供の相談をできる人がほとんどいないから、同じワンオペでも彼女らのワンオペは別次元の話だと思ってる

で、話を戻す。

世の中にはワンオペで苦しんでる人たちに対する心ない言葉が溢れてる。
ネットはまだ未熟な若者から、苦労して生きてきた年寄りまで幅広くが利用してるから、いろんな価値観があるのは仕方ないけど、それにしても、そんな暴言を育児中の人間にぶつけるのはうっぷん晴らしにしか見えない。

たとえば・・・

>自分で選んだ好きな人と結婚したんじゃんw
>子供を望んだんだから文句は違うんじゃね?ww
>俺なんか子供できるような事すらしてませんが、なにか?
>そういう相手を選んだのは自己責任だろwwww
>考えなしに中田氏してんじゃねーよww

といった、汚い言葉。

結婚できない、子供が授からない、昔はもっと苦しかった・・・
いろんな人が今まさに育児真っ最中の人を叩いてる。

こんなインターネッツには絶望しか生まれないよな・・・

こんな風に、自己責任と結婚が責められている光景を見て若い子が結婚しようと思うだろうか?
少子化は続き、国が衰え、人はリアル北斗の拳みたいな奪い合いの中で生きていくような社会になってしまうかもしれない

結婚するしないに関わらず、こんな酷い言葉が飛び交ってるような状況は良いはずがない。

結婚生活も社会全体で考える世の中に

そんなこんなで、結婚生活での失敗を自己責任として押し付ける世の中に未来はないと思ってる。
残念な事に、若い人ですら「男は家族の為に働いてるんだ」と、古い価値観を捨てきれてない。
結婚したらATMになるとかネガティブな発想しかない。

だからワンオペがいつになっても無くならない。

まず、第一にやらなければいけないのは教育。
男も女も働く権利をもってる
それなのに、女に家事も育児も押し付けるのは違う

まず、子供たちに、結婚生活は男女が協力して育児や家事を行うものだと教えていく。
そして、子供たちを通じて、自分の家がそうでないなら親も教育する・・・

でも、会社が出来ないというなら、会社を変える。
1つの会社だけでは無理だから、社会を変える。
それが社会全体で結婚生活を支援していく事だと思う。

まぁ、社会を変えるためには政治が変わってくれないといけないし、それはもう諦めてる人も多いと思う(それが投票率に如実にでてるし僕も諦めてる)
でも、政治が動けばどう変わるんだろう。

たとえば、過去にnoteで社会の仕組みを変えるための方法を書いたのだけど、これを実現するには政治の介入が手っ取り早い。

このnoteでは、政府や企業が具体的な指針を作る必要性をまとめてる。
具体的には週2~3で在宅作業を認める事とフレックス、日中の稼働時間を減らす事、その辺りについてだ。
これであれば、ギリギリ育児にかかわっていく事ができると思う。

そういう具体的な声を政治に届けて行かなきゃいけない。
ワンオペ解消にホンキで取り組んでくれる議員を選ばなきゃいけない。

老人が政治をしていく限り、それは変わらないかもだけど・・・

政党が分からなければとりあえず若い議員を選ぶのも1つの方法ではないかと思ってる。

まとめ~ワンオペという言葉が無くなる世の中に

自分がトイレに行けず見たいテレビも見れず心が折れた話を先に挙げたけど、本当にワンオペは人として限界の状況だと思う。

そこを一緒に耐えてくれる人がいない方は絶望しかないと思う。
そして、頑張ってる人たちを叩く世の中は本当に変わっていかなければいけない。
ワンオペに苦しんでる人を叩く事は、日本の未来を潰すことに他ならないし、それは誰も得しない絶望の世の中に続く道だと言う事を考えてほしい。

で、解決する方法は価値観を今の時代にアップデートしていくこと。
教育をすること。それは、子供に対してだけでない。
古い価値観を捨てきれない多くの大人も教育を受けていけるようにならないといけない。

どんなに仕事が苦しくてもお金がもらえるからやってられるけど、家事・育児のワンオペは無償だからねぇ。
お金だけの問題じゃなくて、心が擦り減っていく事にケアをしないといけない。それは、高価なアクセサリーで埋め合わせるものでは無いと思ってる。

人は幸せになるために生まれてきてる。
誰もが幸せになる権利をもっている。
結婚生活は、その幸せのバトンをつないでいくことだと思う。
誰もが幸せになる・・・そんなのは理想かもしれないけど、そこを目指して社会が動いていけるよう、ついいろんな事を考えてしまうのです。


おまけ~過去の関連note

昔、必ず幸せになれる生き方ってnoteを書いてた。
改めて読んでみると言葉遊び感があるもののある意味これはこれで真理かなーと。

結論をいうと、丁寧に生きる事の大切さをなんだけど。
丁寧に生きると丁寧な生活ができて幸せを感じられるって話。

まぁ、ワンオペしてると丁寧なんてはっきり言って無縁な生活になっちゃうんだけども。

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